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居場所から緊急対応につなぐまで‗ワタシマチメソッド

我が町曽師町には、「からんころん」と「デイサービスみやこや」が横並びに立っています。

からんころん・・・介護保険、総合事業、一般介護

デイサービスみやこや・・・介護保険(地域密着型通所介護)

私は、デイサービスと宅配弁当を使った、自治会単位の地域包括ケアシステム作りをしながら、これらを振り返って検証してみようと思っています。

【Yさんのケース】

みやこやのチラシを見た隣町のおばちゃんが、近所のおじいさん(Yさん)をからんころんにつれて来てくれました。

その後、地域包括センターより連絡がはいり、「Yさんがみやこやの宅配弁当を頼みたい」ということで、Yさん宅へ。
Yさんは引っ越ししてから約10年間ほど、近所の人との交流がなかったそうで「久々人と話した!」と喜ばれました。
そして、翌日より宅配弁当をスタート。

【置かれた宅配弁当がそのまま】

3日目ご自宅へお届けすると、宅配したお弁当が手つがずでした。おかしいと思い、居間の方に回ると、なんと直立不動で倒れていました。
この日はまだ寒い2月でしたが、夜中に倒れずっとその状態で一晩過ごしたそうです。だったそうです。
それから、近所のおばちゃん宅へお邪魔して、協力してもらい救急車を呼んでもらいました。

【今まで支援に至らなかった理由】

Yさんは今までお元気で1月まで車の運転をしていたそうです。そして、車の免許の返上をされて、それから自転車の生活をスタート。既にこの1か月弱の間に2度転倒をしており、一度は救急車で運ばれたとの事でした。長年自治会加入をしていない場合、人の把握が遅れてしまいます。あと、高齢であってもお元気に過ごされている場合、包括の方に情報が入らない為町の把握をしている人がいない状態になります。民生委員はどうなのかというと、年齢が80歳未満で見守り対象ではない場合、把握する仕組みになっていない為、こうした事態が起きてから初めて問題が発覚するケースがとても多いです。
そういう訳で、Yさんの場合は、これまで周囲も彼の状態の把握などをしていなかったのです。

【今回、支援につながったツール】

ここから、ワタシマチメソッドのアウトカムに沿って、どういう形で発見と支援につながったのかを説明してみます。

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1.居場所づくり:「ぐるみんカフェからんころん(総合事業)」→第3者がつなげてくれた。居場所がHUB(ハブ)状態になる。
2.見守り支援:「宅配弁当」 → 定期的に行くことで見守り支援になる
3.外部機関との連携:「地域包括センター」「担当エリアの民生委員」 → 事前に地域包括センターとやり取りをしていた。事故後に担当エリアの民生委員に情報をつなぐ

居場所に、色々な人が参加することにより、お互いが顔見知りになり、そこから見守りに至ったケースになります。
自治会加入をしていなくて、今までお元気であり入院の経験がない場合、家庭で深刻な状態になったまま気づかれないという事がよくあります。今回も家で何度も転倒するが、外にヘルプが出せず今回の からんころんでの出会いによって、事なきを得たケース。

同様のケースは、地域を見てみるととても多い。元気な人は周囲から支援をもらう事ができないため、自ずと重篤化してしまっているという場面に出くわします。

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今、みやこやでは約20年近くの構想を実現するために、アウトカムを作成し、自治会単位でできる地域包括ケアシステムをモデル化しています。

このアウトカムに沿って、進めていくと、お互いが共助の関係になり、町がpappyになる。というおもしろいものです。

ここが確立し始めて、様々な情報がみやこやに入ってきます。町内の方の困りごとが見えてくる仕組みになります。

これまでの軌跡をまとめていますので、よかったら見てくださいね。

ゆるっとふわふわな、自治会単位の地域包括ケアシステム「ワタシマチメソッド」
https://note.com/miyako3858/n/n57f02e677c9f

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