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経済安全保障という考え方(『インベスターZ』第73話)

三田紀房による投資マンガ『インベスターZ』の連載を題材に、経済アナリストの森永康平氏(@KoheiMorinaga)が、投資・経済・お金についての理解を深めるコラム・Q&Aを連載する「お金の偏差値を上げるマガジン」 。(毎週火曜更新)

今週の『インベスターZ』第73話では、財前の祖先・龍五郎と、慎司と美雪の祖先・藤田金七、そして山本五十六の戦争勃発直前の密談の様子が描かれます。

いかにして日本は開戦へと向かうことになったのか。そして、それぞれの思惑はどこにあるのか。ぜひ物語を読んでお確かめください。

森永氏による解説コラムでも、本編のエピソードをもとに、現代における戦争はどのようなものか、その中で「安全保障」とは何なのかを深堀していきます。

ぜひ、今週も一緒にお金について学びを深めていきましょう!

『インベスターZ』第73話:「世紀の密談」


                (つづく)

第73話コラム:「経済安全保障という考え方」

経済アナリストの森永康平氏(@KoheiMorinaga)による、毎回の『インベスターZ』連載話を題材にした、投資・経済・お金についての連載コラム。気軽に楽しく読めて、「お金の偏差値も上がる」コラムをお届けします。

龍五郎、金七に続き、山本五十六が出てきました。すごいメンツですね。この3人による極秘会談の内容が描かれています。

いよいよ日本と米国は衝突を避けきれない状態にきたということですが、山本五十六は開戦前から冷静に分析が出来ています。

 国民総生産では米国は日本の12.7倍。資源保有量は鉄が20倍、石炭10倍。生産力では艦艇4.5倍、飛行機6倍、鉄鋼は10倍の差。原油生産量に至っては740倍の差であるという数字が出ており、戦争において最も重要な兵站において日米間の差は非常に大きなものとなっています。

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