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遠慮せずストレートにお願いしたほうがユーザーは動く

深津貴之さんがおすすめしていた『行動を変えるデザイン』を読みました。

本書はプロダクトによってユーザーの行動変容をいかに実現するかという内容なのですが、その中でUXライティングを考える上で役立ちそうなとても面白い事例が取り上げられていました。

今回はその事例の紹介と、それとあわせて考えたこと書いてみたいと思います。

Twitterアカウントの提示の仕方についての実験

デザイナーのダスティン・カーティスは、Twitterアカウントの提示の仕方について、彼のブログで次のような実験をしたそうです。

Twitterアカウントのリンクに「Twitterやっています(I'm on Twitter)」という文言を添えると、4.7%の読者が押した。
次にテキストを「Twitterでフォローする(Follow me on Twitter)」にすると、7.31%に増えた。
さらに「ここからTwitterでわたしをフォローしてください(You Should follow me on Twitter)」にすると、12.81%ものユーザーがクリックした。

この実験は、まさにUXライティングが「How to say(どう言うか)」によって成果が大きく変わることを証明している事例だと思いました。

この実験結果について、著者のスティーブン・ウェンデルは次のように書いています。

ここでの学びはシンプルだ。遠慮せずストレートに、行動するようにお願いしよう。

日本人の国民性を考えるとフィットしない可能性も

一方でこの事例を見て思ったのが、日本人の国民性を考えるとフィットしない可能性もあるかもしれない、ということです。

最近行動経済学に関する本を読んだり事例を集めたりすることが多いのですが、海外の実験で証明された法則が、日本人には当てはまらない可能性があるのではないのか?ということをよく思います。

例えば今回の事例に関していうと、日本人には直接的にものを言わないことを美徳する文化があります。「空気を読む」「察する」「忖度」などという現象がしっかりと言語化され、広く使われているのも、日本人特有のものです。

なので「遠慮せずストレートにお願いする」というのは、日本人がいちばん苦手とするタイプのコミュニケーションなのでは?と思ったりしました。

とは言いつつ、しっかりと自分の意思を伝えるのはやはり大切なことには変わらないと思うので、このnoteが役に立ったらぜひTwitterでシェアしてください(遠慮せずストレートにお願いする人)。

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