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前回、体に酸素を届ける方法を説明してきました。 今回は、それらが、どうなったら延命的治療(延命治療)になるのか? 考えてみたいと思います。 まず、大前提として、 どんな医療でも、その人の生命を伸ばすことによって、その人または周りの人が幸せになれるかどうかが重要で、そこを考えず、ただ、命を伸ばす事だけの医療行為は、例え点滴一本でも、延命治療となり得ます。 次に、考える事は ①その治療が、本人にとっての辛さがどれほどのものか(侵襲的かどうか) ②その治療が、どれく
前回、体に酸素を届ける方法の内、自分で呼吸をしてもらって高濃度の酸素を、体に入れる方法を説明しました。 今回は、呼吸をしていない、もしくは呼吸がすごく弱くても酸素を体に入れる方法を説明します。 いわゆる、人工呼吸器です。 大きく分けて、二つの方法が有ります。 ①口もしくは鼻(気道)から、空気を押し込む方法。 何かしらの方法で空気を肺に押し込み、吐く時は胸郭の重さだったり、膨らんだ風船が戻るみたいなもので息が自然に出て来ます。 この方法は、陽圧呼吸と言います。
前回まで、体に酸素が届かなくなる状況を説明しました。 で、 今回は、そんな肺や胸郭が壊れる状況になって、体に酸素がうまく入らなくなった時に、どうやって体に酸素を届けるか、です。 どんな原因で酸素が体に入らない状況であれ、だいたい、先ずは酸素を吸う感じになります。 酸素の吸い方にもにもいくつか方法があって、この様な器具を使います。 ・鼻カヌラ(鼻につけるチューブ) 届けられる酸素濃度:24〜44%、 現実的には32%まで ・リザーバー付鼻カヌラ(袋付鼻チュー
前回、胸郭が機能しなくなって、息が出来なくなる状態を、二つ話しました。 今回は、最後の、胸郭を動かす神経が壊れてしまう時の話です。 肋骨で形作られたら胸郭の大きさを変えるのは、呼吸筋と言われる肋骨と肋骨を繋げている肋間筋、そして胸郭の底になる横隔膜です。 これらが伸びたり縮んだりして胸郭の大きさを変えるわけです。これらの筋肉は脳からの刺激で動きます。 無意識に呼吸している様でも、実は脳の呼吸中枢という場所から自動的に刺激が出ているので、これらが壊れると呼吸が出来な