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温故知新(59)三内丸山遺跡 ティワナク遺跡 テオティワカン 富士山本宮浅間大社 筑波山神社 ペイズリー洞窟 出雲大社 フォートロック洞窟 アグアダ・フェニックス遺跡 麻賀多神社 ロス・タヨス洞窟 土肥金山 佐渡金山

 1961年に米国の考古学者クリフォード・エヴァンスらは、エクアドルのバルディビア丘陵の貝塚から、ペルー地方で発掘された土器片とよく似た様式の土器片を見つけ、その後の調査で、この土器片は九州南部で出土する縄文土器と同型であることを発見しています。三内丸山遺跡とボリビアのティワナク遺跡 太陽の門を結ぶラインの近くに太陽のピラミッド(テオティワカン)やバルディビア(エクアドル)があります(図1)。三内丸山遺跡とティワナク遺跡 太陽の門を結ぶラインの近くには歌別稲荷神社(北海道幌泉郡えりも町)があります(図2)。

図1 三内丸山遺跡とティワナク遺跡 太陽の門を結ぶラインと太陽のピラミッド(テオティワカン)、バルディビア(エクアドル)
図2 図1の結ぶラインと歌別稲荷神社(幌泉郡えりも町)

 縄文人は、ベーリング海ルートを移動してアメリカ大陸にたどり着いたといわれています。オレゴン州のペイズリー洞窟(Paisley Five Mile Point Caves)では、14,500年前に生きた人間の糞が発見され、遺物のDNA分析の結果、縄文人と同じものだったようです1)。沖縄市とペイズリー洞窟を結ぶラインは、富士山本宮浅間大社(静岡県富士宮市)や筑波山神社(茨城県つくば市)の近くを通ります(図3)。富士山本宮浅間大社は、全国に祀られた1,300余の浅間神社の総本宮と称され、元の山宮(現在の鎮座地より北方約6キロ)は、社殿が無く古木・磐境を通して富士山を直接お祀りする古代祭祀の形を残しています。筑波山神社は、筑波山の南面中腹に拝殿があり、これより山上の境内地「筑波山」を御神体として拝する古代の形が維持されています。このラインの近くには、白光神社 奥の院(静岡県島田市)、山宮浅間神社(富士宮市)、富士山本宮浅間大社 奥宮、峰寺山 西光院(茨城県石岡市)があります(図4)。

図3 沖縄市とペイズリー洞窟を結ぶラインと富士山本宮浅間大社、筑波山神社
図4 図3のラインと白光神社 奥の院、山宮浅間神社、富士山本宮浅間大社 奥宮、筑波山神社、峰寺山 西光院

 出雲大社とアグアダ・フェニックス遺跡を結ぶラインは、亀ヶ岡石器時代遺跡(図5)や十勝太遺跡群(十勝郡浦幌町)(図6)の近くを通ります。このラインの近くにある米国オレゴン州中部のフォートロック洞窟からは、およそ1万500年前の世界最古のヨモギの樹皮を編んで作られたサンダルが見つかっています。

図5 出雲大社とアグアダ・フェニックス遺跡を結ぶラインと亀ヶ岡石器時代遺跡、フォート・ロック・パーク
図6 図5のラインと亀ヶ岡石器時代遺跡、十勝太遺跡展望台

 多くのレイラインの指標となっている剣山とアグアダ・フェニックス遺跡を結ぶラインは、おのころ島神社、西山 善峯寺(京都市)、小野神社(滋賀県大津市)、位山神社(岐阜県下呂市)、善光寺(長野市)、御神楽岳の近くを通ります(図7)。

