#1-2 私たちが持つ免疫は?
前回の#1-2では「免疫」の定義について学びました。
今回は、免疫の種類について触れていきます。
さて、免疫には大きく2種類あります。
一つ目は「自然免疫(innate immunity)」、二つ目は「獲得免疫(adaptive immunity)」です。
自然免疫(innate immunity)
日々、私たちはさまざまな微生物に接しています。
そんな微生物に対抗するため、身体に備わった防御の仕組みを自然免疫と呼びます。
「身体の見張り番」のようなイメージです。
そのため、たくさんの種類の外敵をいち早く発見し、攻撃することができます。
※ innateには「生来の、先天的な」などを意味します。
獲得免疫(adaptive immunity)
それでは、獲得免疫とは何でしょうか。
獲得免疫とは「感染したことがある病原体に特化した免疫」のことです。
例えば、おたふく風邪にかかると、二度とかからないですよね?
これは、おたふく風邪のウィルスに関する情報を記憶し、その病原体に特化した(「特異的」と呼びます)免疫を作る機構が働いたためです。
獲得免疫を作るために必要な病原体の情報は、病原体そのものである必要はありません。
身体の中に入った病原体は、免疫を担当する細胞(また紹介します)によって、食べられて、バラバラに分解されてしまいます。
その病原体の断片の情報を元に、獲得免疫を作ります。
情報を貰ってから免疫を作るので、少し時間が(数日)かかります。
その代わり、病原体の感染を防ぐほどの免疫を得ることができます。
獲得免疫の機構を利用したのが「ワクチン」です。
ワクチンは、様々な手段で身体に病原体の情報を記憶させます。
病原体そのものを身体に接種すると、病気になってしまいますよね?
なので、「死んだ微生物」や「病原体に似てるけど感染力のない微生物」、はたまた「病原体の断片」などが利用されます。
まとめ
今回は、自然免疫と獲得免疫について勉強しました。
自然免疫は、様々な外敵をいち早く見つけて、攻撃する仕組み。
獲得免疫は、感染した病原体の情報を元に、その病原体に特化した仕組み。
次回は、免疫に関わる細胞たちを紹介したいと思います。
※免疫の説明は図がないと厳しいなと感じる今日この頃です・・・。
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