沙耶_創くん_

子どもと家族のミライのために|心理師森山沙耶がここに辿りつくまで

こんにちは。今回の記事では、カウンセリングや家族会の運営を担当している心理師についてヒストリーとともに紹介したいと思います。

沙耶のカウンセラー写真

森山 沙耶(もりやま さや)
公認心理師、臨床心理士、社会福祉士

<略歴>
大学院修了後、家庭裁判所調査官として勤務。その後、大学病院で臨床心理士として勤務。2016年から、うつ病など精神疾患を抱える方の社会復帰の支援を行う。また、2児の母としての経験と心理臨床の経験を生かして子育て支援に関する講演活動等も行う。2019年8月、独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センターにてインターネット/ゲーム依存の診断・治療等に関する研修(医療関係者向け)を修了。

家裁調査官として働いた経験

大学院を修了後は家庭裁判所調査官という仕事をしていました。
家庭裁判所は、夫婦や親族間の争いなどの家庭に関する問題を家事審判や家事調停などによって解決したり、非行をした少年について処分を決定するところです。そこで働く家裁調査官は、家事事件の紛争当事者や非行少年とその保護者を調査し、紛争の原因や少年が非行に至った動機、生育歴、生活環境等を探ります。また紛争の解決や少年の更生に向けて働きかけます。

紛争当事者や少年には、何らかの「依存」の問題を抱えるケースが多くありました。依存が家族関係にも大きな影響を与え、問題を複雑にしており、家族が適切な支援につながっていく必要性を強く感じました。

依存症当事者の家族としての体験

ネット依存の支援に携わろうと考えたきっかけの1つとして、父の存在があります。

父は食道がんを患っていました。原因はお酒とたばこの過剰摂取。いわゆるアルコールとニコチンの依存症でした。大きな手術も行いましたが、それでもお酒とたばこはやめられませんでした。


父に振り回され、家庭内はいつも緊張状態でした。仕事のため私と兄は家を離れましたが、実家に残された母が父の面倒を見ており、母は心身ともに疲れ果てていました。


私は大学から臨床心理学を学び、依存症についてある程度の知識は持っていました。しかし、いざ目の当たりにすると何も出来ない自分がいました。
身近な家族だからこそ、依存症という病気を受け入れられない気持ち、恐怖心、憎しみ、悲しみなど様々な感情が湧きおこり、それが適切な支援につながることを妨げるのだと身を持って知りました。


父はすでに他界しています。私に出来ることはたくさんあったのに、出来なかった自分を今でも悔やみます。
この思いを忘れず、多くの依存で苦しむ、ご本人やご家族の力にならなくてはと思いました。

夫の起業と子どもの出産

夫は結婚と同時に株式会社KENZANを起業し、スマホアクセサリーを中心に卸売の事業を展開していました。仕事を通して、「ネット・スマホ依存」の問題を知り、困っている人の力になれないかと私に話を持ちかけてきました。


その頃、私も本格的に依存症を専門とした心理臨床を始めようと考えていたので、何か縁のようなものを感じました。
また子ども2人を出産し、育児を行う中で、子どもとインターネットの利用について考える機会も多く、今後、ネットと依存の問題はどんどん増えていくだろうと考えました。

育亮&沙耶

調べていくうちに、ネット依存に困っている人が増える一方で、ネット依存を専門にみる医療機関や支援機関が圧倒的に少ないことが分かりました。
専門に治療を行う病院においては予約の電話が鳴りやまない状態で、治療や支援を受けたくても受けられない状況となっています。

そこで、夫の会社を運営会社としてネット/スマホ/ゲーム依存を専門とした回復支援のサービスを立ち上げることを決意しました。


民間企業だからこそ、最新の知見を取り入れながら、一人一人のニーズに応じた柔軟な支援が可能になると思います。
医療機関に行くにはハードルが高いという方も、「まずは相談してみようかな」と思えるよう、温かみや寄りそう雰囲気を大切にしています。



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