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八角のお堂と八つの稲荷

母には、あまり親孝行らしいことはできませんでした。それでも、有り難いことに、亡くなってから時折夢に出ては問題を解決に導いてくれることがあります。
そんな母が出てきた夢で、不思議だなと感じたことを書いておこうと思います。1600文字ほどですが、暇つぶしに読んでいただけたら幸いです。

お堂の中にいる4人(?)の女性

その夢を見たのは、現在の住居に越してから何ヶ月か経った頃でした。
noteでも何度か書いていますが、現在の場所は自分たちで決めて引っ越したわけではありません。不思議な流れで、自分たちの意思以外の力が動いて引っ越した場所です。

その件にまつわる話は、こちらで触れています。


通常とは違う事情で今の場所に移住した我が家。自分の意思では絶対選ばない辺鄙な場所です。ただ観光地になっているために、趣のある街並みが残っているのが救いとなっています。

土地に少し慣れた頃、妙な夢を見ました。
八角のお堂の中に私を含めた4人が入っているというもので、その中心には母がいます。そして、私のすぐ上の姉と当時まだ元気だった我が愛犬(メス享年16歳)という、正確にいえば3人と1匹の女子だけがお堂の中にいるのです。その周囲には何匹かの狐が取り囲んでいます。

私と母、そして愛犬は静かにしています。ところが、姉だけは違っていて
「なんで、こんなとこに入らなきゃいけないの!」
と、不満を抱えている様子。
何となく感じたことですが、どうも意味があって母が私たちをお堂に入れているようでした。

八角形と狐の意味は?

目が覚めた私は、キーワードを八角形と狐に絞り、夢の意味を考えてみました。
八角形は魔除けや浄化の意味があるうえに、縁起のよい形でもあります。そして、狐はお稲荷様だろうと解釈。

これらのキーワードで検索をかけると、この土地には8つのお稲荷様があるという記述をあるサイトで発見。

(きっと、これだ!)

と思いましたが、その8つが何処なのか詳細は記されていません。
当時知っていたお稲荷様は、全部で4つ。Google mapで、どうにかもう1つは見つけました。しかし、これではまだ3つ残っています。恐らく誤記載か何かだろうと諦めました。

後日わかった事実

一旦はそのままにしていた夢の謎解き。
(恐らく、母が私たちを守ってくれているということだろう)
と片付けていました。

ところが、今年に入って急にお稲荷様に関心を持った夫が調べたところ、地図には載っていない「近隣の人しか知らないお稲荷様」を発見。厳密にいえばmapには掲載されていますが、拡大しないと出てこないうえに、やや離れていたので見落としていたようです。

これで6つ。今年に入って見つけたこのお稲荷様を仮にA稲荷とします。
実は、A稲荷は、調べてみると個人の敷地内にあるお稲荷様です。ところが、参拝したいという方がいらっしゃるため、近くの小高い場所に分祀して名前も新たに付けたことがわかりました。この分祀したのが地図で確認できるA稲荷で、個人の敷地にある元のお稲荷様も含め7つになりました。

さて、最後の8つはどこだろうか、と考えていましたが、私はあるとき発見したのです。
昨年からときどきアルバイトに行っている工房。そこは低い山の斜面を切り拓いて作られた場所です。創業は江戸時代に遡りますが、敷地が広く、住居や店舗、工房と、建物がいくつもあります。

あるとき、小高い裏の方に、お稲荷様の社を見つけたのです。もちろん名前もついていて、恐らく工房より古くからあるのだと思います。個人の敷地内にあるため、一般の人が参拝できない事情はA稲荷と同じです。

さて、8つわかったところで、改めて地図で見てみました。
お稲荷様がきれいな八角形になっていた、なんてことは流石にありませんが、うちがほぼ真ん中にくる感じでぐるっと囲まれていました!


前の家に住んでいたときは相当おかしなものも憑いたはずですから、こういう場所に移されたのでしょうね。母自体、生きているときは結界のような人でしたから。


前の住居で起こった怖い話はこちらで読めます↓





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