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Vol.019 睡眠3

リハラボ 「予防医療ノート」 Vol.019
2020/1/10配信 (2020/8/28まで限定公開)


 このノートは、毎週金曜日にLINEのOpenChatのサービスを使って配信する予防医療ノートです。
予防医療に関するトピックス、ニュース、論文、動画などをお届けします。
 これからの日本の未来は、「自分の健康は自分で守る」時代に突入しました。
 自分の健康を守るための、知識や技術、アイデアなどを提供していきます。


目次


①今週のテーマ
②予防医療ニュース
③予防医療論文
④予防医療動画
⑤今週の名言

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①今週のテーマ


 予防医療などに関するテーマについて、気になったことや感じたことを書くコーナーです。

テーマ「睡眠 3」


 今回は、非常に大事なテーマである「睡眠」について、全4回に渡ってお伝えしていきます。
 前回は、快眠生活を送るためにはどうしたら良いか、具体的な方法を7個挙げてました。
 今回も、快眠生活を送るためにはどうしたら良いか、枕といびき防止の観点からお伝えします。
 

①枕

 枕は、「高さ」「材質」「構造」の三つが大事になります。

 枕の高さは、仰向けになった時に体幹と耳が一直線になっているかどうかと、頸部屈曲15°になっているかどうかがポイントです。
 枕が高すぎると耳が上になり、枕が低すぎると耳が下になるため、呼吸がしづらくなったり、肩コリの原因になったりします。
 また、首や肩の隙間を埋めることもポイントになります。
 横向きで寝る場合も、背骨と頭頂部が一直線になっているかどうかがポイントです。

 枕の材質は、様々な特徴がある材質があります。
 通気性がいいかどうか、アレルギーがあるかどうか、硬さはどうか、洗濯できるかどうか、値段はどうか、などのチェックポイントがあるので、自分に合った材質を見つけてみましょう。
 硬さは、枕の高さとセットで考えていく必要があります。硬さによって寝る姿勢が崩れる可能性があるからです。

 枕の構造は、フラットなタイプや真ん中にくぼみがあるタイプ、肩まで支えるタイプ、大きめのタイプ、などがあります。
 よく寝返りする人は、フラットで大きめのタイプがいいでしょう。
 また、猫背が強い人は肩まで支えるタイプのものを使うと、首と肩の隙間を埋めてくれるのでいいでしょう。

 このように、枕の選び方を三つ紹介しました。


②いびき防止

 いびきは、睡眠のステージが2レベルまで落ちた時に、舌根が落ちることで気道が閉塞されることで起こります。
 あごが小さい人、舌が大きい人、肥満であごの肉がある人、枕の高さが高過ぎたり低すぎたりする人、口呼吸で寝る人、などがいびきをかきやすい人になります。
 睡眠中の気道が閉塞されると、睡眠時無呼吸症候群になることがあります。睡眠中に脳に十分な酸素が供給されず、日中眠くなったり、頭が働かなくなったりします。
 さらに、認知症や脳血管障害、糖尿病などの生活習慣病のリスクも高くなります。
 
 快適な睡眠生活を送るためには、いびきを防止することが重要となります。
 
 いびきを防止するためにできること

 ①痩せる
 ②深酒をしない
 ③枕の高さを合わせる
 ④横向きで寝る
 ⑤スマホのアプリで睡眠ログをとって、色々な方法を試す
 ⑥舌根が落ちないような道具を使う
 ⑦鼻呼吸を促すような道具を使う
 ⑧寝ているときに顎が落ちないように、顎を前方突出させるような道具を使う
 ⑨CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)を使用する
 ⑩軟口蓋の一部を切除する手術を受ける


 このように、いびきを防止するために出来ることを挙げました。
 自分が効果を実感したのは、⑤スマホのアプリで睡眠ログを取りながら、⑥舌根が落ちないような口にくわえる道具(おしゃぶりみたいな)の二つが効果的でした。

