映画ノート⑯ 『コリーニ事件』
~自国の戦争加害責任と戦後処理の闇を鋭く告発した反戦映画
『コリーニ事件』は、昨年観た外国映画ベストワン。
全く予備知識なしで期待せずに観たドイツ映画。
弁護士兼作家のフェルディナント・フォン・シーラッハの同名小説が原作(邦訳あり)で、2011年に出版されて大反響を呼びベストセラーになったこと。それだけではなくこの小説の内容が、ある法律の改正を促すほどの衝撃をドイツ政界と法曹界に及ぼしたことなどは映画の鑑賞後に知った。
ドイツの高級ホテルで年老いたイタリア人コリーニが自分より高齢のドイツ人大物実業家ハンス・マイヤーを射殺し、殺