見出し画像

妻だけは、"幸せになって欲しくない"と思う。

"結婚ってどんな感じですか?"

既婚者であれば、必ず一度は聞かれる言葉です。

なぜか、まだこの国では『結婚至上主義』が蔓延っていて、結婚は誰もが通るべき道のように思われています。

前出の言葉を言う若者の多くも同じように思っています。

お酒が進んでくると、
"やっぱり奥さんは特別なんですよね!"
と言います。

結果として、【結婚】という選択を取っているので間違いではありません。

特別。

特別ってなんでしょう。

あたかも、
その他大勢の"大切な人達"よりも『上』であるように聞こえます。

たぶん一方から見れば、それは「結婚という1人が1人としか結べない関係」であるために、”ちゃんと”選ばれた存在である、という考え方に基づいているんだろうと思います。

ただ、僕にとっては、少し違う・・・というより、全く正反対の存在のように思うのです。

言葉を選ばすに言うと、
僕にとって妻は、「その他大勢の”大切な人たち”よりも”下”の存在」のように思うのです。

妻と出会う前、”それなりの”関係にあった女性に対して、僕は「大切にしよう」としていました。
しかし、しようとすればするほど息がつまるように苦しくなり、長く良好な関係を継続させることができなかったのです。

その理由を考えてみました。

僕の中で今のところ行き着いている結論は、

無償の愛を追求すればするほど、自分が空っぽになる

と思っています。

目の前にいる人は、「大切」です。
その大切な人を、その人自身の視点から大切にし、無償の愛を注げば注ぐほど、それは「僕自身がそう(無償の愛を注ぐ)しなくてもいいのではないか」という虚無感に襲われてきました。

つまり、
・相手にとっての最善、究極の姿
・僕自身が「してあげたいこと」
の方向性の違いに気づいてくるのです。

「大好きなはずなのに続かなかった」人の多くは、おそらくこの点において「葛藤」を抱えているのでしょう。

人間は、「煩悩」「エゴ」から逃れることはできません。

無償の愛を注ごうとしても、一瞬の心の隙を突いて「エゴ」が入り込んできます。

「エゴ」は毒ではありません。
むしろ、僕たち人間を人間たらしめている「エンタメ」なのです。

食欲、性欲、睡眠欲、承認欲・・・
それらに支えられて生きています。

その「エゴ」を自身から消し、「無償の愛のみ」を相手に向けると、残るのは、寂れた自分自身の「エゴ」だけなのです。

本当の「愛する人」というのは、
無償の愛と同時に、自分自身の内にある、時には多くの人を傷つける可能性すら孕んでいる「エゴ」を打ち明けられる存在だと感じます。

「結婚」をしている人を見て、どう感じますか?

”きっと特別な運命に違いない”
”お互い心の深いところで絆を結んでいるんだろう”

残念ながら、「結婚したくてもできないでいる人」の多くは、そう思っているように見えます。(もちろん、上記のような”絆系”の夫婦はいるとは思いますよ。少ないと思いますが。)

しかし現実のほとんどはそうではないのです。

・会社ではニコニコしているのに、家に変えれば愚痴を行ったり、配偶者に当たってしまったり
・ちょっとしたことにイライラする
・配偶者が異性と親しくしているとモヤモヤしたり怒ったりする
・会社の同僚や義実家だけじゃなく、自分にもっと時間も労力も使って欲しいと思う

既婚者の皆さんは思い当たるフシがありませんか?

「いやいや!自分はそんな人間じゃない!!」

いえいえ、そんな人間なんですよw

「エゴ」のことを上とか下とか言うのは憚られますが、
多分僕にとって妻は「エゴ」をぶつけられる存在なんだと思います。

それは妻も同様です。
僕と妻は職場が同じなので、職場でもよく家の話になります。

「奥さん、絶対怒ったりしないでしょ?ミヤケさんのことなんでも受け止めてくれそう〜(笑)」

もちろん、そうなんですが、
妻だって「エゴ」をぶつける時は普通にあります。
怒る時もあります。

でも、それは人間にとって至極当然はことです。

だから僕は妻に、その他大勢の人たちに対する「100%フルパッケージの愛情」を注ぐことはできません。

僕は妻の幸せを一部奪わせてもらい、自分の「エゴ」を消化するために時間も労力も使ってもらいます。


それが、僕たち夫婦の本当の姿です。



<終わり>


Twitterやってます!



YouTubeチャンネルやってます!



シニア向けスマホのサポートやってます!


チームのあれこれはこちらのアーカイブから!



スマホ教室のノウハウ・日常を全て公開しています!



カバン君のアーカイブがこちらから!






シニアの方々が、主体的に・楽しく生活し続けられるよう、頑張ります!少しでもご協力頂けると幸いです。