見出し画像

JIS慣用色の覚え方「ビジュアルで覚えるJIS慣用色ver.2」

以前自分の色彩検定受験用に作成した、「ビジュアルで覚えるJIS慣用色」カードにアップデートを行いました。

以前自分の記憶用にざっと作ったものを洗練させたかったという理由の他、クリエイターがどのように生成系AIと向き合っていくのか、制作を通じて模索したかったのが理由です。自動化は総当たり戦等の数量に対して真価を発揮するので、枚数が多いカードは特に向いているはず。

前回同様制作物がどなたかの学習に役立つほか、AI利用の観点で参考になれば嬉しいです。今回はデザイン的な工夫の解説ではなく、ツールの活用術として記載します。

前回、自分用に即席で制作した試作はこちら。
ビジュアルで覚えるJIS慣用色(色彩検定対策)|長谷川満@制作業 (note.com)

作ったもの

JIS慣用色の色と名前、及びそのPCCS色相とトーンを学習するためのカードです。視覚情報による記憶の方が、文字情報より定着しやすい傾向を利用し、その色と関連が深いイメージを掲載しています。

第一弾はまず合計61種類(色彩検定3級対策用)

ビジュアルで覚えるJIS慣用色ver.2の一部

制作工

illustratorのバッチ機能を用いて、データ差し込みを中心に制作しています。

制作工程
  1. 雛形デザインデータ作成(illustrator)

  2. イラスト生成(Adobe Firefly)

  3. 差し込みデータ準備(Excelを用いたCSV)

  4. バッチ処理

  5. 微調整

 バッチ機能とデータ作成方法はこちら。

ChatGPT活用部分

エクセル関数指南

トーンや色相を記載するにあたり、忘れていた数字や英字のみを抽出する関数等を教えてもらいました。これまでであればGoogle検索ですが、ChatGPTを使うことで知りたい情報がダイレクトに出力され、コピペもすぐできるのでかなりの時短です。

ChatGPTによるエクセル関数指南

アルファベット・ローマ字変換

装飾的意味合いで、各色の英語・ローマ字表記を入れています。現状Excelでは日本語文字をアルファベットやローマ字に変換する関数は備わってないので、これまでであれば手入力かGoogle Apps Script等を用いていました。今回はChatGPTに変換させ、かつCSVで形式で吐き出させたため、即座に差込データに反映できました。もちろん確認は必要ですが、それでも負担減です。

ChatGPTによるアルファベット・ローマ字変換

これらによって、100色(2級用含め)を超える差し込みデータを以前より圧倒的簡単に作成できました。

illustratorのバッチ処理用データの一部

Firefly用プロンプト参考文

各色の説明やイメージに合う画像を生成するための英文も、ChatGPTに補助してもらいました。現時点(2023.12)では入力したプロンプトの後続部分をサジェストする機能は英語のみに限定されており、さらに英語でないと適切に生成されない場合もあるためです。
ただダイレクトに英文を入力した方が早い、もしくはアイデアに忠実な場合も多いため、このChatGPTの解説をあくまで参考として使用しています。

ChatGPTによるFirefly用プロンプト参考文
ChatGPTによるプロンプト用文章例

Adobe Firefly活用部分

ローポリゴンイラスト生成

大量のイストレーションを一人で描くには荷が重すぎるため重宝しました。スタイルや効果を簡単に設定できるので、カードイラストのテイストをある程度均一化できます。

今回はポップに仕上げたかったため、ローポリゴン風に出力。

Adobe Fireflyを用いたイラスト生成
イラストを差し込んで制作したカード例

こうして人工知能のアシストにより、大量データにより対応しやすくなったと感じています。

以上、参考になれば幸いです。

なお、制作したカードは今後の展示会等で必要な方に配布・販売する予定です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?