彼女の為になりたい。そう心から思っている。それが故に簡単な言葉は掛けられない。

私が経験してきた事、感じている事、彼女が経験してきた事、感じているであろう事、いろいろなことを考えて、考えて、考えて、やっと声を掛けられる。

それでも彼女の心に私の言葉届かなかった。

どうしたら彼女を救ってあげられるんだろうか。

救う、なんてそんな事ができる人間では無いとはわかっているけれど彼女だけはどうにか助けてあげたかった。

私が救いたい人、救えない人。

ただ彼女の側にいる事しか出来ずに居た。

そんな私の思いとは裏腹に彼女は簡単に救われてしまった。

私では無い、他の誰かの一言で。

一番初めに湧き出る感情は喜びで間違っていない筈だ。

私が落ち込む必要は無い。

悲しみは必要無い。

彼女が救われたんだ。

それだけで十分だよ。


嘘付き。

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