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ヴィーガンクッキー作成を頼まれた

ヴィーガンをご存知だろうか?
動物性のものを使わない食べ物のことである。

先日、琥珀糖をご依頼くださった社長さんが、「ヴィーガンクッキーもパッケージングしたいのよね。作ってくださらない?」とおっしゃった。

そもそもは京都のパティシエさんのレシピを買いうけて、それを名古屋で(多分、私が……)作る予定だったのだが、交渉が決裂したらしく「夏目さん、お願いできないかしら」と白羽の矢が立った。

「NO!」と言うのがとっても苦手で、いつも色んな依頼をなし崩しで受けてしまうのが、夏目と言うやつだ。今までも、市からのお菓子作成依頼だったり、テレビやラジオの出演だったり、「えー嫌だなぁ、断りたいなぁ」と思ったものを断り切れたことがない。今回も既定路線のようだったので、「じゃあ、とりあえず試作してみますね」と八割方受けてしまった。

しかし、私はヴィーガンとかベジタリアンとかに詳しくない。
とにかく、バターや牛乳・卵などの動物性のものを抜いて作らないといけないらしい。特にベジタリアンと違ってヴィーガンは「完全菜食主義者」である。なんと、白砂糖も使えない。

白砂糖が使えないのは、精製過程で動物の骨が使われるからだ。じゃあ、きび砂糖など茶色い砂糖なら大丈夫か?というと、そうでもない。中にはやはり、動物の骨を使って精製しているものもあるからだ。これはどうなのか? と、いちいち調べないといけない。

たまたまだが、先日、メープルシュガーでクッキー焼いたら美味しいかなぁ? なんて思って、メープルシュガーを買っていたので、それを使うことにした。

あれ? 小麦粉は使っていいんだっけ? 米粉? いや、それはグルテンフリーか……。いまいちカタカナ語はよくわからない。

まず、アーモンドプードルを使ったスノーボールを作ってみた。スノーボールは、口の中でほろほろと解ける、柔らかくて軽いクッキーだ。油脂はオリーブオイルを使い、周りに粉砂糖を振った。
かわいい。

それから、「これ、使ってみてくださいな」と社長さんがくださった「焼き菓子専用小麦粉」とオートミールとココナッツファインを使ったクッキー。油脂は太白ごま油。これは少し硬め。噛み締めるとじんわり甘い。素朴な味わい。


やっぱり、バターに砂糖のクッキーとは随分味わいが違う。好き嫌いは分かれるんだろうな。でも、ヴィーガン仕様のクッキーの方が、体に優しい気がする。

牛さん由来のものを使わないので、SDGs的にもいいのかも。なんせ、牛が出す二酸化炭素量は全温室効果ガスの約4%にもなるという。今まで全く興味がなかったけれど、ヴィーガン的な考えも大切かもしれない。

ちなみに、ベジタリアンの語源は「vegetable(野菜)」ではなく「健全な、新鮮な、元気な」と言う意味のラテン語「vegetus」なのだとか。知らなかった……。

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