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「藻」の世界

あなたを「藻」の世界にいざないます。

藻の可能性

「藻」

そう、時間が経つといつの間にか水槽の内側についており、邪魔者だと取り除かれる、あの緑色です。

でもあの「藻」、実はすごいんです。

地球上のどこにでも棲み付いていますが、いつもはいることを忘れてしまいます。しかし実は、二酸化炭素を吸収して大気中に酸素を供給したり、一次生産者として魚介類の繁栄を支えており、私たち生命維持に欠かせない存在なのです。

更に、

・藻類バイオマスとして ⇒ エネルギー資源に
・セルロース ⇒ 環境にいいバイオプラスチックに
・豊富な栄養バランス ⇒ 美容や健康食品として

などなど、、私たちや地球の問題を解決してくれる可能性が大いに秘められているのです。

今回はそんな藻のもつパワーのひとつ「豊富な栄養バランス」にフォーカスし、健康食品として高い関心が集まっていることを簡単にお伝えします。

読み終わる頃には、知られざる藻のパワーに魅せられ、身近な生命に気をかけてみたくなるかもしれません。(たまに家で見かけ、手ではらいたくなるイエバエ。実はあの方も人類や地球を救うすごい力があります。)

藻の高い栄養価とクリーンさ

藻は、自然由来でありながら、人のカラダにとって大切なたんぱく質、ビタミンやミネラルなどの栄養素をバランス良く含んでいます。そのため、海外を中心に健康食品として注目されています。2018年アメリカでは農業法に藻類が追加されており、これを簡単に言うと「藻の産業を伝統的な農業として扱おう!」と決定され、これによって研究開発や投資の援助が受けられたり、低税率となったりするのです。

日本でも近年では健康意識が高まり、できるだけカラダにクリーンな「自然由来」「無添加」のものを摂取する傾向が高まっています。

一般的な生の食べ物で、必要な栄養素をまかなおうとすると、いろんな食べ物を大量に取る必要があります。それが現実的に難しいので、「たんぱく質○g、鉄分○g・・・配合!」といったサプリメントで補ったりします。しかし、サプリメントや一般的な健康食品は基本的に「化学的な添加」をしないと難しいのです。

できれば、カラダに優しい自然由来のもので栄養を摂れるのが一番良いですよね。

今では有機野菜/果物や自然由来への需要が少しずつ大きくなり、それに沿ったコンビニやカフェも増えています。つまり、サプリメントのような化学合成的なものから、より自然に近いものへと健康意識が高まっています。

その点、藻は自然由来なので当然「無添加」でありながら、豊富な栄養素を含んでいるため、人のカラダに優しく、健康に良いのです。

現在、食品として利用されている藻類は、ユーグレナ、クロレラ、スピルリナ、AFAブルーグリーンアルジー等があり、そのまま乾燥粉末にして利用されています。

これら4つの藻類について紹介していきます。

ユーグレナ(レア度:★★☆☆☆)

和名は「ミドリムシ」で、小・中学校のとき理科の授業で聞いたことがあるのではないでしょうか。ユーグレナは、5億年前から地球に存在する運動性のある藻類の一種で、植物のように光合成で生活を営む種や、動物のような捕食性を持った種がいます。

栄養素としては、野菜や魚などに含まれるビタミン、ミネラル、アミノ酸、DHA、EPAなど多くの栄養素を含んでいます。特にユーグレナはパラミロンと呼ばれる成分を持っており、乾燥させたときにそれが50%を占めます。パラミロンは、食物繊維の性質をもっているので、吸収されずに排出される機能性食材として活用するのです。

クロレラ(レア度:★★☆☆☆)

クロレラは、20億年以上も昔から地球上に存在する淡水性の緑藻類の一種。多くのビタミンやミネラル、食物繊維、炭水化物、葉緑素、必須脂肪酸、アミノ酸を含み、約50%が良質なタンパク質からできています。

このように多くの栄養素がバランス良く含まれていますが、その中でも特に、他の陸上植物よりはるかに多いクロロフィルを含んでいます。このクロロフィルには抗酸化機能があり、血中コレステロールを下げる働きや抗アレルギー、抗腫瘍、高血圧を改善する作用などもあります。さらには脱臭・殺菌効果もあると言われ、口臭を防ぐ成分としてガムなどにも使われているのです。

