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食べたものが、わたしになる。

2017年秋にUPLINKで観て以来、その感動が鳴り止まなかった映画「いただきます-みそをつくるこどもたち-」。五味醤油・五味洋子さん(yp)と「あれ観た?!」と興奮した結果、3秒で上映会を決意し、晴れやかに閉幕したことを報告いたします。

ここ数日は、睡眠中のドリームワールドに永住しそうなくらい昏睡したり、すぐにでも離島に旅立ち庭先の柴犬と遊びたい気持ちでいっぱいでした。(なんとかやりきった!)

とても温かい気持ちに包まれているうちに、2日間をレポートするぞ!

まず、上映会初日。

2月25日は現代の公民館「SOOO dramatic!」で開催し、総勢80名弱のママ&キッズ、保育園の先生、園内給食のシェフ、近所の熱い米屋、食卓を考えたい人、そしてなんと映画プロデューサーさんまでお集まりいただきました。

ほんと何度観ても、微笑みがあり、感動があり、学びがあり、なんだか心を整えてくれる優しい映画です。(上映後にご挨拶しようと顔を上げた時、みんなの瞳がキラキラ輝いていて言葉にならなかった!なんだあの光景・・!)

上映後のトークは、(映画を5回も観ていた)五味醤油・ypと一緒に、きっと多くの人が共感するであろう映画の生活とぼくたちの食卓を対比し、「じゃあどうやって自分たちの社会に馴染ませていく?」という話題について。

創業150年の五味醤油さんは、地域を巻き込み保育園でみそづくりをしたり、手前味噌のある暮らしを現代に翻訳してきたクリエイティブたのしい味噌屋。短期的な利益ではなく、孫の世代まで継ぐ視点がかっこいいのです!

「子どもに味噌汁作ってと言われたら親は動く」「すべての答えは子どもたちの表情にあると思う」などなど、いろいろな言葉が飛び出ました。

そして、なんと近所の熱い米屋・金沢米店さんが「あの映画を観るならお米食べたくなるやろ」と、小さなおむすび(玄米ボール)を参加者全員に無償で提供してくださいました。おいしくて愛しい。あんなに心が温まった玄米の味は今でも覚えています。心から湧いてきた「いただきます!」でした。

上映会後は、五味醤油のお味噌汁と金沢米店の玄米ボールを食べて大満足。ちなみに、とてつもなくお腹が空く映画なので、腹八分目くらいのコンディションで臨むことをおすすめします。

これにて、初日は無事終了!

(初日打ち上げがたのしすぎてそのままCITAN宿泊。最高ですやん。)

そして、上映会2日目。

2/26は西日暮里にOPENしたカフェ「フロマエプラス」で、食卓料理家の桃さん、青果ミコト屋の鉄平さん、五味醤油のypと一緒に「いただきます-いのちの食卓-」を開催しました。映画いただきますを観て、いのちを感じるお料理を、みんなで食卓を囲み食べる晩餐会。

この夜がほんと神がかっていて、気持ちいい方々のエネルギーが避雷針のように満ち溢れ、僕はなぜか終始泣きそうになっていました(笑)

こんなことってあるんだなあ。人のエネルギーってすごい。みなさんにありがとうございます!とお伝えしたいです。

映画を観た後にはじまったのは、奄美大島で自然と人とのつながりを取り戻すべく活動する料理家・田町まさよさん(通称たまちゃん)による愛おしすぎるお米の研ぎ方レッスン。(参加者として来てくださったのに!涙)

この日は、全国の農家さんをまわる青果ミコト屋・鉄平さんと、野性味溢れる食材や作り手と日々向き合っている食卓料理家・桃さんに、「日常の暮らしの中で、いのちを感じる瞬間ってどうやったら増やせるのだろう?」という問いを準備していたのですが、早々にたまちゃんが教えてくれました。

「お米を私たち人間だと思ってみてください。いきなり水を頭からかぶるとびっくりするでしょ。まずは端っこから少しずつ水を入れていきます。次にお米が赤ちゃんだと思って、撫でるようにお米を揉み研ぎます。」

たまちゃんの世界観にぐわあああんと引き込まれつつ、まるで瞑想しているかのようにゆっくりと進み、20分ほどかけて米研ぎが終わりました。こんなに愛に満ち溢れた米研ぎは見たことない!美しすぎる!

そして思った!

そうだ、自然とのつながり、いのちを感じる瞬間は、台所で作れる。

難しく考えすぎず、大事なのは目の前にあるものへの感謝だ!台所での共同体感覚ー!(ちなみに、奄美大島の伝統的な発酵飲料ミキのお話も最高すぎて、次の日には奄美大島行きのチケットを調べたのでした)

その後、次々に運ばれてくる桃さんのお料理。この日は青果ミコト屋さんの野菜をたっぷり使ったスペシャルコース。にんじんの弾ける香りと甘みが印象的でした。そして、最後に猪肉のお味噌汁「いのじる」でfinish!なんだ、このすさまじい美味しさは!(五臓六腑が喜びすぎて落ち着かせるのが大変だった)

そんな夜会も、本当にたくさんの方々のご協力やご好意に恵まれながら無事終了。ご恩のバトンは次の人に渡します。帰路につき、幸福感に包まれながら泥のように眠ったのでした。

そういえば、映画のキャッチコピーにあった、

食べたものが、わたしになる。

これは食べものだけでなく、どんな時間を過ごしているのかもきっと同じこと。自分全開のピュア時間をいかに過ごしていけるのか。

心と思考の新陳代謝は、遅れて実感する。

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