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211.高めたい弱み


敬愛してやまない某男性と、男に生まれたら結婚したいくらい大好きな某女性といろいろ話す機会があった。

で、みんな職業病みたいな感じで「こういう事象を深掘りしていくと、おもしろい気づきがある」みたいな話題がいっぱい出てくるんだけど、その中でもとびきりユニークなキーワードが出てきた。それが「高めたい弱み」という概念だった。

なんか、見た瞬間吹き出してしまった。マジで。なんぞそれ?と。
「高めたい」という崇高な意志と、どうしようもなさがにじみ出る「弱み」という単語がかけあわされるだけで、こんなにおもしろいものなのか。

これは、自分にとってのいろんな気づきを促すため、四象限に分けて考えるやり方の中で出てきた概念なので詳しい説明ははぶきますが、わたしの中にある「弱み」というものはもちろん山ほどあるわけなんだけど、それを「高めたい」とか「特に高めたくない」という観点で考えてみたことがないので、非常におもしろかった。

ふつうは、強み・弱み理論が出てくるときって

強みは、そのまま生かしましょう。
弱みは、あきらめるか、できる人にお願いしましょう。
以上!

で終了だもんね。まさか、自分の中にある「弱み」の中に、高める領域があるとは思わなんだ。そしてその「高めたい弱み」というものを列挙していったところに、見えてくる自分に関する大きなヒントがある、というのが面白かった。


わたしがなぜ、自己認識をおもしろいと感じるかというと、自分のある側面を知るということは、自分の意識の中に眠る、まっくらだった一部屋にパチンと灯りをともすようなものだから。

その部屋はずいぶん長いこと、開かずの間みたいになっていて、どこか薄暗くてホコリっぽいにおいがただよっていたんだけど、ひとつ自己認識が進むと、その開かずの間だったお部屋が明るくなる。明るくなると、そこはまったく薄暗くなんかなく、窓もあって風もとおるし、日の光も差していることがわかる。
窓辺の引き出しを開けてみたら、ずっと昔に大切にしていた宝物が見つかったりもする。

もう、薄気味悪いその場所をこわごわと避けなくていい。そこはただの部屋だったのだ。しかもすてきな。わたしたちはこの部屋を、何にでも使うことができる。失われていたと思っていた可能性を、ふたたび生きることができるのだ。


ってなんだかまどろっこしいことを書いてしまいましたが、わたしの「高めたい弱み」って、”話すこと”だった。話す、ということを思いっきり、かつ自然にやってみたい。書く、と同じような感覚でやってみたい、ということに気づいてしまった。

しかもそれを、わたしは「女性言語」でやりたいと思っている。非言語的な感性でやりたいと思っている。

考えて、起承転結をうまいこと展開させて、説得力を持たせたロジカルな「男性言語」としての話ことばではなく、感じることを恐れず恥じず、感じることを語るのは幼稚なことで、無価値なことだという信念から自由になって、ただ感じるままに自然に話してみたい。

いや、もう「で、結論は?」「で、要点は?」「で、なにが言いたいの?」って、ありとあらゆるところで言われるのにうんざりしたんだと思います(笑)。なんか、結論とか要点とかばっかすぐ欲しがるのって、なんなの。待てっつう話だ。そっちが結論や要点やメリットやエビデンスを欲しがるのはそっちの勝手だろう。こっちに押し付けないでほしいわ。やーね、ダサい。下品。不潔。

『戦争は女の顔をしていない』という、軍人として戦争に従事した女性が、彼女たちのそのままのことばで語った”戦争のはなし”が、男性が語った”戦争のはなし”とは、根本からその成り立ちが異なるものであったように、男性社会に受け入れるために感覚を殺して、興味もないエビデンスを、ただ彼らの知性を安心させるため、という理由で提示していた、そんなコミュニケーションスタイルを、変えられるなら変えてみたいと思ってる。



で、今いろいろ調べています....。2021年は目指せ音声配信.....もう、この上ないくらい小声です、今....。書いちゃった。やっぱり開けない方がよかった部屋だったのかも、あの部屋は。



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