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小さな旅・思い立つ旅|花と緑と上質な建築空間[ハナノエン、GULIGULI、FarmUNIVERSAL、el Bau Decoration]

花晨月夕[かしんげっせき]っていい言葉

旧暦で2/15を「花晨」、8/15を「月夕」という。花の咲いた春の朝と、月の出る秋の夜の美しさを表す四字熟語
春と秋、朝と夜、花と月。季節と時間の美しい瞬間を捉え、自然を愛でる自然観を表す、とてもいい言葉。

花は散り、月は欠ける

ずっと続くものではなく、今この瞬間を大切にして、旅に出る。「花晨」の旧暦2/15は、新暦で言うとだいたい3月の今ごろ。

ということで、花と緑と上質な建築を巡る旅でもどうでしょう?という話。

ハナノエン

ソメイヨシノはクローン

有名な話ではあるけれど、ソメイヨシノは種子交配ではなく、接木や挿し木でしか繁殖しないので、すべて同じ遺伝子をもつクローンとなっている。もとをたどれば人工的に交配された単一の樹を始源とする。

花が咲くも散るも、全て同じタイミング

クローンなので、生育条件が同じなら、成長サイクルも同じ。花が咲くタイミングも、散るタイミングも全く同じ。クローンなので当然といえば、当然だけど。

ソメイヨシノの一生は、人間の一生とほぼ同じサイクルをたどる。10年あまりでそれなりに見える花をつけ、20年で花盛りを迎え、50年を過ぎると衰え始め、70年で枯れていく。ヤマザクラの寿命が200年で、エドヒガンは1000年を超えることを考えると、ソメイヨシノの儚さが際立つかと。

一瞬も一生も美しく

一瞬にして咲き誇り、散っていく美しさ。自分の人生を重ねて、個人の歴史に結びつくソメイヨシノ。自然の美しさを愛でているつもりが、人工的は交配によるクローンを愛でているという皮肉はご愛嬌ということで。。

リアルでなく自然に反すると否定されることもあるメタバースアバターも、ソメイヨシノの事例を見る限り、あっという間に市民権を得るのかも。

the Farm UNIVERSAL

だいぶん話が脱線してしまったけど、花と緑と上質な建築空間をどうぞ。

ハナノエン|甲賀

現代作家のアトリエと花屋

家業の花屋を営みながら創作活動を展開する野田幸江氏。植物による造形や風景の創作と普通のお花屋さんが同居している佇まいが、田舎の民家に違和感なく馴染む不思議な場所。

普段使いのお花屋さんとしても機能しているし、特別な空間体験ができるギャラリーとしても機能する唯一無二な場所。


GULIGULI|池田

屋久島をイメージした庭とcafe&gallery

造園の設計事務所がやっているcafe&gallery。1階のカフェと2階のギャラリーを立体的つなぐ庭がとてもいい。カフェから眺める庭の感じも、家具も照明もとてもいい。

住宅地にあるとは思えない、上質な場所。


the Farm UNIVERSAL|茨城

全ての人が楽しめる植物の楽園

緑に囲まれたカフェ、迫力の植物園、キッズガーデン、ストロベリーファーム、ヤギにフクロウ。大人から子供まで全ての人が楽しめる植物の楽園。


el Bau Decoration|吹田

ヨーロッパの街角のような花屋さんとイタリアン

1Fはフラワーショップとcafe、2Fはレストラン。四季折々のお花や植物を目で見て、感じて、空間ごと楽しめるお店。

ここでしか味わえない料理を、非日常な空間で


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