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私なりのご当地キャラクターの作り方

※「U29デザイナーのまちおこし」から記事を移動しました。

ああ、なんてムズカユイタイトルだろう。

恥ずかしいけども、自分なりにキャラクターを作った時の事をまとめておこうと思う。忘れないうちに。


■何故キャラクターを作ったのか

そもそもは地元の幼なじみと「地元にかわいいキャラクターが欲しいよね」と話して、落書きしたのがスタートである。

そう、こがにゃんこのたかみにゃん石は落書きだったのだ。


といってもその時には社会人でデザイナーをして数年目。

キャラクターデザインの授業も受けていたし、サービス開発も経験していた。

そういう状態でキャラクターを考えたのだ。


■古河で解決したい問題は何だろう?

これは独りよがりなものだが、キャラクターを作った時に考えていた事です。

私が茨城に引っ越してきた時の感想は「こんなに風情ある町が何故、観光地としてさほど機能していないのだろう」という事。

それなら、町の人にはカワイイと愛してもらえて、その上で風情ある歴史をシンプルに伝えられるキャラクターにしよう。

そう考えた。


古河には雪の結晶を研究した雪の殿様と言われた土井利位(どいとしつら)がいて、その家老には蘭学者として有名な鷹見泉石(たかみせんせき)がいた。

その2人は「土井の鷹見か、鷹見の土井か」と言われ、殿様より有名で仕事ができる鷹見を揶揄した言葉がある。

研究者として有名になったお殿様と、それ以上に蘭学者として有名かつ殿様をサポートした家老。何と素晴らしい名コンビだろう。

この名コンビは、市内に多数の関連観光地を持っている。

江戸時代から残る鷹見泉石邸(鷹見泉石博物館)や、土井家のお墓のある正定寺。

土井利位が出版した雪華図説も歴史博物館に展示してある。


もし、土井利位と鷹見泉石をキャラクターにした場合、キャラクターで歴史を興味を持ってくれた人が次に目にする歴史的な文化財が沢山ある。

そう思ってすぐに落書きをしたのが鷹見泉石をベースにしたたかみにゃん石だった。


■問題解決のためのデザイン

ご当地キャラという性質上、私は市民の人にある程度自由に使ってほしかった。

市民の人はデザイナーではない。

そういった方が使いやすいデザインは何だろうと考えた時に注意した項目は以下。


・拡大縮小に耐えられる

・色数が少なく、シンプルである

・視認性が高い

・モノクロにした時も最低限の造型が分かりやすい


こうして出来たのが白ねこをベースに、できる限り色数を減らして黒の主線が分かりやすいたかみにゃん石だった。

カラーは国宝になっている鷹見泉石の肖像画を参考にしており、にゃん石から泉石に興味を持ってくれた人が気づいてくれると嬉しい遊び心を入れてある。


次に作画をしたどいしゃむ位に、一般の方がデザインを行った時に使いにくいグラデーションを入れたのは意図的であり、上級者向けお殿様的な演出をしたかったのだ。

まったく、作者のエゴである。

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