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秋華賞 回顧

記録がかかるレースてハラハラしますよね?
もう観てられないというか…。

こんにちは。競馬ライターのエルです。
今回は歴史的な秋華賞を振り返ります。

レース前、ひやひやのパドック

牝馬三冠レース、最後の一冠。秋華賞。
京都競馬場の内回り2000mのコースが舞台となります。

デアリングタクト、無敗での三冠達成という歴史的な快挙がかかります。

パドックでちゃかちゃかとリズミカルに歩く、ややテンション高めのデアリングタクトさんを見ているだけで、こちらが緊張してしまいます。

一夏を越して成長した3歳馬らしく、馬体重二桁増はデアリングタクトも例外ではありませんでした。+14キロ。この数字が成長分といえるなら、それはたくましくなり、頼れるところではありますが。

一方、ライバル馬でも馬体重の大幅増減が見受けられました。

ミヤマザクラ+20キロ、ウインマイティー+10キロ、マジックキャッスル+10キロ、ウインマリリン+14キロ、パラスアテナ-8キロ。

特にミヤマザクラの+20キロは気になるところです。
これがどのようにレースに影響があるのでしょうか。予想する側も頭を悩ませる場面です。まだ10キロ増くらいなら許容範囲と思えるけどなあと思った方は多かったのではないでしょうか。私も正直、デアリングタクトの+14キロがぎりぎりだなと思います。

オッズは無敗で三冠を狙うデアリングタクトが一度は1.1倍までいきましたが、最終的には1.4倍に落ち着きました。それでもすごいのですが、ほとんど元返しのような倍率まで支持を伸ばすということはやはり三冠成ると思った方が多かったのだろうと思います。

かくいう私も今回は手堅いだろうと思ったクチです。道悪気味の馬場に外差しが決まる状況ですから。

スタート前、そわそわのゲート

ファンファーレは生演奏でした。
なぜか新鮮…。
レース自体はシゲルピンクダイヤがなかなかゲート入らず、観ている側としてはそわそわが止まりません…!
無事、ゲートに入り、次のヒヤッとはスタートです。
こういう時に限って全馬一斉にスタートと言えないところが、ドキドキポイントです。
ムジカとソフトフルートが立ち上がり、出遅れます。デアリングタクト、パラスアテナもイマイチです。
デアリングタクトは良いスタートとは言えませんが、元々後方からの競馬をするため、追うことなく、すんなりと後方につけます。
先頭争いはマルターズディオサが内枠を活かしてハナを奪います。
外からやってくるのがウインマリリン。
内から併せて伸びてくるのが、ホウオウピースフル。
その3頭を見るようにミヤマザクラとリアアメリア。
デアリングタクトを抜いた人気上位馬が揃って前を行きます。
2馬身離れて、サンクテュエールとフィオリキオリ。
さらに2馬身離れてミスニューヨーク。単独です。ここからまた2馬身ほど離れて後方勢。
クラヴァシュドール、アプレイズと続き、そして外からまくって番手をあげていくのは大注目のデアリングタクト。
まだ後ろに続きます。
ムジカ、パラスアテナ、マジックキャッスルらが末脚に賭けます。
最後方からダンツエリーゼとソフトフルートです。
馬群は縦長でしたが、京都の3コーナーを前に馬群は凝縮していきます。
デアリングタクトが動いていきます。
つられてその後ろにマジックキャッスルもまくりの構え。
直線の短い、京都の内回りコース、果たして差し切ることができるのか。デアリングタクトのまくり具合から目が離せません。

4コーナーから直線、ドキドキのゴール前

4コーナー手前で馬群はひとかたまりになります。レース前半のとびとびで縦長の隊列がウソのようです。
密な馬群はインコースをまわる馬には前の馬が壁になって出てこられないという状況が発生します。しかし、デアリングタクトの鞍上松山騎手はコース上多少の不利があっても外側を選びます。典型的な大外大まくりの競馬は最後の直線で確実に伸びる末脚を持つ追い込み馬の専売特許ともいえます。能力があって、はじめて成り立つ大胆な戦法。
デアリングタクトはその末脚が確実にある馬です。
鞍上の誘導に応えるかのように、4コーナーから直線に入る時には馬群の中団まで上がっていました。
そのデアリングタクトのポジションを見ながら、さらに外側から強襲するのはオーマイダーリン、パラスアテナ、ソフトフルート。
デアリングタクトよりも後方にいた末脚自慢の伏兵です。
逆に有力馬が複数頭いた先行馬たちの勢いが失われていきます。
先頭を走っているのはマルターズディオサ。
直線に入って、じわじわとデアリングタクトが進出。
内枠沿いに先行馬、外を伸びてくる差し馬が横一線に並びます。
先頭のマルターズディオサは2馬身程のリードを保って残り300m。
ばらけた先行馬の中からマジックキャッスルのよい手応えで伸びてきます。
デアリングタクトも順調に伸びてくる。
先行馬は軒並み失速。
残り200mでマルターズディオサに追いつきます。
ここからもう一段ギアが上がるようにデアリングタクト加速します。
マジックキャッスルもいい脚でしたが、差は縮まりません。
外側からパラスアテナとソフトフルートがすごい脚で追い込んきますが、時すでに遅く、3着争い。

デアリングタクト、マジックキャッスルの猛追を振り切ってゴールイン!
無敗の三冠達成〜!

快挙達成、ヘトヘトの観戦気分

はあ〜、ほっとした。というのが見てる方の印象ではないでしょうか。正直楽勝だろ、とちょっと思ったりもしましたが、やはりホントに大丈夫かなと、レースに興奮するより心配になる不思議な気持ちです。
見ているだけで疲れるわ。
ともあれ、デアリングタクトは晴れて無敗の三冠牝馬になりました!松山騎手、ならびに関係者のみなさんおめでとうございます。

もう、馬券なんていいんです。
デアリングタクトの三冠を見届けることが出来ましたから。はあ。
これで今年のクラシックが終わりというのは寂しいですね。

しかし、次回はコントレイルです!
満を辞して大本命が来る感ありますが!

え、またドキドキするの…。

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