なぜコーヒーなのか。
どうも、as me.の増田です。
すっかり秋も深まり、日中でも肌寒いと感じる季節になってまいりました。
季節の変わり目、体調には気を付けたいところです。
秋といえば、「読書の秋」、「食欲の秋」、「スポーツの秋」と何かチャレンジを促すような季節でもあります。
春は新しい環境になることで忙しくなり、夏は厳しい暑さに身を揉まれていた中で、
秋なると気温が下がり、日常生活も落ち着いてくるのかもしれません。
そんなこの秋、
少し自分のために時間を使ってみてはいかがでしょうか。
自分のための時間。
趣味であったり、新しいことへのチャレンジ、
または身近な大切な人と時間を共有してみるのもとてもいいと思います。
時間の流れを緩やかにして心地よい気分で過ごしてみると、
また新しい視点で物事が見えてくると思います。
さて前置きが長くなりましたが、
今回は僕がコーヒースタンドを立ち上げることにした理由を語りたいと思います。
それでは少しお時間をいただきます。
コーヒーと菰野とストーリー。
僕は何事においてもストーリーをとても大切にします。
ストーリーには理念やこだわりが隠されているからです。
何かモノを買うときにも「どんな思いで作られたのか」、「なぜこれは作られたのか」、「なぜこのような形なのか」など、
そのストーリーに本当の価値があると思っています。
そのストーリーを知ることで、モノ価値、人の価値がわかり、理解が深まります。
そしてコーヒーも同じです。
手元にある一杯のコーヒーには様々なストーリーが凝縮されています。
僕はそのコーヒーのストーリーを、
地元である三重県菰野町という場所で体現したいのです。
菰野町は三重県の北部に位置するいわゆる”田舎”です。
この”田舎”と言われている菰野町ですが、とても魅力的な町でもあります。
たくさんの魅力がある菰野町。
その菰野の最大の魅力は”豊かな自然”です。
西に連なる鈴鹿山脈に、そこから流れる朝明川、
湯の山温泉など菰野町には自然が生んだ魅力がたくさんあります。
その中でも僕のお気に入りは、
日が落ちる頃に現れる、鈴鹿山脈の夕焼けです。
この夕焼けは絶景と言えるほどに感動し、
どこか心を落ち着かせてくれる。
この夕焼けを見るたびに、
菰野という場所の素晴らしさをひしひしと感じさせてくれます。
さて、本題に入りましょう。
コーヒースタンドを立ち上げるにあたって掲げるテーマは
「菰野×コーヒー」です。
菰野という素晴らしい町とこだわりのコーヒー。
大好きな菰野で菰野らしいコーヒーを表現すること。
ここにこだわりを持ってプロジェクトを進めて行きたいます。
コーヒーと時間。
そもそもなぜコーヒーに興味をもち、好きになったのかですが、
それはYouTubeである一つ動画をみた事が始まりです。
その動画じゃコーヒーの焙煎から抽出までを自宅で行うというそんな動画でした。
なぜその動画が自分を動かしたのか。なぜその動画を見ようと思ったのかは覚えていません。
ただ二つだけ覚えている事があり、
その動画が何か自分の心を惹きつけたことと、
その動画をみたのは秋だったということです。
コーヒー。
それは全く自分の知らない世界でした。
普段、身近にあったものだからこそ、
コーヒーに隠されたストーリーに惹かれ、興味を持つようになったのかもしれません。
今の自分にとってコーヒーというのはライフスタイルそのものであり、
自分を表現するもののひとつです。
しかし、何も短期間でここまでコーヒーに対する想いが深まったわけでもなく、緩やかに時間をかけてコーヒーのことを理解してゆきました。
その過程ではいくつもターニングポイントと思われる場面がいくつもあります。
ではこれから、いくつかそのターニングポイントとなった場面を振り返って行きたいと思います。
人と人を繋ぐコーヒー。
コーヒーに興味を持ち始め、それからいろんなお店でコーヒーを飲み歩くようになった 19歳の冬。
京都のとあるお店に出会いました。そのお店でコーヒーを飲んで 「僕もバリスタとしてお客様に一杯のコーヒーで感動を与えたい。」
そう思うようになりました。
そのお店のコーヒーを一言で表現するのであれば、
「人と人を繋ぐコーヒー」
これがぴったりでしょう。
もちろん一杯のコーヒーのクオリティも高く、それだけで価値のあるものです。
しかし、コーヒーのクオリティだけでなく、 一杯のコーヒーから生まれる会話、雰囲気、 誰もがその場所では落ち着くことができ、その時間を楽しめる。
ただおいしいコーヒーというだけではなく、一杯のコーヒーが人と人が触れ合う時間を生み出していた。
このお店に出会い、コーヒーに対する価値観がまた変わりました。
ここで少し、一杯のコーヒーが手元にくるまでの流通について触れましょう。
一杯のコーヒーが手元にくるまでには多くの人の姿と深いストーリーがあります。
生産者がどんな思いやこだわりを持ってコーヒーを生産を生産しているか、
それを研ぎ澄まされた味覚と知識で的確に評価するプロのバイヤー(買い付けをする人)、
そのコーヒー豆の個性とストロングポイントを最大限に引き出すロースター(焙煎職人)。