 次週は睡眠と病気についてお届けします。
 それでは、よい睡眠を。


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②予防医療ニュース


 今週の気になったニュースをピックアップして、感想を交えながらお届けします。

~ 転載↓ ~


 オムロン ヘルスケアは、「CES 2020」(2020年1月7~10日、米国ラスベガス)のプレイベント「CES Unveiled」(同月5日)において、医療機器認証取得の心電計付き血圧計「Complete(コンプリート)」を展示した。米国で2019年5月に発売したもので、CES Innovation Award for 2020のHonoreeにも選出されている。


 Completeは、両手の指先で電極に触れる方式の心電計と、カフと呼ばれる袋を腕に巻く方式の血圧計を一体化した。血圧計本体の両端に心電計の電極を搭載している。

 Completeでは、米アライブコア(AliveCor)の心電解析アルゴリズムを採用した。このアルゴリズムと血圧計測結果に基づいて心房細動の可能性を検出する。心電計と血圧計を一体化したことで、心電と血圧の同期データを計測でき、解析の精度を高めやすいという。さらに、計測データをオムロン ヘルスケアのスマートフォン向け健康情報管理アプリ「Omron Connect」に転送し、医師などと手軽に共有できる。

 アライブコアは、主に一般消費者を対象とした携帯型心電計やスマホ向け心電図アプリなどを手掛ける企業。オムロン ヘルスケアは2017年にアライブコアと業務・資本提携を結んだ。

 オムロン ヘルスケアは、米食品医薬品局(FDA)から医療機器としての認可を取得した上で、2019年5月1日に米国でCompleteを発売した。価格は199.99米ドルである。これまでの販売台数は「予測と期待を上回っている」(同社)という。

~ 転載終わり ~
 

出典 日経×TECH

https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/event/18/00094/00007/


・感想


 これは欲しい、と思って取り上げました。
 検査機器が小型化・モバイル化することによって、訪問診療の幅が広がってきているように思えます。
 テクノロジーのモバイル化によって、病院から在宅の流れ加速しているように思えます。
 これを医師だけが使うのでなく、訪問看護や訪問リハ、訪問入浴、デイケアやデイサービスなどでも気軽に使うことができるので、疾患の早期発見が誰でもできるようになるでしょう。
 今後ももっと小型化していくと見ています。

 
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③予防医療論文


 今週の気になった論文をピックアップします。

~ 転載↓ ~


 咀嚼にともなう脳血流増加の神経メカニズムを解明


 東京都健康長寿医療センター研究所の堀田晴美研究部長らの研究グループは、歩行するときに認知機能に重要な大脳のマイネルト神経という神経細胞が活性化されて、大脳皮質の血流量が増えることを示してきました。
 今回、咀嚼でも、マイネルト神経が活性化されて大脳皮質の血流量を著しく増加させることをつきとめました。
 これまで経験的に知られていた「咀嚼が高齢者の脳機能維持に重要である」理由を、科学的に説明しうる発見です。
 研究成果は令和元年12月17日に脳循環代謝の国際ジャーナル Journal of Cerebral Blood Flow and Metabolism に掲載されました。

出典 東京都健康長寿医療センター研究所

https://www.tmghig.jp/research/release/2019/1225.html


~ 転載終わり ~
 

・感想


 今後は、高齢者向けのガムが流行するのではないかと考えます。
 「認知症予防ガム、しかも入れ歯につきにくい」みたいなキャッチコピーで。
 今は、あまり咀嚼を意識する高齢者に会うことはありませんが、今後はガムを食べながら認知症を予防する高齢者が出てくるでしょう。たぶん。
 
 
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④予防医療動画


 予防医療に関する授業を収録して、YouTubeの限定公開でアップしています。


今月は「肺」のまとめの動画をお届けします。
再来週アップする予定です。

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⑤今週の名言

『メンドクサイことがイヤなら


   寝ているのが一番。


 でも、


  ずっと寝ているだけじゃ


  幸せも生きてる実感もわかりっこない。

 メンドクサイことがいっぱいあるから


      生きてるんだって実感が持てる。』


  (所ジョージ)

                       
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リハラボ 代表
廣谷迪正(ひろやみちまさ)


リハラボホームページ
https://mkhjwh3.wixsite.com/selfreha

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