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【経済本100冊】Vol.74:『ガイアの夜明け 終わりなき挑戦』(著:テレビ東京報道局)のあらすじ

経済本100冊読破タイトル作成

こんにちは!メンタルブロック解除人こと心理カウンセラーの大和です。
こちらでは、「数字に疎い心理オタクが、経済関連の本を100冊読むとどうなるか?」と言う企画で、読破した経済関連の本を紹介して行きます。
既に経済に詳しい方もそうでない方も、今後の本選びの参考にして頂ければと思います。


今回ご紹介するのは、テレビ東京報道局さんの『ガイアの夜明け 終わりなき挑戦』です。

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基本情報

タイトル:ガイアの夜明け 終わりなき挑戦
著者名:テレビ東京報道局
初版発行年月:2005年11月
ページ数(大体):約390pg
難易度所感〈五段階〉:★★★ ほどよい


大和の適当あらすじ

日本の会社の様々な挑戦を追ったドキュメンタリー番組『ガイアの夜明け』をまとめたもの。

全体の感想

色々な会社の挑戦を追うドキュメンタリー番組『ガイアの夜明け』を文庫化したのが本書。一つ一つはそこまで深い内容では無いものの、兎に角ネタが非常に多く、バラエティに富んでいます。しかも、サントリーと伊藤園の戦いや、ホクトと雪国まいたけのキノコ戦争等、かなり身近で具体的な商品に関するプロジェクトの話があるので、どこか遠い世界の話とは思えず、自分の住む世界の話だと思える所が良いです。話が色々あり過ぎてどれをピックアップするか迷いましたが、個人的には、排出権取引と車関連が時代のトレンドを掴む上で大事だと思うので、これらをピックアップしました。割と古い本ではありますが、時代の流れを辿る上ではかなり参考になります。

大和の学びポイント


< 学びポイントまとめ >


★京都メカニズムの3つの制度
★排出量の削減目標は日本にとって大きな重荷
★東京電力がチリの豚から排出権獲得
★三菱証券がフィリピンでのメタンガス発電事業で排出権獲得を図る
★丸紅はカンボジアでのゴムの木植林事業で排出権獲得を図る
★アメリカではカーナビの普及率は1%
★松下の未来のカーナビ作り
★中古車市場が隆盛
★日本の中古車はアフリカで大人気
★独自のアイデアで生き残りを図る中古車販売店現る

< 各詳細 >


★京都メカニズムの3つの制度
・・・1997年、地球温暖化京都会議で、先進国に対する温室効果ガスの削減目標が明記された。また、この会議では「京都メカニズム」と呼ばれる3つの制度が決められた。①先進国が共同で温暖化対策事業を行った場合の削減量をそれぞれの国に振り分ける「共同実施(JI)」、②先進国が途上国に資金や技術を提供して起きた分の削減も先進国の削減量とみなせる「クリーン開発メカニズム(CDM)」、③削減目標達成が難しい国が他国から排出権を買い取る「排出権取引(ET)」・・・である。


★排出量の削減目標は日本にとって大きな重荷
・・・排出量の削減目標は日本にとって大きな重荷でもある。日本の削減目標は2008年~2012年で6%。日本の国民一人当たりの二酸化炭素排出量は世界第7位。2030年時点での排出量は、京都議定書が基準とする90年に比べて8%も増加している。つまり、実質的には14%もの削減量を達成しなければならない。二酸化炭素は主に火力発電所や工場、自動車等から排出されている日本政府は、環境税も検討し始めたが、環境税は企業にとって新たなコスト負担になるので、経済界は猛反発している


★東京電力がチリの豚から排出権獲得
・・・東京電力の二酸化炭素排出量は年間1億トン以上。その東京電力が2004年に、南米チリで逸早く排出権を購入した。獲得した排出権は200万トン分で、当時の相場で計算して12億円相当と言う大きな取引である。この商談を仲介したのが大手商社の三井物産で、契約内容は、大型豚舎で飼育される60万頭の豚が出すし尿を集めて、最新式の設備で燃やすと言うプロジェクトである。豚のし尿からは、温室効果ガスの一つであるメタンが大量放出され、メタンは二酸化炭素に比べて温暖化への影響が強い為、二酸化炭素の21倍、1トン当たり126ドルと言う価格で排出権取引されているのである


★三菱証券がフィリピンでのメタンガス発電事業で排出権獲得を図る
・・・三菱証券はフィリピンで排出権プロジェクトを興そうとしている。フィリピンのルソン島・ケソン市郊外には、200万人分のゴミが集積されている埋め立て地がある。腐った生ゴミから発生するメタンガスは発電事業として利用できる。一般的な火力発電所では石炭や石油と言った化石燃料を燃やすが、ゴミの山から出るメタンガスを燃やせばその分、石炭や石油を節約できる。その結果、二酸化炭素の排出量が減り、その分が排出権となるのである。また、地元のゴミ山付近の地域にはこれまで電気が通っていなかったが、そこにメタンガス発電所から電気が通うようになるので、地元民にもこのプロジェクトには大きな利益が得られるのである。

★丸紅はカンボジアでのゴムの木植林事業で排出権獲得を図る
・・・2004年、丸紅はカンボジアの1万ヘクタールの土地に400万本のゴムの木を植える植林事業で、排出権の獲得を図る。ゴムの木は一度植えてしまえば35年は持つと言う。400万本のゴムの木は35年間で、300万トンの二酸化炭素を吸収できる計算で、そこから生まれる排出権は現在の相場で18億円になる計算である。また、ゴムの木を選んだのにも理由があり、中国等で自家用車の普及率が高くなって、タイヤの需要が年々増えているので、タイヤ向けに天然ゴムを供給して、排出権とゴムの売上で一石二鳥と言う訳である


これより先は有料コンテンツとなります。価格は200円と、週刊少年誌よりも安く変える値段ですので、更にサクッと学びを深めたい方は是非ご購入下さい。

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