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時価総額1位の会社の管理職というポジションから、スタートアップ企業への転職を決めた理由【入社エントリ】


はじめに


こんにちは!SHE株式会社事業推進部ユニット長の坂元美保里です。私は昨年時価総額1位の会社、Appleを退職し、先行き不透明なスタートアップに転職するという人生を大きく変える決断をしました。SHEにジョインしてまだ3ヶ月経っていませんが、声を大にして世界に発信したいぐらい正しい決断だったと思っています。なので、今日は声を張り上げる代わりにnoteという形で私の転職ストーリーを綴りたいと思います。大企業の安定した職に就いたかわりに組織の歯車になってしまったと感じる方や、自分が人生を賭けて成し遂げたいミッションを心の奥にしまいこんで日々の業務に忙殺されている方に届けば嬉しいな、と思います。

私のキャリアの歩み


2007年に上智大学文学部フランス文学科に入学し、他の多くの学生同様就職活動を大学3年生の夏から始めましたが、同じ色のスーツを着て決まり文句を言う就活そのものに懸念を持っていた私は早々に就職活動を辞めました。同級生たちが就活に苦しむ中たっぷり時間をかけて卒論を書き上げ、宇宙の科学やら生物進化論、日米手話など興味の赴くまま授業を受け、モラトリアムを謳歌。卒業後、たまたまiPodが壊れApple Storeに行った時、「ビビビッ」と脳天から電気が流れ「私はここで働くべくして就活を辞めたのだ」と直感しました。夏にはパートタイム契約社員としてAppleに入社し、直営店で当時まだ珍しかったiPhoneの販売員をすることになりました。大学の友人からは「せっかくいい大学出たのにパートタイムなんてもったいない」と言われたのですが、Appleの製品の持つ魅力やそこで働く人々に強く惹かれていた私にとって、Appleに所属できるというだけで大きなチャンスだと思っていたので、雇用形態を気にせず入社しました。

入社後はめきめきと売り上げを伸ばし、翌年にはフルタイム契約社員に昇格、さらに2年後にはExpertという販売員の中で最上位の役割に就くことができました。自慢じゃありませんが、かなりのスピード昇進でした。チームとの関わりの中でリーダーシップスキルを磨き、2016年にマネージャーへの昇進を果たし、当時は日本に在籍している最も若い女性管理職だと言われチヤホヤされました。ここまでのスピード出世が叶ったのは、私が人生をかけて実現したいミッションの存在が大きかったように思います。ミッションについてはこのあとお話しします。

直営店でのマネージメント経験も4年目を迎えようという頃、新型コロナウイルスが流行し、世界が一変しました。非常事態宣言の発令に伴いApple Storeも一時休業を余儀なくされ、対面での接客ができず、チームメンバーにも会えず、新しい販売方法、新しい働き方が求められるようになりました。直営店が休業し、仕事もなかったので、時間をかけてこれからの働き方や生き方を見直すことができました。そして決めたのは、仕事ばかりでなくもっと家族との時間を大切にすること、慣れ親しんだ職場を離れて新たな挑戦をすること、そしてさらなるステップアップのためにビジネスの勉強をすることでした。

まずは直営店の休業で需要の高まっていたApple Online Storeの部署に異動することにしました。ちなみにApple Online Storeの勤務は土日休みだったので、家族との時間を確保でき、また余った時間で大学院進学のための準備を進めることもできました。

2022年4月に早稲田大学大学院経営管理研究科に入学しました。MBA取得のためにビジネスの基礎から実践的な知識までを詰め込む毎日が始まったのです。大学院は勉強だけではありません。コミュニティに所属することで、様々な業種で働く同級生と関わることになり、いかに自分の見ていた世界が小さかったのかを実感するようになりました。このままAppleにいていいのか、いっそ飛び出して外の世界を見てみるべきなのではないか、と転職活動を開始しました。

転職への思いについて


転職活動をするにあたって心に決めていたことがいくつかあります。

まずは決してAppleの仕事に不満があっての転職活動ではないので、じっくり時間をかけてApple以上の最高の転職先を探すということ。見つからなければそのままAppleでのキャリアを継続するつもりでした。

