ドラフト候補追加分 後編

いや前回は前編とかつけてなかったやないかい!とお叱りを受けそうですが今回は後編です。ここから新しい候補が出てくることはもうなさそうなので、今回で追加分に関しては紹介しきろうと思います。

●高校生野手

上位候補との呼び声高いのが元謙太(中京)。186/85の体格ながら身体能力が高く、打撃はまだフォームに甘さは感じますが強烈な打球を飛ばし、今夏は5試合で二塁打3本・本塁打3本という爆発ぶり。そこまで伸びるのか?と思わせる打球も多く、これが天性の感覚というものかもしれません。守備はショートを守り、反応の良さを見せつけました。本職は投手だったので、プロではどのポジションを守るのかわかりませんが、まずはサードあたりからキャリアが始まるのではないかと思います。

高校生ショートでまだ出していない名前となると、中山礼都(中京大中京)でしょうか。年に何人かいるフィジカルエリートで、俊足強肩が自慢。ショートの守備はさほど上手くないように見えますが、高校生ショートにはよくあることで、そこまで低評価には結び付きません。打撃も頭が突っ込みがちなのは気になりますが、右投左打ながら強く引っ張り込める点は評価できます。

彼と似たタイプかなと思われるのが高寺望夢(上田西)。こちらは柵越え連発とはいきませんが対応力の高いコンパクトヒッターで、俊足強肩も魅力。守備は捕球で真正面を向く傾向が強く、イレギュラーに弱い気がしますが、ここを修正できるなら良いショートになりそうです(送球は良いです)。

打撃でコレは!と思わされたのが漁府輝羽(おかやま山陽)。183/85という体格も立派ですが、肩でスイングプレーンを合わせたり、後脚股関節の使い方も上手かったり等、メカニクス面が素晴らしく、木製バットでも関係なく飛ばします。現状では色々なボールやコースに手を出しにいく傾向もありますが、まずは狙い球を絞り、追い込まれるまではそれ以外の球に手を出さないようにする等の対策が求められるでしょう。ポジションは外野。強肩ですが足はそこまで速くないのでレフト・ライトを守ることになりそうです。

●大学生投手

右腕でまだ触れていないとなると平内龍太(亜大)ですね。186/94の堂々たる体格。小さなテイクバックからMAX156km/hの速球を投げる剛球リリーバー。ではあるのですが、案外、被安打が多く、四球も少ないわけではなく、三振も飛びぬけて多いわけではありません。速球はなかなか前へ弾き返しにくいですが、当てること自体は苦にならない球質。プロ入り後にピッチトンネルを通せるような変化球を覚えられるかどうかで、活躍できるか否か決まって来そうです。

左腕で言いますと鈴木昭汰(法政大)が4年生になってついに覚醒。MAX152km/hまで引き上げた速球を軸にした投球。あまり肘を使えていないフォームなのが原因なのか、当てることは苦にされていない球質ですが、苦しいながらも試合を作れるのは才能かなと思います。同じく六大学の左腕である早川隆久(早大)と比較するとさすがに落ちますが、今年の大学生左腕戦線ではトップ3に入ってくる先発左腕といえるでしょう。

同じ左腕ながらリリーフ向きかなと思われるのが森浦大輔(天理大)。MAX148km/hの速球とスライダーを武器にリーグ戦で2度の防御率0点台。今秋は全てのスタッツを引き上げて3度目の0点台に挑戦中。いわゆるキレで投げるタイプのように見えるのと、そこまで勝負球が多くはなさそうなことを踏まえると、リリーフで使った方が映えるのではないかと思います。昨年、中日に指名された橋本侑樹投手を少し小柄にした感じ、と言えば伝わりやすいかもしれません。

●大学生野手

大学生の野手としては今秋、一気に評価を上げてきた渡部健人(桐蔭横浜大)の名前は外せないでしょう。176/112というビッグサイズながら50m6.3という敏捷性を備え、ショートも守れるほど動きの良いサード。2年次に活躍も3年次に大きく数字を落とし、どうなるかと思われた4年秋に自己最大級の爆発ぶり。なんと5試合連続ホームランを放ち、打率も5割に迫る勢い。15安打中、12本が長打というから驚き。31打数5三振は少し多いですが、ホームランが期待できるなら目を瞑れるレベルですし、それ以上に四球を選んでいます。NPBでも打てて守れるサードは不足気味ですし、上位指名もあるのではないでしょうか。

同じく今秋に打撃で結果を残したのが若林楽人(駒大)。俊足強肩、右投右打の中堅手。低打率続きでしたが、春に動画で打撃を研究し、ポイントを少し前にしたのがハマって、今秋は4本塁打を記録。とはいっても打率は.269で、4本塁打するも7安打にとどまり、26打数5三振と、三振ペースはこれまでと変わらず。プロの評価を覆せたかどうかは分かりませんが、下位でもOKなら指名されそうな気配が出てきたのではないでしょうか。

●社会人投手

それまで球速が微妙だったのでドラフト戦線にのぼってくるのか微妙だった伊藤将司(JR東日本)が、球速146km/hまで上げてきたことで、先発左腕の候補として挙がってきた気がします。安定感とゲームメイク能力が売りの先発左腕ですが、これでもなお球威不足と判断される可能性はありますが、今でダメなら仕方ないかなというほど状態を上げてきています。果たして指名あるでしょうか?

●おつかれさまでした

独立リーグの投手についてもまとめようかな、と思いましたが、どれぐらい支配下で指名されるか分からず、やめておきます。が、150km/h以上の速球を投げてくるような投手、まだ20歳前後の投手も多く、レベルが上がってきたことを感じさせます。これはまたドラフト後にでもnote書いてみます。

ドラフトまであと9日。来週あたりにでも、上位指名予想をしてみようと思います。今年も楽しみな季節がやってきます。面白かったよ、また次も読んでみたい!という方、高評価くださると励みになります。それでは、また次回!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?