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車椅子の私の就活事情③ やっと決めた就職先

こんにちは!

岐阜の車いす大学生、みのりです。

前回は私の就活の流れをざっと紹介してみました!

今回は、やっと決めた就職先について、なぜその会社に決めたのか、悩んだことなどを書いてみたいと思います。

就活生としての悩み、障害があるからの悩みと一緒に考えたい障害者雇用、皆さんに見てもらえたらうれしいです!

就職先は?

まず、私はマッチングプラットホームビジネスを展開する大手企業の特例子会社に就職することを決めました!(以下この会社をA社と表現します)

就活の軸は?

今の大学生はここを一番重視されます。
自己分析をして、優先順位をつける!

そんな私の就活の軸は…
たくさんありました笑
贅沢すぎだろ!って批判を受けそうですが…(笑)

①障害があってもなくても生き生き生きられる環境を作れる仕事
②挑戦ができる環境
③お給料が安くないこと
④名古屋か東京
⑤年間休日120日、有給20日以上
⑥在宅ワークがメイン

就活の軸は出せたけど、優先順位が全く決められず、悩んで悩んで悩みまくりました(笑)

特例子会社と一般企業の障害者雇用の選択

障害のある方やその周りの方なら気になるのかなと思うのですが、正直、私はここを意識して就活はしていませんでした。
実際特例子会社は、入社を決めたこの企業しか受けていません。
というわけで、一つの例となってしまいますが、自分が感じた特例子会社と一般企業の障害者雇用の違いはこんな感じです。

特例子会社は一般企業の障害者雇用に比べて…

・配慮が手厚そう→一般企業の大手の障害者雇用ならあまり変わらない。しかし、A社の職場環境は、車いすの人に合わせた設計なので、ドアなど難を感じやすいところはストレスフリー

・お給料が安そう→一般的に安い場合が多い。でもA社は一般と遜色ない

・仕事がルーティンワークそう→一般的にそのような内容が多い。

・転勤がなさそう→転勤はない。一般大手企業も転勤なしが選べたけれど、私が見ていたところのほとんどは転勤なしにしようとするとお給料が下がったり任される仕事が限定されたりした。

私はこれまで特別支援学校には行ったことがなく、障害のある方の社会の中ではあまり生きてこなかったので、一般企業の障害者雇用かなと思っていたのですが、やりたいことがここにあったから、この会社に決めました。

なぜこの企業に決めたのか

実は私、3月ころに内々定をいただいていたのに、9月最後まで悩んで悩んで悩みまくっていました。

正直、3月には決まって晴れ晴れしてると思っていたから、自分でもびっくり(笑)

一発で決めちゃえば、勢いをもって挑戦できるのに、
一度悩んだら永遠悩み続けてしまう私の性格が炸裂していました(笑)

悩んだポイント

勤務地

就活始めたてのころは、名古屋がいいと思っていたのですが、一般の大手企業を見ていくうちに、東京の方が自分がやりたい仕事があるのではと思えてきました。

そうして、名古屋と東京の企業さんに内々定をもらったのですが、、とても悩みました。

東京は家賃高いし、人がたくさん、家族とも離れてしまう。でも東京で色んな刺激を受けたい、ワクワクする。

名古屋なら何かあったときに親に助けが求められる、家賃が安くて車いすでも快適な家に住める、交通の便はスロープを準備してもらわないといけないのがストレスではある。

こんなメリットデメリットがある中で、4月ころには、ワクワクしたい、岐阜の田舎っこ車いすが東京に行ったって面白い!という思いが強くなり、東京に行きたいと思うに至っていました。
しかし、私が就活を再開するきっかけになる出来事がありました。

以下の文章は5月、自分の心のもやもやを殴り書きした文章そのままです。少し読みづらいかもしれないけれど、残しておきたいと思ってこのまま書きます。

「それは、祖父の死。
私の祖父はがんで闘病していました。
約1年の闘病の末、祖父は天国に旅立ちました。

私はこの年まで、親族の死に直面したことがなくて、葬式も行ったことがなくて…

すごくいろんなことを考えました。

そういうドキュメンタリーも、ドラマもたくさん見てきたはずなのに。

痛いと苦しむ祖父、変わっていく姿。もう戻れない過去。

自由に羽ばたきたいという思いとは裏腹に、東京などに行ってしまったら、年に1回程度しか戻れないことの恐怖を感じました。

年に1回、家族の安否をこの目で確認して。
なんだか怖いです。
すぐに年を取ってしまうんじゃないかって。

これまで祖母の支えをたくさん受けて、祖母に会えないのも悲しい。

だから、やっぱり名古屋の方がいいんじゃないかと思うようになりました。」

しかし、東京に行くことにしました。

それは、東京を見てみたいという理由はあるけれど、それよりもやりたいことが東京にあったからです。

そして、東京に行っても、岐阜に帰ることは案外気楽にできると確信できたからです。

高速バスに車いすでも乗れたから、安く、そして深夜に帰ることができるし、A社は年間休日数が多いので帰りやすい。
また、zoomでできることもあります。そして、東京でしか知ることができない町の状況や人もある。それを伝えられるのも私が東京に行く一つの意味になると思うことができました。

