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各政党の得票率、過去10年間の全国分布をアニメーションで見てみる

6月7日に出版予定の『武器としての世論調査――社会をとらえ、未来を変える (ちくま新書)』の紹介を兼ねて、各政党の得票率の分布を公開します。

この本を執筆するなかで、世論調査や選挙結果の様々な地図を検討してきました。けれどそれらはかなりの量があり、すべてを本に収録することは現実的ではありませんでした。一部をここに掲載しておくので、ぜひ参考にしてください!

●投票率

投票率は地方で高く、都市部で低い傾向があります。全国的に赤色が広がっているのが、民主党への政権交代が起きた第45回衆院選(2009年)の時です。

45回衆院選とその後の選挙を比較すれば、45回衆院選の時は選挙に行ったけれど、その後は選挙を棄権してきた人たちの分布が明らかになります。そうした人たちは、再び選挙に行き、情勢を動かす鍵となる可能性があります。そのような検討もいま行っているところです。


●自民党

自民党はかなり地域ごとに固有の特徴がありますが、おおまかに見て、太平洋側よりも日本海側で、都市よりも地方で得票率が高い傾向があります。

なお、自民党は得票率が総じて高いため、他の政党とは異なるスケールで塗分けをしていることに留意してください。(なお、ここに掲載した自民党以外の政党はスケールが統一されています)


●公明党

公明党の得票率はほぼ一貫して西高東低の傾向を持っています。しかし興味深いことに、これは世論調査が示す「創価学会の地盤」とは一概に重なっていません。

支持基盤の固い政党ですが、得票率の分布を見ると意外と動きがあることがわかります。大阪は地盤となっているのですが、この地図だと細かすぎてよく見えませんね。いずれ都市部の拡大図を出しましょう。


●共産党

共産党は、京都、高知、沖縄、長野などが地盤となっています。首都圏でも強いですね。

第47回衆院選(2014年)のときに躍進しており、全国的にも得票率が伸びていることがわかります。


●社民党

社民党は沖縄と大分が地盤です。東北でも意外と広く票をとっている印象です。首都圏では伸び悩みでしょうか。

北海道の赤い所は占冠村です。ここは独特な地域で、唯一、赤色が消えている第21回参院選(2007年)のときは9条ネットに票が流れました。アニメーションにはありませんが、第19回(2001年)参院選では新社会党の得票率が全国1位となったところでもあります。


●民主党→民進党→立憲民主党

民主党の最盛期の頃はすごいですね(自民党よりも多くの票を得ていたわけですから当然ではありますが)。振り切れてしてしまっているので、これはまた今度、別のスケールで描きだしてみましょう。


●日本維新→維新の党→おおさか維新→日本維新

維新は第46回衆院選(2012年)では全国各地に得票率が高い地域が見られました。しかし第24回参院選(2016年)を経て、大阪の地域政党という側面が強くなっています。

※なお、関東地方は拡大版をつくっています。


データの海に希望を探して

2017年の1月に始めた取り組みですが、2年と少しを経て、ようやくここまで来ることができました。これらの地図は単に見るだけでなく、人口、年齢、世帯、課税対象所得、産業別の就業比率などを連動させた検討につながります。

しかし重要なのは、そうした様々な検討を通じて、新たな希望を見出すことができるかです。政治に失望している数千万の人たちの想いを力に変えて、社会を動かすことができるかです。

ネットに上げる図表や記事は誰でも自由に見られるようにしているので、多くの人たちに考えてほしいと思います。

武器としての世論調査(ちくま新書) は、出版まであと2週間ほどとなりました。世論調査だけでなく、ここで見たような政党の地盤が形成された歴史的な経緯などにも触れています。未来を変えていくための試みです。多くの人に読んでもらえたら嬉しいです。

⭐関連記事⭐

出版によせて …… 本の内容の紹介です。

番外編① 衆参同日選(1986年)の投票率の分布

番外編② なぜ投票率はこんなにも低いのか? なぜ無党派層はこんなにも多いのか? それは『ある時』に始まった。

番外編③ そしてあの時、少子化を避ける最後の道をなくした

番外編④ 労働力が正常に発揮されない状況は大きな損失です!

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note: みらい選挙プロジェクト情勢分析ノート

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社会を変革する手段としての正確な政治情勢分析を、誰からも独立して探求しています。著書に『武器としての世論調査――社会をとらえ、未来を変える』(ちくま新書)。自由にフォローしてください。Twitter: https://twitter.com/miraisyakai

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