「レビューとレポート」

月刊美術批評WEBマガジンレビューとレポート 主宰:みそにこみおでん https://…

「レビューとレポート」

月刊美術批評WEBマガジンレビューとレポート 主宰:みそにこみおでん https://twitter.com/misonikomioden バックナンバー:https://note.com/misonikomi_oden/m/m075a5bacea51

マガジン

  • レビューとレポートのバックナンバー #レビュレポ

    月刊美術批評WEBマガジン「レビューとレポート」(みそにこみおでん主宰)のバックナンバーです。主に美術に関するレポート、展評や論考を掲載しています。非営利です。

  • [連載]常設展レビュー 志田康宏 #レビュレポ

    レビューとレポートで連載している志田康宏さんの常設展レビューです。

  • KOURYOU EBUNE特集 レビューとレポート

    • 23本

    レビューとレポートでの特集号とその後の連載記事をまとめました

  • 展示レポート ー美術館のプレス向け内覧会を中心に

    いくつかを除いて主にプレス向け内覧会を取材し翌日リリースした速報レポートです。

  • レビューとレポート並木夏海表紙シリーズ

    レビューとレポート並木夏海さんが担当した表紙のまとめ

最近の記事

レビューとレポート第55号

レビュー [1]複数のフレームとの密かな戦い――「豊嶋康子 発生法――天地左右の裏表」東京都現代美術館 レビュー  中島水緒  https://note.com/misonikomi_oden/n/n3f4a42cc3688 レポート [2]【ぶっちゃけすぎ】国立西洋美術館「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?―国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」記者発表会と参加作家の梅津庸一、小田原のどか、鷹野隆大とキュレーター新藤淳によるト

    • 複数のフレームとの密かな戦い――「豊嶋康子 発生法――天地左右の裏表」東京都現代美術館 レビュー 中島水緒

      「回顧」「回廊」「回転」東京都現代美術館で豊嶋康子の個展「発生法―天地左右の裏表」が開催された。初期作から近作まで約500点を集めた同展は、1990年頃から活動してきた豊嶋の仕事を検証する格好の機会を提供するものであった。 同展はいわゆる回顧展=レトロスペクティブである。レトロスペクティブ retrospectiveの接頭辞retro-は「後方の」、spectiveのspectはラテン語の動詞specereに由来する語で「見る」という意味を持つ。後ろを振り返って見通しを立て

      • 「コレクションズ・ラリー 愛知県美術館・愛知県陶磁美術館 共同企画」愛知県美術館 レポート

        愛知県美術館では同館と愛知県陶磁美術館のコレクションをそれぞれの学芸員が紹介する展示を開催している。4/14まで。 また同館のコレクション展では新規収蔵品のお披露目もしている。 プレス向け内覧会で取材をしたものの本展はSNS投稿禁止の作品が多く紹介できる箇所が限られているので、筆者が気になったところをピンポイントで紹介したい。 本展入口。石のようなものが積み上げられていた。 これは広告のチラシを紙粘土にして丸めて固めたもの。「企業から発せられる広告をただ単に受け止めるだけ

        • シュルレアリスム宣⾔100年 シュルレアリスムと⽇本 板橋区立美術館 レポート

          ヨーロッパから紹介されたシュルレアリスムは日本へ大きな影響を与えた。その展開を戦前の最初期から戦後まで、作品と豊富な資料を交え紹介する展示が板橋区立美術館で開催されている。 4月14日まで。本記事は3月24日までの前期展示を取材した内容となっている。 序章 シュルレアリスムの導入 1924年シュルレアリスム宣言を発表、理性に制御されない無意識界の探求し不可思議なものを賛美する詩人アンドレ・ブルトンから芸術運動は創始された。1920年代後半には日本にも影響、詩の領域にまず表れ

        レビューとレポート第55号

        マガジン

        • レビューとレポートのバックナンバー #レビュレポ
          53本
        • [連載]常設展レビュー 志田康宏 #レビュレポ
          11本
        • KOURYOU EBUNE特集 レビューとレポート
          23本
        • 展示レポート ー美術館のプレス向け内覧会を中心に
          11本
        • レビューとレポート並木夏海表紙シリーズ
          6本
        • レビューとレポート特集「削除された図式」
          11本

