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淡路島の青い海に恋をして

GWに、淡路島へ1泊2日の旅をした。天気がよくて、まるで恋をするかのように、淡路島の青い海に魅せられて。また大好きな場所が1つ増えた、そんな旅の記憶です。

飛び込んでくるのは、青と緑の世界

三宮の駅前でレンタカーを借りて、明石海峡大橋をわたり、淡路島へ。長い長いトンネルを超えた先に、あっと驚くような青い青い海が飛び込んできて、誇張でもなく「わぁ!」という声が自然と漏れてしまう。

太陽にあたって水面がキラキラ輝いている。海のある街が大好きでたまらない私は、淡路島に上陸する前に、すでに淡路島に恋をしてしまったようだ。

11:00 淡路ハイウェイオアシス

まずは、さっそく休憩。小腹が空いたので、じゃがバター串とたまねぎ棒というビールが飲みたくなるようなおやつを食べながら、いまさっき通ったばかりの明石海峡大橋を眺める。

その向こうに神戸の街並みが見える。「天気がよすぎる」と、この2日間何度呟いたことだろうか。天気がよくて、この景色をいまこの瞬間に眺めていられることが、ただただ嬉しい。そんな単純なことで喜べる私自身にも、嬉しい気持ちが湧き上がる。

12:30 あわじ花さじき

少し狭い山道を通って、一年中鮮やかな花が楽しめることで人気のあわじ花さじきへ。私が訪れたときは、山に沿った斜面に色とりどりのポピーが揺らめいていて、とてもかわいらしかった。

揺れるポピーと、緑と、海と、空と。こんな景色、ずるい。と、思ってしまうほどに、完璧な景色だった。まるでそれは、絵葉書のように。このアングルで額縁に閉じ込めて、部屋に飾りたい。そんなよく分からない気持ちで、ただただ目の前の景色を眺めていた。

私も一緒に旅したパートナーも、思い出や感情を写真として記録しておきたいというタイプなので、とにかく1つのスポットに滞在する時間が長い。普通の人であれば30分ほど散策をして退散するところを、1時間30分かけて、どっぷりたっぷりと味わった。

その時々で味わう「きれいだ」「忘れたくない」「素敵だ」と思う気持ち、そしてそれを共有する時間は、いつかは記憶から薄れてしまうことが分かっているからこそ、閉じ込めておきたい。そんなことを考えてしまう。

15:00 幸せのパンケーキ 淡路島リゾート

初めての淡路島、せっかくなら、と有名な場所に行ってみた。40分ほど列に並び、海側の席へ。手を伸ばせば届いてしまいそうなほどの近さに海と空があり、太陽が追いかけてくるかのようにキラキラと輝く。

もうこの時点で幸せだったのだけど、パンケーキを食べてみて、さらに幸福度が増した。

パンケーキをもともと好んでは食べない私だけど、目を思わず見開いてしまうほど、ふわふわな口溶けに驚いてしまう。こんなロケーションで、パンケーキを頬張る非日常感をふわふわと味わいながら、贅沢なひととき。

幸せなんて、ただただきれいで豊かな自然を見て、おいしいものを食べて、それを誰かと共有して、そんなささいなことなのかもしれないね。

17:00 慶野松原

夕方は、淡路島随一の夕日の美しさといわれる慶野松原へ。何本もの松と、真っ白な砂浜、その向こうにはいまにも沈みそうな夕日。

ビルの隙間から見える夕日、田んぼに落ちる夕日、電車の窓から眺める夕日、どんな夕日の景色も好きだけれど、海に沈みゆく夕日の姿は、なんだか特別だ。

水平線にくっきりと浮かぶ夕日と、波によってゆらゆらと動く影。まだ沈んでしまわないでほしいと願ってしまうほどに、ただただ目に焼き付けておきたい景色が広がっていた。

無計画の旅も、焦らない旅も、いい

2日目のことは、あまり考えていなかった。旅行前に気になるお店やスポットを調べるのは好きだけれど、調べる行為そのものが好きなのであって、別に当日にすべてのスポットに行けなくても全然いい。

だから今回も行ってみたい場所はたくさんあったけれど、あえて無計画に、焦らずにゆっくりと旅をした。改めて時系列にして振り返ってみると、空白の時間が多いこと…。

11:00 うずの丘 大鳴門橋記念館

旅館をチェックアウトして向かった先は、淡路島最南端にあるうずの丘 大鳴門橋記念館。#おっ玉葱のモニュメントが有名で、その先には鳴門海峡が見えるロケーション。透き通るような青い空と海が広がって、瀬戸内海らしい穏やかな雰囲気に包まれていた。

私は海が好きだけど、海が好きというよりかは、瀬戸内海の穏やかな空気が好きなのかもな、と改めて思う。何も悪いことは起きなさそうな、ただただそこに在る青い世界、そんなものが好きなのかもしれない。

そんな大好きな景色を見ながら味わった飲むヨーグルト、おいしかったなあ。

14:00 SHIMA DELI(島デリ)

海沿いをずっとひたすらにドライブしながら、「淡路島の食材を使ったデリ」という言葉に惹かれて立ち寄ったSHIMA DELI。もともと淡路島で介護支援事業をしている会社が運営していて2023年2月にオープンしたばかりなのだそう。

淡路島の食材や、2階のイートインスペースには淡路島を拠点に活躍する陶芸家による器など、さりげなく淡路島らしい空気がただよっているお店。

食べたいものを1階で選び(豆腐ハンバーグ、からあげ、海老のマリネをチョイス)、2階のテラスで食事をいただく。

イートインスペースにあった見ているだけでもうっとりするような器は、ギャラリーだと思っていたのだけど、食べ終わった後になって自由に盛り付けていい器、だということを知った。少し悔しい気もちになりながらも、淡路島の空気を感じながら食べるやさしい味わいに、心まで満たされていった。

15:00 浦県民サンビーチ

 天気がよすぎる。このまま帰るのはもったいない。とにかくゆっくりと海の景色を眺めたい。そんな気持ちでとりあえず近くに合ったビーチに立ち寄る。

人はほとんどおらず、ひっそりと波を打つ穏やかな海だけが、そこにある。ここでもひたすらに青の世界に包まれて、写真をたくさん撮った。

いつかは忘れてしまうかもしれないから。私が写真を撮ったり言葉を残したりするのは、いつもその気持ちがあるからだ。ゆっくりと海沿いを散歩しながら、忘れないように忘れないように、そのことだけを考えている。

旅とは、ただただ目の前の景色を味わうこと

「旅は、ただただ目の前の景色を味わうことだ」と、今回の淡路島でのひとときを過ごして、痛感した。こうやって言葉にしてみても、よく伝わっているか分からない。当たり前だけど、私が見ている目の前の景色、それだけが正解だ。あとからこうやって文章や写真で振り返ってみても、あの景色には、もう出会えない。

だからこそ、ただただ目の前の景色を時間さえも忘れて味わうこと。それが旅、なんじゃないかと。

慌てず、決めすぎず、ゆったりと。「目の前の景色」にただただ身を預けることができるのは、旅をするときの特権だ。

いつかは忘れてしまうという少しの寂しさを抱えながら、目の前の景色を味わってみる。海の青や木々の緑の色の深さに気づく。波のささやかな音に耳を傾ける。そんな豊かな時間を手にするために、私はまた旅に出るのかもしれない。

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