次に、ダイバーシティ推進をビジョンに掲げる会社を選ぶこと。私の人生におけるミッションはLGBTQや障がい者、女性など社会的マイノリティにとって自分らしく働ける社会を作ることです。初めは身近な人が幸せに生きていける環境を作ることをミッションに掲げていました。発達障害のために30歳を超えても就職先を見つけられない妹、カミングアウトできずにいるLGBTQの友人、子育てのためにキャリアを諦めた同僚などの力になりたいと思っていたのです。でもそれってつまり社会が変わらないと実現しないよね、ということに気がつき、より大きなミッションへと進化したのです。そのミッション達成のためには出世して組織を変革できるほどの強大な権力を手にしたり、社会変革をミッションに掲げる企業で働く必要があると考えました。自身のミッション実現へのロードマップを描いた時、Appleは製品を通じて世の中をより良くしようという理念を掲げてはいたものの、私個人の業務内容ではその活動に貢献できている実感はなく、自らの手で社会を変えている実感を持てる事業を展開する会社に転職することが自然な選択に思えていました。

最後に自分の直感を大切にすることです。根拠はないのですが、私は鼻が効くというか、人生の様々な分岐点において直感的に決断しており、それがほとんどうまくいっているんです。高校3年生のGWに美大進学を辞めてフランス文学科進学を目指したこと。フランス文学という社会で何の役にも立たない学問を専攻したことで就活がうまくいきませんでした。でも就活に見切りをつけたから学びを深める時間を手にいれることができ、就職しなかったからAppleに入社できました。一般的には必要のない知識を大学で学んでいたから様々な背景や価値観を持つチームメンバーのマネジメントがうまくできた、などなど枚挙に遑がありません。直感で生きてきた結果、点と点が繋がって人とは一味も二味も違う素敵な人生を歩めていると思います。ですから、直感を大切に、「ビビビッ」の感覚で転職先を選ぶことにしました。

SHEとの出会い


恥ずかしながら転職エージェントに紹介してもらうまで、SHEの存在は知りませんでした。初めて聞いた会社名ではありましたが、シンプルな中にも力強いメッセージが隠れたその会社名が忘れられなくなりました。これが私とSHEの出会いです。

転職エージェントからSHEを紹介された時、会社名ももちろんですが、女性の働き方を改革するキャリアスクールを運営していることを知り、「ビビビッ」と電気が流れました。私が転職に求めていること全てを網羅している会社で、直感的に素敵な会社だと思ったのですぐに応募しました。カジュアル面談に始まり、人事との面接、懇親会、役員面接と選考が進みました。

特に懇親会は普段社外の人間と会話する機会の多い役員や人事ではなく、現役社員と話をする貴重な機会で、会社の本質を見極めるのにぴったりな場でした。期待はいい意味で裏切られ、全員が情熱に溢れていて、目をキラキラさせながら恥ずかしげもなく自分の夢を語り、そして仕事に誇りを持っていることを知ることができました。それは役員も人事も全員に共通することで、ああこの会社では社員全員がSHEの理念に強く共感し、SHEのミッションを自分ごとにしながら仕事に向き合っているんだと感動し、私はどんどんSHEの魅力に惹かれていきました。

なぜSHEだったのか


実はSHEからお仕事のオファーをもらう直前に、別の会社から内々定をいただいていました。グローバルなアパレル企業で、役職は西日本の統括ディレクター。当時のAppleでの役職に比べれば大きなステップアップでもあり、ダイバーシティの推進にも力を入れている会社だったので、とても魅力的なオファーでした。対してSHEは発展途上のスタートアップ企業です。正直なところ、先行きも不安で本当にスタートアップに転職して大丈夫だろうかという迷いがありました。

そんな状況でSHEを選んだ理由は2つあります。

まずはもちろん、自らの手で社会を変革するチャンスを得られると思ったからです。自分自身のミッションを叶えるのにSHE以上の会社はないと感じていました。SHEで働く人たちもとても魅力的でした。

もうひとつの理由は、いつでもまた大企業で働くことはできても、SHEで働くチャンスは限られていることに気がついたからです。自意識過剰かもしれませんが、そのグローバル企業には将来希望すればいつでもジョインできると思っています。大企業というのはすでに組織が完成していて欠員を募集しているに過ぎず、大きな会社であればあるほど常に優秀な人材を求めて採用活動を実施しています。現時点でオファーをいただけるほど私の経験やスキルを認めてくれているのであれば、ポジションは違うかもしれませんが今後またご縁もあると思うんです。ですが、スタートアップの場合は1年で大きく変化します。より大きく成長しているかもしれないし、倒産しているかもしれない。本当に必要な人材を採用し、新たにジョインした人の力を最大限活用しながら事業を拡大させていきます。SHEは事業が急速に拡大する中で潮目を作る人材を求めており、このタイミングで入社すれば「私はこの素晴らしい会社の発展の歴史の1ページになれるかもしれない」と内心ワクワクしていました。

