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旅の終わりを考えると涙が溢れそうになる

2020.5.30

大切な人との終わり方を考えるのは昔からの悪い癖だった。
例えば小学生の頃、母の誕生日。隣の布団で眠る母の寝顔を見ながら「ああ、この人はまた一年、死に近づいてしまったのか」と途方もない寂しさと孤独を感じ、涙が止まらず寝れなくなる。そんな心優しき(いや、どネガティブ?)少年だった。ちなみに母は今も元気です。

大切な存在がある以上、別れも考えておかないといけない。それは大切なものを持ってしまった人間の義務なのだと思う。
隣で寝ている人。この人の人生が終わる時、僕はそばにいて手を握ってあげていたい。ふたりの長い長い一緒にいた日々の思い出を話しながら、笑っていたい。それが僕の望む、大切な人の最後の日。

そのためにも、まずは自分が先に死んではならんと思う。

ばあちゃんは、じいちゃんが死んで悲しそうだった。それと同じ気持ちに、絶対にさせたくない。心身ともに健やかに歳をとることは、大切な人の最後の1日のためにも大事なこと。

「じゃあ君のさいごはどうなのさ」と問われても、よくわからない。
本当は家族に看取ってもらいたいけど、無理強いはできない。できれば太陽の光か、空か、風か、雨か、土か、何かしらの自然を感じて最後の一瞬を終えたい。

大切な人たちへ日々感謝を伝えることも、忘れないようにしなくっちゃ。

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