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普段はWEB関係を中心に企画/戦略からPM、その他諸々のなんでも屋をしています。SIer⇒事業会社⇒フリーランスです。不定期でビジネス関係の事や小説等を公開していく予定です。

マガジン

  • 2052年、希望の色彩

    2052年。世界の人口は百億人に迫り、日本の人口は一億人を割ることが時間の問題となったこの時代──テクノロジーが発達したこの世界で生まれた楽器《タロス》を操る俺は生命の音を探し続ける。

最近の記事

蚊だってローリスク・ハイリターンは難しい

二匹の蚊残暑が残る気怠いある日の夕刻、民家の壁に一匹の蚊が止まっていました。壁に止まっている蚊の隣に、別の蚊が近づいて尋ねます。 「ねえ、キミはずっと壁に止まっているね。何で人の血を吸いに行かないの?」 「だって人間って凄い力があるんだよ。叩かれたら死んじゃうし怖いよ」 「じゃあキミは大人しい人間を探さないといけないね」 「でも、そんな人間を探すの面倒だな。いつ見つかるかも分からないし…」 「うーん、それなら血を沢山持っている仲間から分けてもらうしかないね」 「あ

    • お金と事業と投資と私

      お金とは、価値を計る基準の一つ 信用を特定の姿にしたもの 価値同士の交換に使うもの 価値を保存可能にするもの 事業とは、価値を創る手段の一つ 必要な価値を思考する行為 適切な価値を構築する行為 他者へ価値を提供する行為 投資とは、価値を計る方法の一つ 社会の未来を観ること 事業の未来を視ること 適切な程度を計ること 私とは、行動を起こす主体の一つ 行動から価値創造は始まる 最初の一歩は不安で始まる 継続の先に未来が生まれる

      • リモートワークは万能ではない。しかし、有益だ。

        最近、新型肺炎の影響でリモートワークの話を聞くことが増えてきました。 私が現在フリーランスで、ほぼ毎日リモートワークのような生活をしている状況から、リモートワークのメリットとデメリットを書いてみたいと思います。 メリット1:時間を有効に使えるまずは何より時間です。 会社員時代、私は通勤に往復二時間程度を使っていました。会社員の当時はニュースをスマートフォンで見たり読書をしたりして、電車に乗っている時間を有効に使っているつもりでいました。 しかし、当然ながらニュース閲覧

        • 跳躍と公平の可能性

          ドクン、ドクンと心臓の音が聞こえる──。 普段より少しだけ速く躍動している心音が心地よく、そのリズムに合わせて自然と身体の奥底から興奮が高まっていく…。数回だけ小さな垂直ジャンプを繰り返し、足と地面との反発を確かめた後、ふうと大きく息を吐いて頭上の空を見上げた。 部分的に薄っすらと雲が見えるが、競技場の上に広がる空は綺麗だ。視界一面に広がる澄んだ水色の空にかかる透明感のある雲のグラデーションから少しだけ目線を下に落とすと、観客の服装によって多数の色彩で染まったスタンド席が

        蚊だってローリスク・ハイリターンは難しい

        マガジン

        • 2052年、希望の色彩
          4本

        記事

          三つの思考法 〜ロジカル思考、コミュニティ思考、直感思考〜

          何かを考えたり、問題への解決方法を探す際、人によって全く違う対象へのアプローチをすることは頻繁に起こります。私の場合、以下の三つの思考法を使い分けながら解答を探すようにしています。 正確には、何かの解決方法に詰まった時に「今自分はどの思考を中心に使っているか」を認知して「別の思考法にスイッチすることで解答が見つけられないか」を探す、という使い方になります。 その方法とはロジカル思考、コミュニティ思考、直感思考の三つです。 ロジカル思考所謂90年代後半からコンサルの方を中

          三つの思考法 〜ロジカル思考、コミュニティ思考、直感思考〜

          説教するべきか、信用されるべきか

          「ねえ、進藤さん、ちょっと聞いてくださいよ」 オレは、見慣れた喫煙所に入るなり視界に映った上司の姿を見つけて声をかけた。 「おー、田村か。お疲れさん。あれ、午後は外出って言ってなかったっけ?」 「いや、先方が急遽都合悪くなっちゃって、キャンセルになりました」 「あーそうなの」 「まあ、それは仕方ないんですけどね。それより、さっき進捗報告会があったんですよ。で、東のやつ先週に頼んでた資料作成が全然終わってないらしいんすよ。苛ついて説教したんですが、進藤さんからも言って

          説教するべきか、信用されるべきか

          ある事を極めた人、多くの事に優れた人

          ある事を極めた人私は幼少の頃、一本の剣に出会った。父から授かったその美しく光る剣を見て何故か運命的なものを感じ、その後二十年間に渡って剣技の鍛錬に明け暮れた。今では私に切れないものは無い。 しかし、と思う。──剣の間合いは短い。世の中には槍や弓といった様々な武器があり、より遠くの距離から敵を討つことができる。また、もし私が剣を持っていない時に襲われたらどうなることだろう。そう、私の技術は限定されたものなのだ。 私は今日、とある戦場にいる。長く続いた戦況は厳しく、多くの仲間

