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江波だんご

1988年制作の「江波だんご」は戦時中に江波で作られていた団子をキューピー3分クッキング風に料理する3分のビデオ作品です。乾燥芋と乾燥よもぎを準備して混ぜ合わせ、塩と砂糖で味付けし、大豆の粉を塗したものです。はいもうこれ以上語る内容はありません。それで平べったい餅のようなものが出来ます。それなりの味だと語っていますが、この映画は失敗でした。実は実際の戦中の江波だんごは材料が悪化していて、乾燥芋とかは、でんぷんの絞りかすにどんぐりの粉に変わり、よもぎは海藻に変わっていて、食えたものではなかったことが1995年の広島市の記念事業で再現された際にわかっています。味付けも塩のみとなっており食えたもんじゃなかったそうです。そういった意味でこの作品は大失敗です。まるで美味しんぼの「スイトン騒動」の話のようです。あれも戦中の「すいとん」を再現して不味かったのと戦後の「すいとん」専門店の美味な「すいとん」の比較の話でした。
ちなみに初期の乾燥芋から末期の乾燥どんぐり粉まで、乾燥材料を準備したのは「松尾糧食」つまり今のカルビー食品です。

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