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2度の手術を終えて..日常に戻る。


結婚後まもなく癌が発覚。
癌になり多くの治療を経験しました。
そして今も生きていることに感謝。
癌の治療も5年となり、私の経験を1つの記録として残していきたいと思うようになりました。
今既にがん患者さんもそうでない人も。
大切な人が癌になった時、自分が癌になった時。
私のここでの呟きがなにかの情報の一つになれば嬉しいなと思っています。


再発後の治療を終え経過観察に入った。
1ヶ月に1度の採血とレントゲンと3ヶ月ごとのCT検査。
私は見た目の変化はほとんどなく、病気だと言わなければ分からない。
また少しずつ日常に戻っていた。
そんな私が手術をしてからの少しだけ変わったことを記録。





⑴胸の圧迫感

ブラジャーがつけられない。
1度目の手術のあとも少しの期間あったけれど、2度目の手術の後からはずっと。
少しの時間ならなんとかなるけれど締め付けが段々痛くなってくる。
あとは気持ちの面でもずっとつけてて痛くなったらどうしようと思って長時間外出する時はブラトップになる。
これは地味に悲しい。
仕方ないかなーと思うけど、周りがきちんとした格好してるの見るとこのままじゃいち早く重力に負けていきそうで不安です。笑
傷の周りが痛むこともよくある、これも内面的なものなので周りには伝わらないけれど冬場や雨の日などは特に痛みが酷くなる。
胸の周りにある圧迫感や痛みは術後から時間と共に良くなっていくけれど、今でも不定期で現れる。


⑵大根おろしが...

すれない!!!
というよりは聞き手側の右胸を手術したことで右手に力が入り難かったり痺れる時があって、ペットボトルのキャップ開けられない時があったり、大根おろしなどをしてると手が痺れてきたり。
文字を書くのも痺れて書けない時があったり。
旦那さんに手伝ってもらうけど、毎日じゃなくても右利きだから意外と不便。
そしてこれも見た目では分からないから仕事の書類を書いたりする時も痺れてかけない時はひたすら腕をさすって痺れが取れるまで待つ。
これは主治医によると術後頭痛というものも関係しているから仕方ないことだと。
仕方ないで先生は済ませがち。
薬の副作用だったり、手術や放射線治療の後遺症の中にはどうしようもないこともたくさん。
先生や病院の人の中には「大きな病気だからね、手術してるからね、抗がん剤してるからね、、、、仕方ないね。」って言う人がいるけど。
仕方ないって患者本人以外が使うべきじゃないなっていつも思う。
たまーに自分とそれ以外の人との病気の捉え方に温度差を感じてしまう時があるのは仕方ないのかな。
仕方ないのはわかってるけどこういうことが意外と地味にきつかったりもする。

⑶肩こりや腰痛の悩み

一見関係ないように見えて関係大。
私は右肺を手術で大きくとっているので、その傷をかばったり、中の臓器のバランスが変わったりしています。
この前の検査ではやや心臓が真ん中によってきてると言われたくらい。
会いたスペースをうめようと臓器の位置も少しずつ変わります。
手術で体のバランスが悪くなっていて体が凝りやすくなって整体やマッサージを受けたいなと思っても術後1年間はうつ伏せになれなくて自分でできる限りのストレッチなどしか出来なかった。
現在も右側に重心がよってしまうので右の股関節が痛かったりとあちこち痛いとこだらけ。
自分でストレッチをしてみたり、整体に通ってはいますがなかなかこれは治らない。
癌で死ぬ前に歳をとってまともに歩けなくなったりしないように気をつけないとと最近思うのです。


⑷再発の不安

再発後の通院はこれからまた再発したらどうしようって不安が常に付きまとうようになった。
毎月採決で血を抜かれる時、検査で機械の中に入る時、手術で大きく出来た傷を見るたび。
毎月どこかで癌だということを実感することで気持ちが晴れない日が1度目の経過観察と比べて多く感じた。見た目では分からなくて、周りも元気になったと思ってくれてるけど心のどこかで常にある不安。きっとこれも経験しないと分からないからどこにも吐き出せない小さな不安。
そんな時の私の解消法は大きく深呼吸すること。
思いっきり感動する映画でも見て関係ないことで大泣きすること。
感情の持ち方は人それぞれ。癌になったことで精神的にも病んでしまう人もたくさんいる。
私はそうじゃないと思っていたけど、実は自分で出せないだけで精神的にも限界のところにずっといるとこの前緩和ケアの先生から言われました。
それからは定期的に精神科に通っています。お薬はあまり使いたくない、私は大丈夫!っていうとその大丈夫!頑張れる!が過度の緊張状態を作って体や心がリラックスできていないんだとか。



⑸仕事

手術して自宅療養の間は仕事は休職させてもらって無事復帰することもできた。
会社は年齢や病気の重さのことも考慮してくれて負担の軽い部署への異動などの配慮をしてくれた。負担なく働けることの有り難さの反面、第一線で活躍する同僚と比べて何故私は仕事もまともにできないんだろうと落ち込むことも。
病気になるまでは仕事はほどほどに、お給料がもらえたらありがたい!精神だった私が、病気をきっかけに元気に働くことの有り難さ。無理ができることの有り難さを感じた。
だからきっと同じ会社で丁寧に扱われることにずっと何か引っ掛かりを感じている。
だけどやめたあとの生活が不安でやめられない。


私が感じる5つの変化。
その程度のこと?と捉える人もいるかもしれない。
うんうんわかる。と共感してくれる人もいる。
これらは病気になって手術や治療をしてから生まれた私の感情や変化。
気付いてる人もいるかもしれないけれどどれも見た目ではわからない悩みばかり。
癌になって治療をすれば髪の毛や爪や肌や体の変化で見るからに辛いであろうこともたくさんある。だけど多くの癌患者が悩むもう一つの悩みは目に見えない悩み。
それを口にしてアピールする人の方が少ない。
だからこそ周りの人の少しの気遣いや優しさに救われる。
だからこそ周りの何気ない言葉に傷付く。

もし身近にそんな人がいたなら、見た目では見えないその人の心の苦しさがあることを少しでも知った上で接してほしい。

そして同じように人に言うほどではないけどなんだか前と違って辛いなって感じてることがあるサバイバーがいるならば。
家族でも友達でも主治医でも心療内科でも心理士さんやがん相談室の人にでも、飼ってる犬や猫にでも。一度言葉に出して辛いことを話してみる。
そしたらきっと泣いてしまう。だけど言葉にしてたくさん溢れてくる涙とともに少しだけ心が軽くなる。


購入して読んでくださってる方ありがとうございます。
今回の記事は同じような悩みを抱えてる人や家族への寄り添い方がわからないという相談を受けたことをきっかけに私のちっぽけな目に見えない悩みを書くことで癌になったばかりでたくさん悩みを抱えてる人が1つでも共感してくれたり、一見元気に見える癌患者にもそんな悩みもあるんだ!と知ってもらえればいいかなと有料マガジンの中ですが、全文が無料で読めるようにしました。

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こちらのマガジンに治療の記録をなるべく詳細に全て書いていきたいと思います。

全ての治療の経緯や記録をしていきます。 大事な記録なので有料マガジンとしてまとめました。 noteは闘病系が少なく、癌の治療の記録など見た…

最後まで読んでくださってありがとうございます!根拠のない自信で人生を楽しんでいます!! 私の経験が少しでも情報の一つになったら嬉しいです。 健康なのが一番!!検診は大事です!!