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人が増えると人手不足が加速する?人員増加による負の連鎖

昨今はどこの会社も人手不足が深刻な状況であり、人手不足が理由で倒産する会社も増えています。

私がベンチャー企業に勤めていた時も人手不足が深刻であり、一人が幅広い分野を掛け持ったり適性がない人間がリーダーをやったりなどで無理矢理穴埋めをしていました。

人手不足なのであれば人を増やせば解決するように思えます。
しかし、安易に人を増やしても解消するどころか悪化してしまうケースがあります。

なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

人が増えても人手不足が改善されない4つの理由

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人を増やしても改善されない理由は以下の3つです。

・教育するのは現場の人間を見落としている
・忙しい時に人を増やしてしまう
・即戦力=入社後すぐに業務に従事できる人材ではない
・業務にマッチした人材ではない

教育するのは現場の人間を見落としている
事前に研修していることは稀であるため、新しいメンバーを現場の人間が教育しなければならない場合が多いです。
よって新しいメンバーが一人前になるまでは現場の仕事が更に増えることになります。

しかし、ここで仕事が増えるのを嫌がって教育を放棄してしまうと新しいメンバーがいつまで経っても育ちません。
人を増やしたい場合は一時的に仕事が増えることを許容する必要があります。

忙しい時に人を増やしてしまう
忙しい時こそ人が欲しいところですが、前述の通り新しいメンバーは現場の人間が教育を行います。

現場の人間が忙しい時に人員を増やすと教育に手が回らなくなります。
忙しくなることを見越して余裕がある時に計画的に人員を増やすことが必要です。

即戦力=入社後すぐに業務に従事できる人材ではない
転職関連会社のCMで即戦力をうたったものがありますが、現実はそう甘くはありません。

どれだけ優秀な人間であっても会社のルールや製品についての知識を深めるためには数週間〜数ヶ月の教育が必要です。

どうしても即戦力としたい場合は配属前に最低限の研修は行いましょう。
いずれにしても入社が決まってから2、3ヶ月は戦力増強が見込めないことは考慮してから採用する必要があります。

業務にマッチした人材ではない
人を増えすことを優先してスキルがない人間を雇ったり配置換えしたりすることは意外と多いです。スキルがない人間が入って来ても戦力にするには非常に時間がかかります。

そもそも本当に人手不足原因なのか考えよう

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「仕事が忙しい!人手不足が足りない!」
こんなことを思ったことはありませんか?

しかし、忙しいのは本当に人手不足なのでしょうか。
最初から原因を決めつけずに考えることが大切です。

仕事が終わらない=人手が足りないという思い込み
仕事の量が多い、仕事がなかなか終わらない時に安易に「人手が足りない」と結論を出すのは危険です。

人を増やすには時間もお金もかかります。
人を増やす前に仕事が終わらない原因が他にないかについて十分に検討するようにしましょう。

仕事が終わらない原因は「仕事を取り過ぎている」、「仕事の効率が悪い」、「人材のバランスが悪い」などがあります。

仕事を取り過ぎている
営業が優秀でたくさん仕事を取ってくる一方で開発や運用の体制は十分ではない会社。
私が働いていたベンチャー企業はそんな会社でした。

営業がたくさん仕事を取ってくるのは非常に素晴らしいことです。
が、受注してからの開発となる為、無計画に仕事を取ってしまうと開発チームの負担が非常に重くなります。

最初のうちはなんとか回っていましたが開発チームのキャパシティを超えている時期も結構ありました。
仕事の取り過ぎは品質の劣化に繋がり、お客様の満足度低下にも繋がります。

自分の会社の処理能力を理解して仕事を調節することが必要です。

人材のバランスが悪い
人材のバランスは大切です。
営業はたくさんいるけどSEは2、3人しかいない会社だとたくさん仕事は入りますが、それを処理できる人間が少なく回転が悪いです。

仕事を取り過ぎないように人材のバランスには注意しましょう。

仕事の効率が悪い
人が足りないのではなく効率が悪くて仕事に時間がかかっている場合も多いです。
「人が足りない」と上司に言う前に作業改善ができないか考えましょう。

日々の作業から無駄な作業を削ったり、簡単な作業を自動化したりなど少しずつ改善しましょう。
また、作業をマニュアル化することで単純な作業の正確さを上げたり、他のメンバーと作業方法を共有することができます。

まとめ

人材不足は深刻なのは事実ですが、無計画に増員してもかえって状況は悪化します。
また、そもそも人材不足が問題でないケースもあります。

人材が足りないと決めつけずに、「何が問題か?」、「その問題をどう解決すべきか?」について考えるようにしましょう。

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