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好きな本を読んだあとの散文

最後まで愛し抜けた人への愛も、途中で胸にしまった恋も、始まってもいなければ終わりも見えない恋愛も、たぶん。

じゃあどうすればよかったのかと、頭を悩ませる。明るい未来が正解であることをまったく疑わずに頭を抱えては涙を流し世を明かした青春を通ってきた人は、きっと星の数ほどいる。青春なんて気持ちが巻き起こすもの。年齢なんて何の役にもたたないうちのひとつが恋愛だ。

意識していない人にわざわざ意識していないと言わないし、好きじゃない人にわざわざ好きじゃないとは言わない。本当に興味のない人には乾いた優しさでありがとうを言ったり言われたりしあう。当たり障りないとは一番の残酷かもしれない。

いつまでも居続けるけることも離れることも誰かにとっての掛け替えのない愛でありますように。星とか空とか桜とか。見えないこころが形になった季節を、寂しがったり愛でたりする可愛い人たちが大好きだ。


じゃあどうすればよかったのか、と。

きっと答えはこうだ。

きみの言いたいことはわかった。そのままでいいよ。怒りも怖さも寂しさや恥ずかしさも剥き出しのままそのままでいいから、わたしはそっと隣にいるよ。でもね、待ってるわけじゃない。まずはひとりで強く生きるよ。そしてとびきり綺麗な女になって居続けることも離れることもこの手で決められるようになって、それからでしか愛することなんて始められないから。

ありがとう。の後は言わない。さようならが切ないのではなく、もう愛していないけどねと微笑むために。

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