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落ち込む才能のはなし。

スタバに来ている。珍しい。
スタバのテラス席でパソコン開いている。かなり珍しい。
なんなら初めてなのでちょっと緊張する。いや誰も見ちゃいないって。

スマホもパソコンのカバーも、なんなら今日のストールも赤いから、きっとこの人赤好きなんだろうなって思われているんだろう。いや、だから誰も見てないって。

誰もが一番興味あるのは自分のことだ。

自分のことが嫌いだとしても。

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自分について考える時間が、以前に比べて格段に多くなった。それは単に時間ができたってだけではない。考えなくてはいけない状況になったからだ。

筆文字アーティストとして活動を始めた途端、自分自身がある意味商品になった。わたしという人間に興味を持ってもらうことが大切になった。
活動する上でプロフィールも必要になり、自分のこれまでや、これからの夢なんかを文字にしたり言葉にすることが増えた。

そのなかで、いつの間にか蓋をして奥の方へ仕舞いこんでいたことや、考えないようにしていた未来なんてことも、わんさか頭の中に押し寄せてくる。
そもそもキャパが少ないんだから、そんなに処理できないって。泣

しかし人間の脳ってのはよくできたもので、昔の辛い記憶とか、気が付けばいつの間にやらぼやけてしまっているんだな。はたまた時間の魔法か。

久しぶりに開けた記憶の箱には、好きだった人への切ない想いや、生きること自体が苦しかったごちゃごちゃな感情、夢を諦めた悔しさや、その時その時を一生懸命もがいていた自分の姿がある。今思えば些か突っ走りすぎだ。

なんだかんだ言って、わたしはわたしの感情にとっても真っ直ぐに生きてきた。

最終的に自分の気持ちに嘘がつけず真っ直ぐいくしかないのに、とにかくずっと悩み続けている。何でもかんでも悩む。そして落ち込む。この世の終わりかってくらいには落ち込む。
人間だもの。みそら。

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はて、じゃあ全く悩まない、落ち込みもしない、そんな人になりたいのかって質問を自分に投げかけてみる。

答えは、いいえ。

そうなんだ。そうだったんだ。
わたしはいつの間にか悩んだり落ち込んだりすることを手放したくないと思ってたんだな。

それがわたしの特性なんだ。
そして、そこからしか生まれてこない言葉がある。

今もこうしてたくさん悩みながらひとつひとつ言葉を紡いでいる。

そのまま受け止めて、受け入れることができたなら、今までよりは少し生きるのが楽になるのだろうか。

たくさんの後悔やごめんなさいがわたしの今までにあふれている。もちろん喜びやありがとうもたくさんだ。

今までの全てが今のわたしを創っている。
ひとつも残らず、全部だ。

その全てを今につかいたい。

明日がどうなるかんて、誰にもわからないよ。だから。

悩んでも落ち込んでも今を生きるしかない。今までのわたしの全部で。

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だいぶ手が冷たくなってきた。キーボード打つ指がぎこちない。いや、元々か。

枠のないこの場所で、好きな音楽を聴きながら好きな言葉と向き合う時間はなんとも心地のいいものだ。心が開いていく感じがする。

最近また閉じかけていたことをこうして実感する。わたしはわたしの想いに真っ直ぐじゃないと萎れてしまうんだ。

またここから進んでいこう。何度でも。

悩みながら落ち込みながらもなんとか前を向こうとする姿を、どうか見守ってくれたら嬉しいな。そして、隣に並んで進んでいけたらいいなって思う。

わたしはわたしのままで。

あなたもあなたのままで。

また書きますね。よかったら甘いものでも食べながら遊びに来てください。もちろんお酒でも。

                          2020/11/26   美空

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