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オーストラリアで自宅用に築40年の家を買い、リノベーションした話

 まず最初に、多くの日本の都市と、オーストラリアで住宅事情が違っている点について簡単に、紹介します。

 まず、同じ都市の中で地域によって不動産価格の差がとっても大きいです。(誤解を恐れず言えば)年齢、人種、世帯収入、就業状況、教育レベル等の人口動態が、その地域の不動産価格に良くも悪くも”はっきり”表れます。

 二つ目は、中古の家を買うことが多くの人にとって普通です(郊外に行けば、新築を建てて住む選択肢もありますが)。築50年程度の家を、メインテナンスを繰り返し住み続けるのは決して珍しくないです。

 三つめは、オージーたちは人生の中で家を住み替えるという点です。例えば、働き始めて小さなアパートを購入、結婚して子供ができると庭付き大きな家に買い替え、子供たちが巣立てばまた小さめの家に戻る。この様に、所変われば住居に対する考え方が随分違うものです。

 さて、前回記事(職・遊・住の融合 豪メルボルン郊外GEELONG(ジローング)の暮らし)で紹介しましたが、2012年オーストラリアに移住した我が家。当時3歳であった長女は2015年1月から地元の小学校(日本の”年長クラス”にあたる年齢から小学校が始まります)に通う予定でした。これに合わせて、2014年1月に家探しを始め、その年8月、入学半年前のタイミングで無事に新居へ引っ越しました。

 この記事では、全8か月に渡る自宅購入プロジェクトを一気に紹介し、そして最後に資産としてのオーストラリア不動産事情について、自分の体験を基に考えたことを、まとめてみようと思います。

【住むエリアの選定】

 私達家族の場合、”子供達の学校のなるべく近くに住みたい”という基本的な考えを早い段階で決めていました。実際には、幾つかの学校をあらかじめ絞っておき、気に入った物件があれば買おうという作戦でした。オーストラリアでは、全ての公立学校はスクールゾーン制で、ゾーン内に住む家庭の子供たちが通います。

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