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DAZNジャッジリプレイ#29雑感

気になったテーマ

 今回取り上げられたなかで気になったのは3つめの「オフサイド」の問題

29節の湘南ー横浜戦にて
①攻撃側が相手の最終ラインの裏にパスを供給。
②パスが出た瞬間にオフサイドポジションにいた選手(小林選手)が相手GK(パクイルギュ選手)めがけて猛然とプレスに行く。
③GKはPAの外でボールを拾ったが、処理を誤ってミスキックし、そのボールを攻撃側の選手が拾ってゴールに流し込む。
④副審はフラッグをあげ、主審はオフサイドの判定をした。

 上川氏の見解によればこのプレーは攻撃側の選手がGKへ関与したと言え
ずオフサイドを取るべきではなかったと説明していましたが、原氏は関与した(邪魔するようなインパクトを与えた)と言えないという説明になかなか納得がいっていない様子でした。(②と③の因果関係)

 はっきり言ってこれは表現の問題なんじゃないかなと個人的には思っています。

 明らかに攻撃側がプレスにいかなければ、GKはミスをする確率はかなり低くなったはず(主観)なので、「関与していない」という表現は日本語として正しくないと思われます。
 ()付きで(GKに影響はしているけれどもルール上は)「関与していない」(と表現する)くらい補わないとプレー経験のある選手にとってみればなかなか納得がいく説明ではないのではないかと思います。
 また、客観的に何メートル程度の距離でインパクトの有無が判定されるかの目安も具体的に必要でしょう。

悪法もまた法なり

 こういうケースはサッカーだけではなく、一般生活でも想定されるケースだと思います。専門家以外の一般的な感覚とルールのずれは即座に解消されるものではありません。あくまで主観を排して判断するというのは難しいので、ルールの正しい理解の啓蒙活動をしていくしかないのではないかと思います。

 現状、JFAが上川氏の見解を支持するということであれば、ルールはルールなのでプレーモデルを変更する必要がある可能性もあるので、一番組内の議論にとどめるだけではなく、統一的にはっきりとした見解を各チームに周知してほしいですね。(これがジャッジリプレイという番組の意義)

 最終的に似たような事例を集めて、徹底的にやるような話の方向性になっていたので、その点については期待したいと思います。
 ルールを逆手にとって試合のなかで対応することがまずは求められますが、そもそもそのようなルールでいいのかという本質的な部分についても検討が必要になるでしょう。(そこらへんはFIFAやJFAの範疇になってしまうかと思いますが。)