仕事内容

私は色んな事に挑戦できる環境で働きたいと思っていたけれど、SEという仕事で内定をもらった企業と、入社先の企業でとても悩みました。

SEなら、3~5年は勉強勉強ですぐには新しいことにチャレンジとかは難しいけれど、いずれ専門のその力を身に着けたら全国的な課題解決に取り組めるかもしれない。

入社先は事務総合職という職種になります。
タスク業務が多くて、私の特性には合わないかな、スキルアップには向かないかなと思っていましたが、リーダーになりたいと宣言していたら、「リーダーになれるような教育を組む」と言ってくださり、早いうちからいろいろな経験ができるかもと思いました。

最終的な決め手

今自分がやりたいと思うことに従って生きられるか

上のようにいろんな悩むポイントがあったのですが、最終的には、今自分がやりたいと思うことに挑戦できるか、というところで選びました。

人間いつ死ぬかわからない。
特に、私は背骨がいつ壊れるかわからないってことも医師から言われたこともあって、よりそれを感じています。

そう思ったときに、やっぱり今やりたいことをやってなかったら後悔すると思ったのです。

じゃあ今やりたいことはなんだろう。

障害があってもなくても、生き生き生きられる社会を作ること、それに早期からチャレンジできること、だと思いました。

挑戦と、障害のある方が生き生き生きられる環境を作ることを理念に掲げているA社の社風。

この環境の中で、自分は、この会社で働く社員が生き生き働ける環境に貢献することにまずは尽力したい、それから社外にも心のバリアフリーなどが訴求できる新しいことをしたい、と思いました。

これを考えているときがやっぱりワクワクするし、夢を持つことができます。

かなわないかもしれないけれど、夢が追える環境にいたい!

ちなみに、最初挙げた就活の軸に対しては、最後まで悩んだ2つはどちらも全部当てはまっていると思います。

①障害があってもなくても生き生き生きられる環境を自ら作れる仕事
→A社:〇、B社:いずれできそう
②挑戦ができる環境
→A社:〇、B社:いずれできそう
③お給料が安くないこと
→A社:〇、B社:◎
④名古屋か東京
→A社:東京、B社:名古屋か神奈川
⑤年間休日120日、有給20日以上
→A社:◎、B社:〇
⑥在宅ワークがメイン
→A社:〇、B社:〇

悩みまくった就活生がこれからの悩める就活生に伝えたいこと

悩むことばっかりで、将来はどうなるかわからないとか言われる社会で不安に駆られ、しんどいと思います。

でも、今は売り手市場だから、基本的には学生が選べる立場だし、もし何かあったとしても、日本は最低保障があるから生きていけます。

だから、自分の思いに従って選んでください。
自己分析、頑張ってください。適性検査の勉強もね(笑)

そして、タイムリミットが来るまであきらめないでください。

そうしたら、きっと自分で選んだという自信がつきます。

でも、逆に調べずに直感で決めた方が、入社後のギャップは少ないから、それが合う人はぜひそれで(笑)

もし悩んでいる人がいたら、InstagramのDMでぜひ相談してみてね♪

次回は、車いすユーザーで難病の私だから悩んだ就活事情を書きます!

雑談:自分が40歳になったときを考えてみた

最後就職先を決定する前に、ここまで考えてみました。
私は40歳で死ぬか体が動かなくなっていることを想定しています。

じゃあ寝たきりになったときにどうしたいか。
起業したいなって思いました。

重度訪問介護ステーションと身体障害のある人(特に車いすの方)が住みやすいアパートの経営。

じゃあそのときにどんなものが自分にあればいいか
資金力、人脈、人を支えられる力、リーダー、マネジメント力

その必要なものを身に着けるためには、どちらに就職したほうがいいのか

自分の中でのその結果は、どちらでもいいんじゃないか、です(笑)

資金力はSEの方が上かなと思いますが、
求めていこうと思ったら、あと18年でどちらの企業でも色んな方向から身に着けられる気がしました。

まあ将来のことはわからないですね(笑)

でも、いつかこんな夢もかなえられるように、今やりたいことをやりつつ、頑張ってお仕事したいなと思います!!

みのり

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