アートとは新しい基準を創造してゆくこと
「人生から期待されることにどう応えるか?」
ユダヤ人心理学者ヴィクトル・E・フランクルが、
自身のアウシュビッツ収容所での体験をもとに
「生とは何か?」「生きる意味とは何か?」について
綴った名著の一節です。
僕がまだ初心で悩み多き20代の時に出会った本で、
この一節に触れた時とても衝撃を受けました。
当時はまだ頭の中でしか理解できず、
腑に落ちないもどかしさを抱えながら、
人生の節目節目で読み返してきました。
かれこれ43年生きてきて、これまでに多くの失敗、思うようにいかないこと、何をやってもうまくいかないことなどなど、
逃げたくなるようなアクシデントに遭遇してきました。
その過程を経て自分なりに
「人生から期待されることにどう応えるか?」
を消化してみました。
この言葉は、あたかも自分の全ての欲求、原始的な欲望だけじゃなく
夢であったり目標であったり自己実現的な欲求すらも全て押さえこん
でしまうかのごとく響いてきますが、
決してそうではなく、
一言でいうと
「過去に蓄積された学んだことや経験や考え方(固定観念)や価値観に基づいた(期待)を打ち砕く出来事に対して、自分はどんな答えを導き出すか?
どんな解をデザインするか?」
だと思います。
過去を反芻するのではなく、新しいものを創造する。
まさにアート的な生き方に通じると思います。
創造することに過去を検証する思考など介在しません。
「今」その瞬間に降りてくる閃きです。
語弊を招くのでことわりを入れておきますが、機械や、ある決まり事の範囲内で構築されるシステムは別です。
「人生」という複雑で広大な世界においてです。
もちろん過去のものが全く創造のエッセンスにならないというわけではなく、「今」本当に必要なものだけの「過去の点」が結びついて、今までになかったものが創造されることもあります。
しかし、その選択も「過去に囚われない新しいものを創造しよう」という
欲求が原動力になります。
僕もアーティストの一人として、このスタンスを大事にしています。
なので、蓄積したものを捨てる時期(メンテナンス)を定期的に設けています。それは物だけではなく、考え方(固定観念)や人間関係もそうです。
そもそも絵を描いたり、音楽を創ったりする人だけがアーティストではなく、誰もが人生そのもののアーティストだと考えているので、、
このスタンスはどんな方にでも適用できるのではないかと思います。
「人はみな人生のアーティスト」
アーティスティックな人生に便乗してみませんか♪
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