        記事

          得体の知れない、無名の三人の歴史を振り返る――『天地耕作(あまつちこうさく)初源への道行き』展示レポート

          「私は浜松の駅前で生まれ育ちましたが、天地耕作のことを何一つ知りませんでした。本当に私のアンテナに引っ掛からなかった。どうしてなんだろう?とここ暫く考えてまいりました」 展覧会のオープニング・セレモニーで、静岡県立美術館館長でもある近代美術史研究者、木下直之は、上記のような、些か異例と感じさせるスピーチで『天地耕作』を紹介した。 『天地耕作』のメンバーである村上誠は、それを受けて、以下のように代表挨拶の冒頭で述べた。 「皆様、まずもって、この得体の知れない無名の三人のグ

          得体の知れない、無名の三人の歴史を振り返る――『天地耕作(あまつちこうさく)初源への道行き』展示レポート

          ART FAIR TOKYO(アートフェア東京 2024年)レポート

          日本最大のアートフェア、ART FAIR TOKYO(アートフェア東京)が開幕した。会期は3/10(日)まで。 本展の見所などを解説した記者会見のレポートや展示の一部を詳しく取り上げた記事は次のとおり。 プレビューのオープニングレセプション。左から鬼頭健吾、久保田真帆、北島輝一。後方の写真はメインビジュアルへ採用された鈴木理策の作品。 株式会社メルコホールディングスの協賛で設置された鬼頭健吾の作品の前にフォトセッションが行われた。 本レポートではGalleriesを中心

          ART FAIR TOKYO(アートフェア東京 2024年)レポート

          蓮輪友子(YIRI ARTS)と枝史織(The Project YUGEN)――『アートフェア東京 2024』

          本日3月8日(金)より3月10日(日)まで、2024年の『アートフェア東京』(以下、AFT2024)が東京国際フォーラムで開催される。 幅広くコマーシャル・ギャラリーやオルタナティブ・スペースが出展し、古美術から近・現代美術まで取り扱われる同フェアは国内最大級の国際アート見本市であり、プレビューの7日も含めて毎年多くのアート・ファンやコレクター、プレスが訪れる「お祭り」だ。 2024年は新型コロナウイルスによる行動制限が完全に無くなり、出展ギャラリーも156と前年より増加。新

          蓮輪友子(YIRI ARTS)と枝史織(The Project YUGEN)――『アートフェア東京 2024』

          「ART FAIR TOKYO(アートフェア東京)」記者会見/出展ギャラリー・主要アーティスト・特別企画発表

          2024年3月8日(金)から3月10日(日)(7日は招待制のプライベート・ビュー)まで、今年も『アートフェア東京』(※)が東京国際フォーラムで開催される。同フェアは古美術から陶芸、現代美術まで幅広くコマーシャル・ギャラリーが出展する国内最大級の国際的なアート見本市であり今回は新型コロナウイルスの影響による行動制限等を実施せずに行われる回となり、一層の活況が見込まれるという。 フェアへ先立ち、昨日2月27日(火)に、主催者によるゲストを招いた記者発表会が行われた。 (※)マ

          「ART FAIR TOKYO(アートフェア東京)」記者会見/出展ギャラリー・主要アーティスト・特別企画発表

          ARTISTSʼ FAIR KYOTO 2024 レポート

          アーティスト主導のアートフェア「ARTISTS' FAIR KYOTO 2024(アーティスツ フェア キョウト)」が2024年3月1日(金)から開催される。。 (メイン会場は、2024年3月1日(金)から3月3日(日)、アドバイザリーボード展は、2024年3月1日(金)から3月10日(日)まで) 開催に先立ってARTISTSʼ FAIR KYOTO 2024 マイナビ ART AWARD(アーティスツ フェア マイナビ アートアワード)の受賞者が発表された。その模様と展示

          ARTISTSʼ FAIR KYOTO 2024 レポート

          【ぶっちゃけすぎ】国立西洋美術館「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?―国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」記者発表会と参加作家の梅津庸一、小田原のどか、鷹野隆大とキュレーター新藤淳によるトークセッションのレポート

          2024年3月12日(火)〜 5月12日(日)国立西洋美術館にて企画展「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?―国立西洋美術館65年目の自問現代美術家たちへの問いかけ」が開催される。20世紀半ばまでの西洋美術作品を所蔵・公開してきた国立西洋美術館が、現存するアーティストとのコラボレーションをおこなうという、開館65年目にして初めての試みである。 1月22日(月)には記者発表会が行われ、取材陣に向け展覧会開催の目的や各アーティストの展示プランなどが語られた。