そして コーヒーを最高の形でお客様へ提供するバリスタ。
一杯のコーヒーが手元にくるまでには多くの人が携わり、そこには一貫したこだわりがあります。
これはコーヒーのストーリーです。
目の前にある一杯のコーヒーを見て、口にしたときに、そのストーリーを思い浮かべてみる。
コーヒーだけを楽しむ時間。
この時間はきっと人生を豊かにしてくれるでしょう。
そして僕は、菰野町という魅力的な場所に新しいコーヒーの楽しみ方を表現し、人と人を繋げるそんな場所と時間を提供したいと思いました。
コーヒーの本質とエスプレッソ
これからはコーヒーについてもう少し深く掘り下げようと思います。
エスプレッソ。
僕はエスプレッソにコーヒーの本質があると思います。
エスプレッソについて少し解説すると、
エスプレッソというのはコーヒーの抽出方法で、
ドリップやフレンチプレスのように時間をかけて抽出するのではなく、
コーヒー粉に9気圧の圧力をかけて素早く抽出したものです。
ドリップと同じくらいの豆の量を使い、ひと口分しか抽出しないエスプレッソ。
そのエスプレッソにコーヒーの本質が隠されていると僕は捉えています。
前述した通り、エスプレッソは豆の量に対して抽出量が少なく、その分抽出率が高くなります。
急須に大量の茶の葉をいれ、そこに少しのお湯を入れたら濃いお茶ができる。
そんなイメージです。
豆の量に対するお湯の量が少ない故に、
豆の質が味に大きな影響を与えます。
さらにそこには抽出技術も大きく関わります。
海外に留学していた方に聞いた話ですが、
海外でレストランを選ぶときはワインを一杯だけ飲み、ワインの味でそのお店がで食事するかどうかを判断するそうです。
カフェやコーヒースタンドも同じで、そのお店がコーヒーにどれだけこだわっているかはエスプレッソを飲んでみるとわかります。
エスプレッソは濃くて苦いというイメージがありますが、
もちろん豆の量に対してお湯の量が少ないので濃いのには違いがありません。
しかし苦いという部分は間違いで、
本当においしいエスプレッソというのはコーヒーの持っている独特なフレーバがダイレクトに伝わります。
はじめて素晴らしいエスプレッソに出会ったとき、僕は衝撃を受けました。
口当たりは力強く、口の中では丸くなり、飲み干した後には心地よい余韻が広がる。
チョコレートのような甘さも感じつつ、柑橘系の爽やかなフレーバーも感じる。言葉でうまく表現できない複雑性がそのエスプレッソにはありました。
それからしばらくはいろんなお店でエスプレッソを飲んで、エスプレッソ巡りをしましたが、
感動するようなものもあれば、残念なものもありました。
エスプレッソの面白さは底がありません。
自分でもエスプレッソを抽出した事がありますがやはり難しいもので、はじめは口に含んだ瞬間に吐き出したくなるようなものしかできませんでした。
豆の鮮度、焙煎具合、生産国の違いで出る味が全く異なります。
全く同じ豆を使ったとしても、粒度が違ったり、0.1gでも量が違えば全く異なった味になります。
エスプレッソは生産から買い付け、焙煎、抽出に至るまでの全ての工程でプロフェッショナルが強いこだわりを持つ事で初めて形になるものだと思います。
技術の全てがエスプレッソに表れます。
だからこそ、自分がコーヒースタンドを立ち上げるにあたってエスプレッソは絶対に外せない要素だと捉えています。
エスプレッソの質にこだわりつつ、どう菰野町の個性をコーヒーで表現していくか。
これが僕がこれから取り組んでいきたいことのひとつでもあります。
最後に
ここまで読んでくださりありがとうございました。
今回のこの記事、いかがでしたでしょうか?
少しでも僕の想いやビジョンが伝わったのであれば幸いです。
しかしながら、ここで語ったことはほんの一部分でしかありません。
僕自身の想いもコーヒーについてもまだまだ語るべきことはたくさんあります。
それらのことに関してはこれから時間をかけてじっくり綴っていこうと思います。
さて、今回の記事の中で「コーヒーは自分にとってライフスタイルである」ということを言いましたが、僕はコーヒーに芸術性を見いだしています。
コーヒー好きの方の多くが同じことを思っているはずです。
コーヒーに限らず、
自分の中でライフスタイルと呼べるものを持っていたり、
芸術的なことをしている人、
クリエイティブなことをしている人たちというのは、
「自分自身で選択ができる人」だと思います。
このような人とそうでない人では人生の豊かさは大きく変わります。
これはどちらが良くて、どちらがダメという話ではなく、
自分自身の問題で、自分はどんな生き方がしたいのかということです。
最近の自分は「自分自身で選択ができる人」と関わる事が多く、
とても刺激的な日々を送っています。
会う人会う人から学ぶ事だらけで、
それと同時に自分の未熟さや、伸び代もよくわかるようになりました。
人との出会いが自分を成長させてくれるものだと感じます。
それでは今回はこのあたりで失礼します。
良い一日をお過ごしください。
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