          ある事を極めた人、多くの事に優れた人

          はたらく場所を選ぶ、ということ

          はたらく場所を選ぶ、ということ それは、人との関わり方を選ぶということ 他者の多様な価値観を理解すること 自分一人の場所はないことを認めること はたらく場所を選ぶ、ということ それは、今最適な場所を選ぶということ 最高ではなく最適を探すこと 年齢や環境の変化を認めること はたらく場所を選ぶ、ということ それは、自分のことを把握するということ 自分の過去に興味をもつこと 自分の未来に希望をもつこと はたらく場所を選ぶ、ということ それは、現在の場所を把

          はたらく場所を選ぶ、ということ

          つながりの時間、未来の記憶

          2029年3月31日の土曜日。ある人は先進的なレストランに希望を抱き、ある人は新しい挑戦の中で未来を探す。人々はつながり、そして動き出す──そんな一日の出来事。 AKI(31)三月最終日の昼過ぎ。私は自身が経営するレストランの店内で談笑して食事をとっている会員を横目で見ながら、エンジニアと調理システムの機能改善案について確認していた。 大学を卒業したのは、ほんの少し前のことだと思っていた。しかし、ふと考えるとそれはもう十年近くも前のことで、卒業後にいくつかの企業を渡り歩い

          つながりの時間、未来の記憶

          来月、空を飛ぶ方法を最大化する〜SFではなくPMの話〜

          仮に上司から「空を飛びたい」と言われた時に何ができるか、また何かしらの「プロジェクト」を「マネジメント」するとはどういうことなのか、という小話です。 来月、空を飛ぶ方法十二月中旬の月曜日。ほんの数週間前までは例年より暖かい気がしていたが、今日は凍えるように寒い。通勤のために八時半過ぎに自宅のマンションを出て、外気に触れたところで暴力的に向かってきた冷風に思わず顔をしかめる。最寄り駅からいつもの電車に駆け込んで新宿駅で降りた後、人混みの中を十分ほど通い慣れた道を歩いて会社に向

          来月、空を飛ぶ方法を最大化する〜SFではなくPMの話〜

          英語は「影になった時間の積み重ね」から始まる

          私もそこまで得意ではなく道半ばですが、たまに英語の勉強方法を質問されることがあるので、個人的に実践した(している)練習方法を書いてみました。 注意点 この投稿は、以下の方が「英語を仕事で使うための最初の土俵にあがれる」くらいになることを想定して書いています。 ・現在、社会人である(学生ではない) ・今まで学校以外で英語を使う機会がなかった ・多少の聞き取りはできるけど、話すのは絶対無理 ・出費を抑えたい(月一、二万くらいは可能) ・英語のためにそれなりの時間を割く覚悟が

          英語は「影になった時間の積み重ね」から始まる

          2052年、希望の色彩 第4章 UAE / 日本

          2052年。世界の人口は百億人に迫り、日本の人口は一億人を割ることが時間の問題となったこの時代──テクノロジーが発達したこの世界で生まれた楽器《タロス》を操る俺は生命の音を探し続ける。 初めての方は第1章からお読みください。 2052年9月12日朝、俺はホテルのクイーンサイズのベッドから起きて強い日差しが溢れる窓のカーテンを開けた。アイボリー色の落ち着いた色のカーテンの隙間から窓の向こうに見える景色は、砂漠と真っ青な空が目線の遠くで交わり綺麗な地平線を描いている。──俺は

          2052年、希望の色彩 第4章 UAE / 日本

          2052年、希望の色彩 第3章 日本

          2052年。世界の人口は百億人に迫り、日本の人口は一億人を割ることが時間の問題となったこの時代──テクノロジーが発達したこの世界で生まれた楽器《タロス》を操る俺は生命の音を探し続ける。 初めての方は第1章からお読みください。 2052年6月25日この時期にしては珍しく晴れた青空が広がる正午の空の下、俺は久しぶりにハンドル付きの車を使って横浜方面へ向かっていた。 自動運転が当たり前の現在とあっては数ある娯楽の一つでしかない車の運転だが、時間がある時は手動運転者を借りて運転

          2052年、希望の色彩 第3章 日本

          2052年、希望の色彩 第2章 日本

          2052年。世界の人口は百億人に迫り、日本の人口は一億人を割ることが時間の問題となったこの時代──テクノロジーが発達したこの世界で生まれた楽器《タロス》を操る俺は生命の音を探し続ける。 初めての方は第1章からお読みください。 2052年4月24日日本に戻ってから十日後、俺はレコーディングのために恵比寿にあるスタジオに向かっていた。 今日録りたい音は──《人間の声》だ。 タロスを使った音楽では、通常複数の原音をミックスして1つの音源を構成するため、仮に歌声を録音してもそ

          2052年、希望の色彩 第2章 日本

          2052年、希望の色彩 第1章 インド

          2052年。世界の人口は百億人に迫り、日本の人口は一億人を割ることが時間の問題となったこの時代──テクノロジーが発達したこの世界で生まれた楽器《タロス》を操る俺は生命の音を探し続ける。 2052年4月13日《衝撃》という言葉が果たして正確な言葉なのかその時の私には判らなかった。しかし、今この場で私が感じている感覚をそれ以外の適切な言語で表すことはできそうになかった──。 私の耳に入ってくる音楽…一聴すると明らかに攻撃的で、刃物か棘のような鋭利な物質で肌に直接突き刺さしてく

          2052年、希望の色彩 第1章 インド