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鬱(うつ)から抜け出した話【初期編】

私がうつ症状がひどくてメンタルクリニックを初めて受診したのは2011年の夏でした。気持ちが押さえつけられたようになって、特に午前中は活動することができなくなるような状況。朝起きた時がすごく辛いので寝るのが怖かったのを覚えています。

現在は全快しており、その頃のことが悪い夢を見ていたくらいの感覚になっています。そこで、どのようにして回復に向かっていったのか振り返りながら何回かに分けてお話していこうと思います。

最初にお伝えしておきますが、“これをやれば必ず抜け出せる!”といったノウハウなどを提供するようなものではありません。ああ、この人はこんな感じだったのね…くらいに考えていただければ幸いです。

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こころの明かりが消えた

あの時、私が鬱(うつ)になった原因については特定することはできませんが、精神的な負荷が高かったのは確かです。私はフリーで仕事をしていますが2011年頃はリーマンショックの影響がまだ残っていて仕事がありませんでした。

それとは別に妻と別居することになり、さらに頭の中が混乱してわけがわからん状態。心配した友人が元気づけようとしてくれるのですが、その気持ちに感謝しつつも身体は拒絶していました。だんだん仕事や知人関係も崩れていき、自分の中の明かりが消えました。

とりあえず実家に戻ることにしたのですが、部屋に引きこもることも多かったです。精神的には深く真っ暗な穴の中に落ちてしまって身動きができないような感覚で、希望を見出すことは全くできませんでした。

メンタルクリニックから薬が処方されましたが全く効き目なし。眠れないので夜中はジャパネットたかたの通販番組を見ながら、高いテンションの中にいたら元気になれるかなとか考えていました。

あの頃はUstreamを代表とする動画配信が流行り始めていたので、それは何となく気になって見ていました。まぁ、ちょっとした楽しさを感じることはあっても、自分とは関係のない世界としてただぼんやり眺めていただけです。

驚くことに私が外に出るきっかけになったのはグルメ番組でした。特に「孤独のグルメ」にはかなり影響を受けました。実はそれまであまり食には興味が無かったですが食欲を刺激することはその後の私にとって重要なポイントになりました。

>【彷徨編】へ続く…

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