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映画「天気の子」を観てきました。

「天気の子」は、自分の中の優先順位でいくとそんなに高くなくて。今度テレビでするときでいいかな、、、なんて思ってた。「君の名は」も、あんなに世間で騒がれたのに自分が見たのはテレビでやるようになってからだったし。

面白かったけどね。映像が綺麗で。写真を撮るものからみると、写真の上手い人がスタッフに(監督さん本人かな?)いるんだろうな、と思って観てた。あの映像は写真がどんなときにどう映るかを心得ている人、光線状態を見るクセのある人でないと描けないよね。

聖地巡礼、なんてアニメ作品で舞台となった土地をたどる人もいるそうだ。そんな人たちには、あの映像の綺麗さを体感したいなら、作品の中の舞台の場所、も大事だけれどもぜひ、時間帯とその場の光線状況をあらかじめ知っておいた方が、きっと、より楽しめるのではないか、と提案したくなる。たいていの場面がそれほど風光明媚なところでなくっても、光の射し方一つ、影の出方一つで劇的な雰囲気に変わるものだから。。。ふだん街角スナップを撮ることが多い自分には、そう思える、確かに劇的に綺麗な瞬間をたっぷりと魅せてくれるアニメだなとストーリーなどよりもそちらに感心したものだ。

前置きが長くなってしまったけれども。

それでも優先順位が低いというのは、そんなに月に何回も映画館へ行ける身分でもないし、たまに観るなら、、、なるべくなら大画面の迫力を! と、いつも洋画のアクションものが優先されてしまうからというセコイ考えの優先順位なんだな。

ま、ともかく、珍しく次男君が「観てもいい」って言うので(親と行動を共にするなんてまあ、ないから)これはいい機会だ、とばかりに出かけて観た。


結果。

すごく良かった!

映像は今回は「雨」「水」の描写に焦点があてられているなと感じた。

映像的には本当に、実写のカメラワークでの撮影から起こしたのか、と思えるほど、実写的。というのは、被写界震度だったり、画角だったりが。実際にカメラで撮る時にどのレンズでどんな絞りで撮ったのか、というのを感じるような映像。そして、映画的な、前景、背景などの距離感を意識した絵。

オープニング早々の「窓辺に座る少女の顔」が、既に好印象。全体が映ったときに“あ、そこにピントがあったんだ!?” って、カメラが引いて分かるというね。芸が細かい。映像的な見せ方を心がけるって、実写版の映画の世界でのカメラマンに対するリスペクトみたいなものまで感じさせる。新海監督の絵ってそんな印象。写真撮るものとして、好きだな。

お話、ストーリーも良かった。ネタバレがきらいなので中身についてはあまり書かないけど。劇中登場した雑誌「ムー」が自分の若いころからの愛読書だった。。。。この一言で分かる人には分かると思う。

登場する年配の人、占い師、神社の人などの話も交えて、日本古来というか天の上のほうの世界と下界のわれわれとの存在、、、そんなところにも昔からの風習や言葉など忘れずに留めておきたい、これこそ日本の文化と言えるものだな。。。なんてことを考えたりもした。

そして、登場する人物たちのキャラクターもとても魅力的で、悩みや苦悩も含めてスッと劇中に入っていける、、そんな世界に約二時間、浸って来ました。

最初のセコイ考えは雲散霧消(この映画の後でこんな熟語を使うことに気が引けてしまうけど)大画面で観てこそ、良かった。

今の現実世界での異常気象も思い起こし、一人ひとりそれぞれの心の中に何かしら響くものがあると思います。そして、もう一度、本当に大切なものが何なのかを改めて少し考えてみよう、と。できることなら、その思いを共有する相手がいることというのは人にとってすごくありがたい大切なことなんだな。。なんて考えてしまった。

次男君がどのように感じたか、は定かではないけど。

予想通り(の面白さ)だった、と言ってました(笑)


この夏休みに、ぜひ、空を見るきっかけに、自分を見つめ直すきっかけに、遠くにいる家族や想い人を思いながら、ぜひ、観てみてほしい作品でした。


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