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【経済本100冊】Vol.23:『おカネの教室』(著:高井浩章)のあらすじ

経済本100冊読破タイトル作成

こんにちは!メンタルブロック解除人こと心理カウンセラーの大和です。
こちらでは、「数字に疎い心理オタクが、経済関連の本を100冊読むとどうなるか?」と言う企画で、読破した経済関連の本を紹介して行きます。
既に経済に詳しい方もそうでない方も、今後の本選びの参考にして頂ければと思います。


今回ご紹介するのは、高井浩章さんの『おカネの教室』です。

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基本情報

タイトル:おカネの教室
著者名:高井浩章
初版発行年月:2018年3月
ページ数(大体):約260pg
難易度所感〈五段階〉:★★ ややカンタン

大和の適当あらすじ

おカネを「かせぐ」「ぬすむ」「もらう」等、平易な言葉と青春小説タッチで解説してくれた本。


全体の感想

Amazonの経済学入門売れ筋ランキング1位とあって、中々切り口の面白い解説本でした。もしドラとかもそうですが、青春小説スタイルで書いてくれると、物語を楽しみながら読めるのでいいですね♪

内容自体は難しいものでは無いですが、日常の平易な言葉で富を生む活動を分類しようと試みていますので、既に知っている経済知識でも、新たな視点で腑に落とすことができます。色んな伏線を張りながら、ミスリードも含めて話が進むので、意外と要点をまとめるのに骨が折れました。。。

一応著者はニュートラルな視点でおカネや仕事を捉え直そうと試みてますが、個人的には、若干おカネに色を付けて判断してるかな~と言う印象でした。あと、不正や格差は良くないと言うスタンスですが、政治的な話が一切出ないので、暗に「こう言うのはよくないよね」と示唆するだけで、具体的にどうした方がいいかを論じない所は、読み終わった後にちょっともやっとした所でした。丁度エヴァが伏線張るだけ張っといて、最終回は凄くあっさりと終わってしまったような感じです(笑)

大和の学びポイント


< 学びポイントまとめ >

★おカネを手に入れる6つの方法
★「かせぐ」から偉い訳ではない
★「かりる」と「ふやす」は表裏
★ソ連が失敗した3つの理由
★生活保護の審査は厳しくししなくていい
★投資は「ふやす」こと
★低金利は市場が機能している証拠
★地主は「かせぐ」仕事
★経済成長よりも投資による儲けのスピードの方が早い
★おカネを「つくる」とは「信用創造」のこと


< 各詳細 >

★おカネを手に入れる6つの方法
・・・おカネを手に入れる方法は6つある。それは「かせぐ・ぬすむ・もらう・かりる・ふやす・つくる」である。「かせぐ・もらう・ぬすむ」の違いを一言で言えば、「かせぐ・もらう:フツー、ぬすむ:フツーじゃない」である。「かせぐ」とは、富の増大を積極的に担っていることである。もらう人は、かせぐ人から富を受け取っている人である。ぬすむとは富をちょろまかす存在である。但しフツーではあるがぬすむ人、即ち必要悪である存在もある。それは売春婦や軍人、ギャンブル等である。


★「かせぐ」から偉い訳ではない
・・・仕事は富の観点から「かせぐ」「もらう」「ぬすむ」に分類でき、公園に例えれば、前より公園を綺麗にする人が「かせぐ」、わざと公園を汚すのが「ぬすむ」である。「かせぐ」よりも富を生まない人は皆「もらう」人であり、警察や消防士のような非営利の仕事や、障碍者のように社会が支えるべき人も「もらう」人である。これらは単にお金儲けのうまさを基準にしたものであって、「かせぐ」人だから偉い訳では無い。大事なのは、それぞれが自分の役割・持ち場を守ることである。


★「かりる」と「ふやす」は表裏
・・・おカネを「かりる」ことと「ふやす」ことは表裏の関係にある。借金には利子が付きものであり、その利子が貸し手にとってはおカネを「ふやす」ことに相当する。おカネを貸すことでふやす行為は、「フツー」の仕事に相当するが、前提として合理的で理性的な合意がある場合に限る。その為、人の弱みに付け込む高利貸しは「ぬすむ(富をちょろまかす)」行為に相当し、「フツーではない」のである。


★ソ連が失敗した3つの理由
・・・ソ連が社会主義に失敗して崩壊した理由は3つある。1つ目は準備不足である。ロシアは農業国から一足飛びに社会主義に移行したが、本来社会主義は、資本主義が十分発展してから登場するべきである。その途中をすっ飛ばしてしまったのである。2つ目は指導者の暴走と官僚の腐敗である。社会主義は富の分配を個人や特定の集団に任せるが、権限が集中すれば必ず腐敗が生じる。3つ目は冷戦のコストである。社会主義は本来、世界同時革命を目指す運動であったが、実際は自由主義陣営と対峙して軍拡競争を繰り広げた。自由主義陣営が軍事費数%だったのに対し、ソ連は30%であったので、コスト高で経済がボロボロになったのである。

★生活保護の審査は厳しくししなくていい
・・・生活保護の不正受給が問題視されているが、だからと言って生活保護の審査を厳しくするのは著者は反対である。何故なら、福祉を受給する人は社会的弱者であり、対してインチキする人は要領のいい人である。生活保護の入り口を厳しくすると、寧ろインチキする人がルールをかいくぐって弱者が弾かれる恐れがある。なので入り口では無くて、一旦申請を受け入れてから目を光らせた方が良い。暴力団や不正受給の為の集団渡航は厳罰化して、個人の少々の不正受給は大した額ではないので放置し、その分富の増大に力を注いだ方がよい。


これより先は有料コンテンツとなります。価格は200円と、週刊少年誌よりも安く変える値段ですので、更にサクッと学びを深めたい方は是非ご購入下さい。

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