大人には物足りない この恋は世界で一番美しい雨 感想
雨が降り続いている。
「嫌われ者の雨だけれど私は好き、読書が捗るから」という話をオンライン英会話でしたら、同じく読書好きのフィリピン人講師と大いに盛り上がった。
雨つながりで、夏の読書フェア「ナツイチ」で買った、『この恋は世界で一番美しい雨』を読んだ。
美しい表紙とあらすじに惹かれて読み始めた。最後は泣いた。けれどもこの本で心の底から感動した、となるにはちょっと私は年を取りすぎた。
酸いも甘いもある程度見てきたアラフォーの私には、主人公たちの単純さや、近視眼がどうにも二次元世界的に思えた。例えるなら、スノードームの中の物語のように、美しく話をまとめようとする作者の意思が見えて、うまく世界観に没入できなかった。
この本は10代~20代の人向けだ。私のように色々汚れた大人には、少々綺麗にまとまりすぎていた。美しい恋物語は目に沁みたけれど、この恋に感動するには私は年を取りすぎた。
やはり若い人には若い人向けの、それなりの年齢にはそれなりの年齢に合った本がある、ということを教えてくれた一冊になった。
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