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【経済本100冊】Vol.69:『株に強くなる「経済ニュース」のスルドイ読み方』(著:西野武彦)のあらすじ

経済本100冊読破タイトル作成

こんにちは!メンタルブロック解除人こと心理カウンセラーの大和です。
こちらでは、「数字に疎い心理オタクが、経済関連の本を100冊読むとどうなるか?」と言う企画で、読破した経済関連の本を紹介して行きます。
既に経済に詳しい方もそうでない方も、今後の本選びの参考にして頂ければと思います。


今回ご紹介するのは、西野武彦さんの『株に強くなる「経済ニュース」のスルドイ読み方』です。

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基本情報

タイトル:株に強くなる「経済ニュース」のスルドイ読み方
著者名:西野武彦
初版発行年月:2006年5月
ページ数(大体):約300pg
難易度所感〈五段階〉:★★★★ ややムズい


大和の適当あらすじ

株価を通じて、経済ニュースの本質が読み解けることを教えてくれる本。


全体の感想

経済ニュースの本質も分かるし、株式投資に役立つ知識や手法も学べると言うことで、一石二鳥の本です。初版がやや古いのですが、村上ファンドやライブドア事件にも詳細に触れられているので、2020年の今呼んでも色褪せない内容となってます。全体的に300pgとボリューミーで、その割に内容が専門的に寄って小難しくなり過ぎないよう、いかに平易に解説するかにも心配りが見られます。且つ日経新聞のどこを読めばいいかから解説してくれているので、非常に実践的です。入門書とは言え、かなり奥深いケーススタディが紹介されているので、玄人の人が読んでも面白いと思います。図解とかグラフが無いので、そこがやや難しいなと言う所感でしたが、内容は濃厚で本質的なので、何度も読み返して味わえるスルメ本だと思います♪

大和の学びポイント


< 学びポイントまとめ >

★投資ファンドとは
★上場企業株取得型の投資ファンドのやり口
★村上ファンドの投資手法は合理的でスマート
★村上ファンドはあっけらかんとした態度で、目的もシンプル
★村上ファンド・ライブドア・楽天は時に連携プレイを取る
★村上ファンドの投資手法は秀吉型の手法
★有力なIT企業は実は投資会社
★IT企業の株錬金術
★金価格は原油価格と連動する
★金価格の上昇は非鉄金属の価格上昇も招く


< 各詳細 >


★投資ファンドとは
・・・「投資ファンド」は、投資家から資金を集めてファンド(基金)を作り、それを株式や不動産等に投資し、その利益を投資家に分配するものである。仕組みは投資信託や「ヘッジファンド」によく似ている。異なるのは、投資信託やヘッジファンドは、株・債権・不動産・為替・商品等に投資して値上がりを待つだけなのに対し、投資ファンドは経営にまでタッチして、企業価値を高め、株価が値上がりした時点で売却して利益を得るのである。この為、投資ファンドは「買収ファンド」とも呼ばれている。

★上場企業株取得型の投資ファンドのやり口
・・・株式市場で話題を集める村上ファンドは、上場企業株取得型の投資ファンドの代表格であるこのタイプの投資ファンドは、安い価格で企業を買収し、企業価値を高めて(=株価を高めて)、高値で売却し、利益を稼ぐことを最大の目的としている。その手段として、大量の株式を取得し、大株主の立場で企業に対して経営改善を提案したり、増配等の株主への利益還元を求めたりすることもある。或いは外部から経営者を送り込んで、直接、経営にタッチするケースもある。特に業績不振・経営破綻の会社を再建し、再上場等に漕ぎ着けると、膨大な利益が得られる。但しそれにはかなりの年数がかかることになる。


★村上ファンドの投資手法は合理的でスマート
・・・村上ファンドは、形態こそ欧米のヘッジファンドに似ているが、投資手法は寧ろ1980年代後半に暗躍した仕手グループに似ている。この仕手グループは、いつの間にか株を大量取得して、その会社に様々なプレッシャーをかけることで、経営にタッチしたり、その会社を買いたがっている企業に株を売却したりして利益を得ていた。対して村上ファンドの手法はそれより遥かに合理的でスマートである。企業や資産家等から資金を集めてファンド(投資ファンド)を作り、そのファンドで特定の会社の株式を大量取得し、大株主の立場で企業に経営改革、株主への利益還元等を迫り、株価が大きく値上がりした所で売り抜けて、膨大な利益を手に入れるのである

★村上ファンドはあっけらかんとした態度で、目的もシンプル
・・・かつての仕手は、マスコミに登場することも無く、株集めの狙いが何であるかも明らかにせず、どこかダーティーで得体の知れない陰険なイメージが付きまとっていたが、対して村上ファンドはもっとあっけらかんとして、知的で合理的で、且つ打算的である。そして利用できるものなら財界の有力者でもマスコミでも何でも利用する。株集めの狙いも、高値で売り抜ける純投資が目的で、非常に単純明快である。狙われるのは社内に利益剰余金や株・土地等を大量に保存したまま、有効活用していない会社である。そう言う会社の株を時間外取引やTOB等で大量取得し、その上で大株主の立場を利用して企業価値を高める為の提案をするのである。

★村上ファンド・ライブドア・楽天は時に連携プレイを取る
・・・村上ファンドは時にはライブドア(⇒日本放送株)や楽天(⇒TBS株)等の株集めに便乗したり、共同歩調を取ったりして、高値で売り抜ける狡猾さも持ち合わせている。ちなみに、ライブドアや楽天が株集めをする前に、村上ファンドがニッポン放送やTBSの大株主となっており、その株式がライブドアや楽天に売却されたと見られている。村上ファンドとライブドア、楽天はいずれも事務所が六本木ヒルズにあり、利害が一致する場合には、お互いに連携プレイを取っていた模様である


これより先は有料コンテンツとなります。価格は200円と、週刊少年誌よりも安く変える値段ですので、更にサクッと学びを深めたい方は是非ご購入下さい。

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