馬もん子ちゃん

馬踊(うまおどり)もみもみもん子

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最近の記事

最後はぐう義務教いぐう

いつかどうしても読んでみたい漫画がある。 聖日出夫先生「試験あらし」 1970年代に少年サンデーで連載されたストーリーは出来の悪い主人公が「いかにカンニングをするか」と、主人公の敵にあたる教師の軍の「いかにカンニングを見破るか」の、お受験戦争を単行本計5冊に渡り描かれている作品。 高校受験から始まる物語はその後、すべての試験を奇想天外のカンニング手法で乗り切ろうとし、最後らへんは東大受験カンニング合格を目指し、最後の最後らへんでは司法試験カンニング合格を目指そうとする、夢

    • ほぐした唐辛四季と低賃金労働ロマンスマンモス

      広々とした薄暗く肌寒い灰鼠色の工場内。 ベルトコンベアから流れてくる煙草。 L・A・R・K表記の銘柄は赤ラーク。 右から流れて来るその赤ラークのセロハンを剥がし、蓋を開け、20本の煙草を作業台に広げる。 カッターを使い煙草を一本一本切り裂き、乾燥加工された粉粉の葉を丁寧に取り除く。 粉粉が飛び散らないように番重の中へとひたひたになるまで敷き詰める。 不要物のゴミは右下に設置してあるゴミ箱へ棄てる。この作業は延々と続く。 きーんこーんかーんこーん、と、お昼のチャイムが室内

      • 卵焼き製造/作業意欲向上のうた

        夜の営業が始まる前に卵焼きを巻く。 油を引き火加減最大にフライパンを熱している時間。フライパンの、俺にかかって来いやーいの、適温を待つ時間。およそ1分。 .....すこ〜し暇で唄いたくなる。 本日のリクエストは、フラワーカンパニーズの深夜高速。前奏が脳内スピーカーに流れ始める。 「〜♪青春ごっこを今も続けながら旅の途中〜 ヘッドライトの光は 手前しか照らさない〜 真暗な道を走る 胸を高ぶらせ走る 目的地はないんだ 帰り道も忘れたよ〜」 卵焼き液を流す、じゅわ〜。口元には

        • 父の弔辞

          去年の10月30日、日曜日の朝方。 尾辻克彦さんの小説『父が消えた』を読み終わり、 本を閉じた瞬間、電話の着信が鳴った。 一度も電話をしたことの無い相手、長兄からだった。 「…もしもし?」 「さっきお父さん死んだけん、今すぐ家来て」 一方的に電話は切られた。 携帯画面を見て首をひねった。通話時間8秒。 8秒で済ませる内容じゃない。兄は変わり者だ。 ⁡ 昨日までは元気だった父が急逝した。 お酒を呑んだら記憶を無くす人だった。 夢のなか急性心不全で亡くなった。 ⁡ まるで

        最後はぐう義務教いぐう

          もういらないけどさ

          6年前にたらたら冷汗かき買ったネックレス君。 いつの間にかチェーンが切れている。気付いたときにはもう、私のネックから君は居なくなっていた。 あれ、ネックレス君が居ない、いないいないわぁ。と、思ったよ。そしてすぐ、通り過ぎた道端の何処かへ居なくなっちゃっている。とも、気付いたよ。すぐに気付くとは勘いいじゃん。ね、でしょ。だから、もう、探したりはしないよ。 落としたんだね。さよならをする時期だったのね。私は探したりしないよ。さっさと諦めるね。ごめんね冷めたいよね、許してね。

          もういらないけどさ