          【ぶっちゃけすぎ】国立西洋美術館「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?―国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」記者発表会と参加作家の梅津庸一、小田原のどか、鷹野隆大とキュレーター新藤淳によるトークセッションのレポート

          レビューとレポート第54号

          レビュー [1]方法主義のシンギュラリティ、あるいは世界創造のレシピ ―「IAMAS ARTIST FILE #09 〈方法主義芸術〉―規則・解釈・(反)身体」展 レビュー 山本和弘 https://note.com/misonikomi_oden/n/n7888e5de1df9 レポート [2]「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?―国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」記者発表会速報 東間 嶺  https://note.c

          レビューとレポート第54号

          方法主義のシンギュラリティ、あるいは世界創造のレシピ ―「IAMAS ARTIST FILE #09 〈方法主義芸術〉―規則・解釈・(反)身体」展 レビュー 山本和弘

          0000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000 方法主義のシンギュラリティ、あるいは世界創造のレシピ―― 方法主義は、私たちの創造性を民主的にアクティベートするだろうか、あるいは特権的な特殊方法に留まるのだろうか? 「IAMAS ARTIST FILE #09 〈方法主義芸術〉―規則・解釈・(反)身体」展が岐阜県美術館(

          方法主義のシンギュラリティ、あるいは世界創造のレシピ ―「IAMAS ARTIST FILE #09 〈方法主義芸術〉―規則・解釈・(反)身体」展 レビュー 山本和弘

          梅津庸⼀・神崎倍充 ⼆⼈展「ひげさん」 レポート

          2024年1月31日(水)まで、美術家である梅津庸一と伝統工芸士の神崎倍充の二人展が艸居、艸居アネックスで開催されている。本レポートでは梅津のテキストを引用しつつ展示を紹介したい。 古美術商が立ち並ぶ一角にある艸居。 ウィンドウには神崎の工芸製品(作品?)が美術然として置かれていた。壁には梅津の陶板作品が。 会場に入ると正面に梅津と神崎が対談をする解説動画が流れていた。 右には梅津の巨大なドローイングと焼き物。 梅津の焼き物と、神崎の信楽らしい焼き物が什器の上に等しく並

          梅津庸⼀・神崎倍充 ⼆⼈展「ひげさん」 レポート

          「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?―国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」記者発表会速報

          2024年3月12日(火)から5月12日(日)まで、上野の国立西洋美術館で、企画展『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?―国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ』が開かれる。 企画は同館主任研究員である新藤淳によるもので、18世紀ロマン派の作家ノヴァーリスの言葉「展示室は未来の世界が眠る部屋である」をパラフレーズしたタイトルを冠し、【1959年の開館以来初めての試みとなる、現代アーティストとの大々的なコラボレーションによる展覧会】(プレス

          「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?―国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」記者発表会速報

          レビューとレポート第53号

          レビュー [1]経験と表現の沁みわたる響きあい ——「Women’s Lives 女たちは生きている:病い、老い、死、そして再生」展評 香川 檀 https://note.com/misonikomi_oden/n/nb31972099590 レポート [2]乾いた粘土が焼かれたら ― 穴が開くほどみた!梅津庸一個展「緑色の太陽とレンコン状の月」 ― Romance_JCT https://note.com/misonikomi_oden/n/n45073620e5cd

          レビューとレポート第53号

          乾いた粘土が焼かれたら ― 穴が開くほどみた!梅津庸一個展「緑色の太陽とレンコン状の月」 ―

          ソリッドな空間で出迎えてくれたのはさながら魑魅魍魎の百鬼夜行かパレードか。ギャラリー中央を湾曲しながら大きく横たわる花粉色の什器台には奇妙な造形が立ち並んでいた。 本記事では2022年9月10日(土)から10月8日(土)にタカ・イシイギャラリーにて開催された、梅津庸一「緑色の太陽とレンコン状の月」を振り返る。 ギャラリーに足を踏み入れるとその作品点数にまず圧倒される。本展では陶芸作品160点、ドローイング作品28点、陶板作品9点が並べられていた。それら全ては2022年4月

          乾いた粘土が焼かれたら ― 穴が開くほどみた!梅津庸一個展「緑色の太陽とレンコン状の月」 ―