とはいえ会社の将来性については正直不安でした。Appleという時価総額1位の会社に所属していると「会社がいつ潰れるかわからない」と不安に感じたことがなかったので、先行きの不透明なスタートアップ企業への転職は少し怖かったです。これはデジャブ体験なのですが、Appleにパートタイムで入社した時同級生に言われたことと全く同じことを友人に言われました。「せっかく世界一の会社にいるのに、なんで不安定なスタートアップに転職するの?」と。確かにその通りだとは思ったものの、潰れたっていいじゃないか、潰れさせないために、SHEをもっと大きくするために私がジョインするんだ、という根拠のない自信が湧いてきたことで、スタートアップへの転職に対する不安はいつしかなくなっていました。SHEで成し遂げられるかもしれないミッション実現の可能性、そしていざとなったらいつでも他の会社に転職できるだろうという自信が、私の背中をポンと押してくれました。だから私はよりワクワク・ドキドキする方へ、SHEへの入社を決意しました。

SHEでの仕事について


入社してまだ2ヶ月と少しなのですが、「これがスタートアップのスピード感か!」と企画や施策など全てのことが同時並行でハイスピードで行われていることに毎日圧倒されています。社内のコミュニケーションに時間のかかるメールは使いません。リモートワークですが、Slackを通じてリアルタイムに会話が展開し、役員からは絵文字(例えば👍)で承認を得られます。入社した直後は絵文字で承認を得られるなんて夢にも思っていなかったので、何度も「本当にいいんですか?」と確認してしまったことはいい思い出です。今日決まったことが明日には白紙になっていることも、昨日決めたばかりのことが今日もう走り始めていることもあります。スピーディーにかつフレキシブルに、流れに身を任せながらも自律性を発揮して変革を起こしていく。タフな仕事ですがとにかく楽しい。とてつもないスピード感で業務をこなしながらも一人で働いている感覚がなく、常に仲間のサポートを受けながらより良い形を目指していくチームワークの強さも好きです。会社の歯車になっている感覚は一切なく、仲間と共に歯車を配置して、ネジを巻き、その仕掛けがうまく動いた時の感動は言葉にできないほどの満足感があります。

元々はダイバーシティの推進を担う会社だからこそ興味を持ったものの、実際の日々の業務は泥臭く色々なことを試しながら業務を拡大できるよう奮闘しているにすぎません。でもこの毎日の積み重ねがいつかSHEのビジョンを達成するための礎になると考えたら、どんな困難でも乗り越えていける気がします。

これからSHEで出したい”インパクト”


今SHEは急速に拡大中です。入会を希望するお客様が増え、運営する社員も増え、どんどん成長しています。スタートアップ企業では、成長期に専門性の高い人材の雇用が進み、専門性の高まったそれぞれの職務が大きな流れから切り離され、スピード感やダイナミクスが損なわれることが多々ありますが、私はダイバーシティを推進するSHEだからこそ、会社の規模がどんなに大きくなっても、個々の意見が反映され、役職の上下関係なく共にビジョンの達成を目指す組織形態を作っていきたいと思っています。ただし、社員数が増えれば増えるほど、全員の意見を取りまとめることは難しくなるため、組織を支える仕組みを構築することが重要になってきます。その仕組みこそ中間管理職を担うリーダーの存在であると考え、所属ユニット内のリーダーシップ育成を開始しました。Appleという大企業の経験がまさに活きる分野です。今後はユニット内での成功体験をパッケージ化し、全社的にリーダーシップを育成する取り組みを加速させ、ティール組織に近い自律的でイノベーティブな組織運営を実現し、事業内容だけでなく組織も新しい働き方を推進できるようにしたいと画策しています。

これからの仲間へのメッセージ


SHEは素晴らしい会社です、と伝えたいのですが、それは一人一人が判断することだと思っています。価値観が合わないことももちろんあると思います。会社の理念やビジョンはホームページを見ればわかりますが、どこまで本気でそれを実現しようとしているのかはそこで働く人に会うまではわかりません。私にとってSHEの面接はSHEの素晴らしさを知るきっかけとなりました。もし人生の手綱を握り直したい、もしくは社会のために自分の力を存分に発揮してみたいと思っているのであれば、ぜひ私たちに会いにきてください。そしてご自身の目であなたが今座っている大企業の椅子、もしくは挑戦しようとしている大企業のポジションが心から求めているものなのか見極めてください。私たちは未来を共に創造する仲間を探していますが、その椅子はあとわずかです。機会を逃さぬよう、今こそご自身の「ビビビッ」に従ってみてはいかがでしょうか。


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