スピルリナ(レア度:★★★☆☆)

スピルリナは、30億年以上も昔から地球上に存在する藍藻類の一種。バネや螺旋のような見た目からも、それを意味する「スパイラル」が名前の由来です。

乾燥したスピルリナは、タンパク質を約60%含み、ビタミン、ミネラル、多糖類(食物繊維)、クロロフィルなどを含みます。中でもカロテノイド系色素のβ-カロテン、ゼアキサンチンを多く含み、その抗酸化作用が注目されており、スーパーフードとして販売されています。

3種類の色素を含んでおり、その1つである青色のフィコシアニンは、鮮やかな青色を呈するため、天然の食用色素として身の回りの菓子類、冷菓、飲料などに利用されています。(ガリガリ君とか)

AFAブルーグリーンアルジー(レア度:★★★★★)

AFAブルーグリーンアルジーは、35億年以上も昔から地球上に存在する藍藻類の一属。ビタミン、ミネラル、アミノ酸のほか、酵素、必須脂肪酸、色素などの栄養素を含有しており、総合的にバランスが取れています。

また細胞壁が薄くて壊れやすいことが消化と吸収の効率を上げるため、クロレラやスピルリナを超えるといわれています。

AFAブルーグリーンアルジーの産地の中でも、特に理想的な自然環境下で生育するものは、米国農務省USDA及びオレゴン州OTCOの有機認証を取得しています。その唯一の場所がアメリカのアッパー・クラマス湖だけです。南部には世界七大聖山のひとつ、北米屈指のパワースポット「マウント・シャスタ」がそびえ立っており、この周辺は自然保護地域となっています。

クロレラやスピルリナは人工的に作られていますが、AFAブルーグリーンアルジーはアッパー・クラマス湖の特殊な環境下でしか自生されない、希少性の高い藻なのです。

「藻」は地球を救う?(最後に)

いろんな藻を紹介しましたが、つまり言いたい事は、自然由来でありながら、人のカラダにとって大切なたんぱく質、ビタミンやミネラルなどの栄養素がバランス良く含まれているのです。その栄養素の中には、これまで植物性では摂取不可能とされてきた「ビタミン12」が含まれています。

日本ではまだ少数派ですが、菜食主義、VEGANの方にとっては大変嬉しいことです。

また日本スーパーフード協会による「2020年上半期スーパーフードTOP10」の第6位に「スーパー藻類」としてランクインされていることからも、その栄養価の高さが評価されています。

更に、人類が豊かに暮らし続けられる未来を考えて、食べものの確保を宇宙規模で考えていますよ~という大規模プロジェクト「SPACE FOODSPHERE」が始動しています。その一翼として藻が活躍するのです。詳しく知りたい方は下の【余談】をご覧下さい。

このような色んな背景からも、私たちや地球を救う力が秘められており、少しでも「藻」について興味を持っていただけたなら嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

【余談】
 私たちの暮らしや地球を持続可能な未来へと繋げていくために「SPACE FOODSPHERE」という食の課題解決に向けたプロジェクトが2019年3月に始動しています。その解決の1つとして「藻類」の項目があり、食の問題、資源問題などを担う役割として活躍が期待されています。詳しくは「SPACE FOODSPHERE」へ行ってらっしゃい!
【私たちのプロジェクト】
私たちは、人が健康に生きられる未来、美しい地球の未来の創造をめざしています。その第一プロジェクトとして、完全栄養食「CENZ BAR」を開発し、誰でも手軽に、健康を手に入れて環境貢献もできる、そんな新たなライフスタイルを提案しています。
今回紹介した「藻」のうち、AFAブルーグリーンアルジーを採用し、植物性では摂取不可能とされてきた栄養素「ビタミン12」をまかなうことを可能にしました。それによって、植物性のみで全種類の必須栄養を摂取できることを「CENZ BAR」で実現しました。
興味のある方はクラウドファンディング中なので、詳しくはコチラをご覧下さい!(※2020/06/19まで)