森の木を彫刻に
サイモン(Simon O'Rourke)さんはイギリス・北ウェールズの彫刻家で、ウェブページと SNS に信じられないほどリアルでみごとな彫刻の写真がたくさんあります。
そのうちの1つが、15 メートルも空に向かって伸びる腕と巨大な手。
この作品を荘厳で視覚的に素晴らしいと感じるコメントがFacebookに何千も寄せられているが、この木製彫刻の背後にある物語は、彫刻自体と同じくらい素敵で興味深いものです。
15メートルのこの木彫りは、ヴィリンウィ(Vyrnwy)の巨大な手と呼ばれています。
ウェールズで1番高い木が暴風雨で傷ついて伐採されることになり、役所がその木を彫刻にするアーティストを探していると、サイモンさんは友人から聞きました。
ウェールズで最も高い木が伐採される前に、それを彫るというアイディア
彼はその件について交渉するのにふさわしい人をインターネットで探し出し、デザインを提出する許可を得た。かの地で有名な記念碑となるだろう巨大な彫刻を作れるかもしれないのだ。
すぐに地域調査を開始したところ、その木を含む森林地帯がヴィリンウィの巨人と呼ばれていることが分かった。
そこで彼は、その木が最後に空へ届こうとしていることを象徴する巨大な手を彫ろうと心に決めた!
ノリノリに「進撃の巨人」を連想させる大きな手です。↓↓
彼のデザインが選ばれ、すぐに計画を立てることになりました。安全に作業するためには足場が必要だが、とてもやっかいな地形だったので、足場を組むのに2日かかりました。
チェーンソーとグラインダーを使用して6日間の激しい作業が続いた。木は手全体を形成するには十分な幅がなかったので、親指と小指に2つの木片を追加した。完成した彫刻は、水路に近接しても安全なように、天然植物ベースの乾性油である桐油を塗った。
「手の彫刻に取り組むのはとても楽しく、自分たちがどれほど小さな存在かを思い知りました」
「クライアントは仕上がった彫刻に大満足で、原木を思い出すのにふさわしいモノになったと褒めてくれました」とサイモンは言う。
「手の彫刻に取り組むのは大好きでした。地味な作業ではありますがネ。この惑星の他の生物と比べると自分たちは何と小さいことか。」
もし個人的にこのような彫刻を手に入れたい場合は、1万6千ドル~(170万円くらい~?)だそうです。さあ~これって高いと思うか、それともリーズナブルか?「うちの庭にひとつ欲しいわ」って方、いますかぁ?
チェーンソーでここまでに作るとはお見事! けど、森の中でこの彫刻に出会ったら素晴らしいだけでなく怖くもあるでしょうね。
枯れかけている木が空に向かって助けを求めているようで、ちょっぴり悲しくもあります。
月夜の森で酔っぱらいがひとりコレを見たら卒倒するかもしれませんね。