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働き方改革を推進した末、最も非効率とも思える経営判断に至ったわけ

こんにちは。株式会社みらいびとの福島見容です。
今日は過去3年にわたり弊社で推進した働き方改革と、その後のチャレンジについてシェアしたいと思います。

私は2009年に会社を設立後、国内外のクライアント様の人事教育部門に対し、人財育成コンサルティングとニーズに合わせた研修プログラムを開発・提供する仕事をしています。

案件別に専門の講師やコンサルタントをアサインしたり、各方面のプロフェッショナルと連携して業務に当たることもあります。私単体でも年間120日以上の企業研修に登壇しています。

起業当初は自宅兼オフィスでスタートしましたが、2013年に代々木に現在のオフィスを作り、スタッフが常駐するようになりました。

介護分野のNPO法人立ち上げ時に尽力してくれたスタッフなど、人に恵まれましたが、最後にいたスタッフが休業に入ったことをきっかけに、今後は常駐スタッフをオフィスに置かないことを決めました。

今から3年前(2017年)のことです。

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ちょうどその頃、新たな教育コンテンツをリリースし、業務が拡大していったタイミング。うちのような小さな会社が、よりフレキシブルに、より質の高いサービスを提供するにはどうしていけば良いか?真剣に模索していました。

一番最初に取り組んだのが、業務の切り分け。
私でないとできない仕事と、一定のルールを定めれば誰でもできる仕事に仕分けしました。後者の仕事を徳島県神山町にサテライトオフィスを設置し、そちらのスタッフに一任することにしました。

私は会社の全仕事の中で、クリエイティブ業務とマネジメント業務に特化することを目指しました。

・クライアントとの面談や研修への登壇
・企画書・提案書・プレゼン資料の作成
・研修コンテンツの開発
・報告書や分析結果の取りまとめ
・アソシエイトとのプロジェクト推進 等

一方、サテライトオフィスが担うのはバックオフィス業務の全般です。

・研修資料類の印刷と製本
・研修スケジュールに合わせた荷物の配送管理
・自社開催セミナーの申し込み管理と顧客対応
・備品購入と管理 等

さらに専門性の高い仕事はその都度適任のアソシエイトに外注し、よりタイムリーにサービス提供できる仕組みを整えました。

代々木オフィスと神山オフィスは専用クラウドで繋ぎ、業務フローとマニュアルを明確に決め、日々運用しています。

私自身は現在まで神山オフィスには行ったことがなく、スタッフともzoom会議でしか会ったことはありませんが、それなりに上手くやれています。

要するに、
いまの新型コロナ禍でさかんに言われているリモートワークを、ミニマムながら3年前から導入していた、という話ですね。(ちょっと自慢)

こうして働き方改革を推進した結果、業務効率は大幅にアップし、常駐スタッフを雇用する経費の1/3にまでコスト削減できました。また優秀な講師やアソシエイトとの連携もパッチリで、言うことなし!だったのですが、、、

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昨年(2019年)7月に、知り合いから「若い女性を一人、みらいびとさんで面倒見てもらえないか?」と打診されました。

聞けば社会人経験が浅い第二新卒とのこと。しかも学校卒業から少々間が空いちゃってる、という状況で。

私の最初の返事は、食い気味に「NO!」でした。

だってひとり働き方改革に成功したんですもん。
事務員さんも秘書さんも、もう必要ないんですよ。
ましてや経験のない第二新卒なんて、ウチみたいな小さい会社ではとても面倒見切れません!

とお断りしたのですが、

「そこをなんとか。会うだけ会ってみてくれ」と泣きつかれ。
しぶしぶ会ってみたら可愛くて良い子だし、結局なんだか断るに断れない感じになってしまったのです。とほほ・・・

そこで私が出した採用条件はただ一つ、
「間接部門は間に合っているので、直接売上に貢献できる人しか雇わない」
ということでした。

断れなかったと言いつつ、要望はかなりシビアですよね(笑) 言うべきことは濁りなくハッキリ言う、が信条です。

とは言え、経験の浅い新人ですから、できることに限りがあります。既存の人財育成の仕事をいきなり担当するのが難しいことは最初から明らかでした。

かといってオフィスの雑用係も不要。だったらどうするか?消去法で考えたら、お金を生む新たな仕事を一から作る以外に方法はありません。

結局本人が多少経験があったアパレルに焦点を絞り、もろもろ精査した結果、ファッションブランドを立ち上げ、ECサイトを運営することになりました。

Mirai street(ストリートファッション)
Minin(フェミニンファッション)

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まさか創業10年目にして、全く畑違いのアパレル業界に進出するとは?!ちょっと頭おかしいんじゃないの?と思われた方も多いのではないでしょうか?

まったくおっしゃる通りです。

とは言え、乗りかかった船。ひと一人の人生がかかっている以上、投げ出すわけにはいきません。

「4ヶ月の試用期間中に売上目標値を必ずクリアする」ことコミットさせ、全面バックアップがスタートしたのです。

昨年9月から始めてようやく軌道に乗り出したのが今年の1月から。そこに至るマネジメントの紆余曲折は、また別の機会に書くとして、

今日ここで私が声を大にして言いたいのは
「時には効率悪いと思われることも、無謀と思われることでさえ、本気で取り組むならやってみる価値はある」
ということです。

さらに言うと、あくまで私見ですが、「働き方改革とは、新たなムダに挑戦するためのスキマを作ることである」という仮説に至っています。

ちょっと無理やり過ぎでしょうか?

このあたりの話は、これからの働き方を考える上で、何かしらのヒントが差し上げられるのではないかと思っています。

次回以降に少し掘り下げてレポートさせていただきますね。お楽しみに!

ツイッター始めました。@FukushimaMiyo

※株式会社みらいびと  

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