図7 剣山とアグアダ・フェニックス遺跡を結ぶラインとおのころ島神社、西山 善峯寺、小野神社(滋賀県大津市)、位山神社、善光寺、御神楽岳

 沖縄市とアグアダ・フェニックス遺跡を結ぶラインは、鹿島神宮(茨城県鹿嶋市)の近くを通ります(図8)。このラインの近くには土肥金山(静岡県伊豆市)、修善寺 奥の院 正覚院(伊豆市)、江島神社 奥津宮、清水寺(横浜市中区)、大原神社(千葉県習志野市)、麻賀多神社があります(図9)。麻賀多神社はハドソン湾とレイラインでつながっていますが、ランド・フレマスは、ギザのスフィンクス神殿と大ピラミッドの葬祭殿の角度の延長線上にハドソン湾の旧北極があることを示し、テオティワカンの「死者の大通り」なども同様に旧北極に向けて作られていることを記しています2)。

図8 沖縄市とアグアダ・フェニックス遺跡を結ぶラインと鹿島神宮
図9 図8のラインと土肥金山、修善寺 奥の院 正覚院、江島神社 奥津宮、清水寺、大原神社、麻賀多神社、鹿島神宮 

 麻賀多神社には、出雲文字で記された縁起が伝わるとされ、南米エクアドルで見つかった「アンデスの黄金版」にある文字は、出雲文字と似ていて、これにより解読することができたといわれています。「アンデスの黄金版」は、エクアドルのロス・タヨス洞窟の地下にある「黄金の図書館」から見つかったといわれています。麻賀多神社とロス・タヨス洞窟(Cueva de los tayos)をラインで結ぶと(図10)、ラインの近くには、馬頭観音(千葉県香取市与倉)、高天神社(香取市牧野)、香取神宮西之宮大神宮があります(図11)。西之宮大神宮には、少彦名命がまつられていると推定されますが、平田篤胤が1819年に著した『神字日文伝』には「出雲ノ国ノ石窟ノ神代文字」とあり、出雲文字は神代に大己貴命(大国主命)によって創られたものとされています。

図10 麻賀多神社とロス・タヨス洞窟(Cueva de los tayos)を結ぶライン
図11 麻賀多神社とロス・タヨス洞窟を結ぶラインと馬頭観音(香取市与倉)、高天神社(香取市牧野)、香取神宮、西之宮大神宮、鹿島神宮

 ロス・タヨス洞窟は金と関係があるので、図9の沖縄市とアグアダ・フェニックス遺跡を結ぶライン上にある土肥金山とロス・タヨス洞窟をラインで結ぶと、麻賀多神社や西之宮大神宮の近くを通ります(図12)。

図12 土肥金山とロス・タヨス洞窟を結ぶラインと麻賀多神社、西之宮大神宮

 佐渡金山は、神武天皇社とサギノー湾を結ぶライン上にありますが、佐渡金山とアグアダ・フェニックス遺跡を結ぶラインの近くには、鳥海山大物忌神社 山頂本殿(山形県飽海郡遊佐町)、鬼越蒼前神社(岩手県滝沢市)、ピラミッド型をした姫神山があります(図13、14)。図8や図13のレイラインは、元々は金山が関係しているのではないかと思われます。

図13 佐渡金山とアグアダ・フェニックス遺跡を結ぶラインと姫神山、ペイズリー洞窟(Paisley Five Mile Point Caves)
図14 佐渡金山とアグアダ・フェニックス遺跡を結ぶラインと鳥海山大物忌神社 山頂本殿、鬼越蒼前神社、姫神山

 南フロリダ大学のロバート・フソン教授は、複数の古い原典地図から描き出された1,424年の「ピッツィガーノの海図」に描かれているサタナゼという島は、氷河期(13,500年前から12,400年前)の日本ではないかという仮説を提唱しています3)。グラハム・ハンコックは、なんらかの未知の文明が氷河期に地球を探査して作った地図の断片が、アレクサンドリア図書館から、コンスタンティノーブルを経て十字軍時代のヨーロッパまで伝わっていたと推定しています3)。

文献
1)田中英道 2022 「日本国史 上」 育鵬社
2)コリン・ウィルソン ランド・フレマス 松田和也(訳) 2002 「アトランティス・ブループリント」 学習研究社
3)グラハム・ハンコック 大地舜/榊原美奈子(訳) 2020 「人類前史 上」 双葉社