見出し画像

【 経営 / 起業 】ロゴやシンボルに想いをのせろ!ブランドは日々の積み上げ

これから起業する人や創業間もない人、また商品開発し販売をするマネジメント層の人には参考になるだろう話を私の創業の実体験で書いてみる。

会社を経営するうえで大切なのは商品力だ。どんなにいいことを言っても取り扱っている商品やサービスが必要とされなければ会社は存続できない。そしてその商品やサービスの売り方や接客の感じの良さなども向上させるために社内で教育したりする。当然それは買っていただくために必要な努力だ。しかしそれ以上に大切なものがあるとすれば、それは「会社を知ってもらう」こと。そして「商品やサービスを気にかけてもらう」ことだ。ここがすっぽり抜けている場合が結構多い。良い商品を作れば売れる!という概念の昭和的な発想かもしれない。現実ではこれだけ情報が氾濫する時代においては良い商品があっても売れない。まずは自社と自社の商品を知ってもらわなければ誰も買ってはくれない。伝えることが重要だ。その伝えるという行為が会社を起業した時、新しい商品を開発した時、最も力を入れて最初にやること。これをしていないと会社の業績は上がらない。

1.目に入ってくるものからの情報が優先

世の中のイメージとは目に入ったものから形成されることがほとんど。よく知らない店でも看板を見かけたり、SNSから目に入ったりするだろう。その時に「おっ!感じよさそう」「なんかオシャレやん」「入りにくそうな店やな」といろんな印象を持つはず。その目に入ったロゴやマーク、雰囲気で第一印象が形成される。大手企業のロゴマークなら大半の人が「これあそこのだ」とか「これってあの商品だよね」とわかるはずだし、その商品の大まかなイメージも知っているだろう。そして目からだけでなく音楽でもその曲が流れれば「あの会社の音楽だ」となる場合もある。ここまでいくにはお金も必要なので中小企業がそこに辿り着くのはすぐには無理かもしれないがまずは目に入るイメージだけでも形成することは大切だ。

創業間もない企業だとしてもSNSやネットを使って全国にその名を知らしめることができる時代。ビジネスによっては全国に名を売ることが必要だし、そこまでではなくても自分が商売をするエリアだけでも自社のイメージを持ってもらうため戦略的にロゴやシンボルを浸透させていくことは企業ブランドを向上させ集客に結び付ける大きなポイントになる。実はこのイメージの浸透という行動は遠回りのようで会社を継続的に成長させる近道。商品そのものを売り込むだけの宣伝ではなく、長期的に残るイメージやブランドを浸透させていく。しかし多くの中小企業はブランディングやイメージ戦略を後回しにしてしまう。起業時に商品開発する時に一緒にやらなければならないことは、まず多くの人にどのように知ってもらえるようにするかを決め、なるべく多くの人に正しい認識で自分たちの存在を知ってもらうことだというのが創業者としての私の持論だ。

2.インナーブランディングが超重要

一人経営者ならば自分が自社のことや商品を理解しておけばいいが数人でも社員がいる時は社内の人に向けて自社のイメージや商品の特性を伝えるインナーブランディングも重要。何かのタイミングでお客様と接するチャンスが生まれた時、次にするアクションは社員がお客様に会社や商品の説明をする段階に入る。もしかしたらその説明はチラシやHPに自社のことを書くという業務かもしれない。その時に正しく自分たちを伝えることができないとせっかくのお客様との接点がプラスどころかマイナスに振れてしまう。

もし自社が考えている自分たちの強みやサービスの良さ、会社が社会に提供したい価値を間違ってお客様に伝えてしまえば最悪だ。そのお客様は買ってくれようがくれまいが必ずあの会社はこんな会社だったというイメージを持つ。そのイメージが間違いだった場合にそれを覆すことはもう一度お話しする機会を得られないと絶対にできない。もしかしたら話しても固定概念ができてしまってイメージは変わらないかもしれない。そして誰かに「あの会社こんな会社だったよ」と言うだろう。口コミだ。こちらの意図と違う言葉が外で発せられた途端にそのイメージが独り歩きする。だから必ず正しく伝えていく必要がある。

ばっちり自分たちの思うように伝えていけばその情報は正しく地域に伝わっていく。するとその商品がきちんと商品力を兼ね備えていたら時間と共に集客が増えてファンが増え業績が上がってくる。どう伝えていくかそれが大事だ。そしてそれがその会社の「らしさ」として印象づいていく。それがさらに広がればその「らしさ」に共感する人が仲間として集まってくることにもなる。だからこそインナーブランディングは重要だ。

3.ロゴとシンボルに想いをのせる

2で社内の人間が社外の人間にどう伝えるのかということを書いたが、それ以前の第一段階で外部だろうと内部だろうと人という動物は目に見えるものに引っ張られて印象を持つ。だからこそ会社のロゴやシンボルというものは手を抜かずに創りこむことが大切だと私は思う。「あの会社のあの商品って使いやすいんでしょ」「あれ持ってたらオシャレな感じするよね」というイメージをロゴなどを通して自分たちで意図的に創りあげていく。内部にいる人同士では「うちの会社ってこうだよね」「俺たちはこんな会社だからさ」みたいな会話が社内で自然に出るようにする。そうなればそれはその会社の「らしさ」になっていく。そしてその時ロゴやシンボルは会社を一つにまとめる旗印になる。

そういう形あるものがなければ共通の思想が生まれにくくなってしまい、一つの物を創り上げる時でも価値観が合わなくなる。するとアウトプットされた商品やサービスに一貫性が無くその場しのぎのものが増える。そんな商品サービスが陳列され続けると外から見れば「この会社は何の会社?」となってしまいブランドが育たない。すると集客が思い通りにならず売上利益が上がりにくい会社になってしまう。ブランドが内外に浸透していないとこのような流れで悪い方に進む。

社長が毎日毎日全員に語り続けることはできないがロゴやシンボルは毎日誰かの目に入る。社内外問わずそのイメージを刷り込んでいくのだ。ロゴやシンボルの色の統一やデザインの統一は戦略的に必要なこと。色やマークのイメージが統一されると月日の中で日常にそれが溶け込んでいき「あれ?この色ってあの会社かな?」「この雰囲気ってあの会社かも?」と市場に浸透してくる。またイメージだけでなくそのロゴに込められている想いや理由が共感できるものならばファンになっていただける人も出るだろう。その物語は人の心を動かすこともある。だからロゴやシンボルに想いをのせ、自分たちのイメージをそこに注入して多くの人の目に入るにはどうすればいいかに力を入れることが創業期、商品開発時に必要な最初のステップであると私は重要視している。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?