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現役東大生の「分からない」を具体化する勉強法 ①現代文編

こんにちは。東京大学 文学部三年の布施川天馬(@Temma_Fusegawa)です。

皆さんは「勉強」と言われて何を想像するでしょうか?
英単語の暗記?漢字の書き取り?計算の練習?

人によって色々あるでしょうが、僕個人としては、これらは全て「勉強」には入らないと考えています。
正確には、半分入って半分入らないというところです。

ではこれらは大事ではないから全くやらないでよいのか?というとそうではありません。
これらは運動でいえば筋トレに当たる基礎トレーニングのようなもので、これらも大事なものです。

では、なぜ、「勉強」に入らないと言えるのか?

まず僕の「勉強」の定義は、「自分がわからないことを一つ一つわかるようにしていく」ということです。
どんなことにも言えますが、「できないことをできるようにしていく」が練習の本質です。これは勉強にも言えることで、何かできないことをできるようにする、特に「解けない問題を解けるようにすること」を勉強するというわけです。

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早瀬と天野の二人は、水野先生から出された問題を間違えてしまいました。しかしそれは一体なぜ間違えたのでしょうか?二人はそれを詳しく考えようとするわけですが、多くの場合自分のミスというのはなかなか細分化するのが難しいです。なぜ「わからなかった」のかをしっかり分析するのって、大変なんです。

二人は、なぜ「わからなかった」のでしょうか?
何をするにも目標は具体的でなければいけません。
「解けない問題を解けるようにする」だけでは流石にフワフワしすぎです。
「なぜ自分はこの問題が解けないのか?」
「どう考えればこの問題は解けたのか?」
「次回以降、自分はどのように考えていくべきなのか?」を追求することが勉強する上での目標となります。

つまり、「《自分の分からないところ》を具体的に自覚すること」が、勉強する上で一番基本的なことであり、大事なことになるわけですね。
これが、例えば、単語力不足で文章が読めないので、単語を補充しているなどであれば、それは立派な勉強だと思います。
大事なのは、目標が先んじているかどうか、ですね。

「分からない」の見つけ方・現代文の場合

それでは、具体的に各教科で見てみましょう。
例えば、国語など、文章を読む科目で「わからない」となったときはどうでしょうか?

文章全体がわからない、と言いますが、その文章中の一単語も全然わからない!ということは無いはずです。特に現代文はそうですよね。
文章全体がわからない時は、いくつか可能性が考えられますが、具体的には以下の2通りになると思います。


1.段落単位で意味が取れていない。
2.各段落の意味は取れていても、それらがうまく結びつけられない。

大多数の人は1番になるのでは無いかと思います。
その場合は、もう一度頭から読み返しましょう。MRI検査のように、文章を端から端までスキャンしていくわけですね。
その際に、「その段落で何を言っていたのか」を一言で言い換えられるか?ということに気をつけながら読んでみてください。


さて、そうしていくと必ずどこかの段落で「何を言っているのか全く意味が分からない」という段落に差し掛かるはずです。
その段落が”患部”なわけですね。それではあなたはなぜその段落について、意味が分からないのでしょうか?また細かく見直していきましょう。

段落というのはそもそも文章が沢山集まったものです。各文章を読んでいって、意味が取れない文を特定しましょう。
特定できましたか?それでは、次にやることはなんでしょうか?

もうお分かりですね。文章を単語の単位に区切っていって、どこの言葉の意味が分からないのかを特定するわけです。
この際には、必ずしも辞書的な意味で言葉が使われているわけではないことや指示語が何を示しているのかに気を付けながら読んでみてください。

また、あまりにも複雑な文を読む時には、「主語」と「述語」だけ抜き出す方法がオススメです。これは英語にも使える文の分解法で、よく僕も使います。

日本語を母語とする私たちは、特に現代文などではこれらの作業を疎かにしがちです。「どうせ日本語読めるし」って思っちゃうわけですよね。
そこが読めなくなる原因の一つになるわけです。

これは英語でも数学でも全く同じ使い方ができる「わからない」を具体化するテクニックです。

「わからない」を「わかる」にする

勉強というのは、一つ一つ敵を倒してレベルアップさせるRPGによく似ています。


しかし、現実ではどんなに小物でも倒していれば必ずレベルアップするとはいきません。
自分の弱点を見抜いた上で、そこを補強していく作業が必要になるわけです。
それをしないでただ作業のように勉強を回しても全く意味がありません。

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『エンゼルバンク』より

勉強とは「わからない」を「わかる」にするための作業です。
そのためには「何がわからないのか」をしっかりと「わかる」というのが、第一歩となります。

これから「わからない」問題に出会った時には、投げ出してしまう前に、ぜひ「自分は何がわからないんだろう?」と自分に問いかけてみてください。
その答えが出れば、自ずとやるべきことは見えてくるはずです!
頑張っていきましょう!

ライター:布施川天馬(東龍門)


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