Week 1-5 今の経験に付箋を貼る(ラベリング)
マインドフルに今ここに注意を向けた時、私たちの身体や心が今経験していることに触れることができます。
それは、自分を取り巻く環境、自分の中の感情、身体の感覚、思考などです。
これらの経験をコントロールしようとしたり、払い去ろうとしたりする必要はないのです。
「ただ観る」のです。
「ただ観る」ことは簡単ではありません。
ラベリングを用いれば意識的に今の状態に注意を向けやすくなります。ラベリングは今の経験に付箋を貼っていくようなものです。「観たまま」を付箋付けします。
価値判断や評価の言葉を貼るものではありません。
音が聞こえた時、「〜の音」「大きい音」「小さな音」など
身体に感覚を覚えた時、「痒い」「痛い」「ムズムズする」「熱」「冷たい」など。
こころに感情を覚えた時、感情を特定できれば「あせっている」「退屈な感じ」「きもちいい」など、正直に、ありのままを心の中でラベリングします。
思考に気づいた時、「考えている」「過去のこと」「明日のこと」などなど
「観察する」⇨「気づく」⇨「ラベルを貼る」
この作業を、ゆっくりと繰り返します。
マインドフルネスは「今の経験に対する、価値判断のない気づき(アウェアネス)」なのです。このプラクティスを繰り返すことで、自分自身に光が当たり、今の自分がよく見えるようになってくるのです。
[オーディオ1-5] ラベリングプラクティス(約14分)
ラベリングの使い方を見てみましょう。
例えば、呼吸のプラクティスを行う時。
呼吸により注意を向けるために、心の中で、『吸う』、『吐く』、『吸う』、『吐く』というワードを使ってみましょう。
(→他に、空気の動きに合わせて「入る」「出る」や、お腹や胸の動きに合わせて『上』、『下』などでも構いません。)
また、歩くときに、踏み出す足に合わせて「右」「左」「右」「左」でも良いでしょう。
全ての行動や経験にラベルを貼る必要はありません。
1日に、5分程度でも意識的にラベリングプラクティスを試してみてください。
このプラクティスの目的は、ラベルを貼ることではありません。
あくまで目的は、「ただ観る」そして「気づく」ことの感度を上げることなのです。
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