【経済本100冊】Vol.3:『このままだと、日本に未来はないよね。』(著：ひろゆき)のあらすじ

こんにちは！メンタルブロック解除人こと心理カウンセラーの大和です。

こちらでは、「数字に疎い心理オタクが、経済関連の本を100冊読むとどうなるか？」と言う企画で、読破した経済関連の本を紹介して行きます。
既に経済に詳しい方もそうでない方も、今後の本選びの参考にして頂ければと思います。

今回ご紹介するのは、ひろゆきさんの『このままだと、日本に未来はないよね。』です。

基本情報

タイトル：このままだと、日本に未来はないよね。
著者名：ひろゆき
初版発行年月：2019年3月
ページ数(大体)：約220pg
難易度所感〈五段階〉：★ 結構カンタン

大和の適当あらすじ

大体日本の未来はオワコンだよね☆と言う悲観論をポップなひろゆき節で語ってくれている本。

全体の感想

ひろゆきの本のいい所は、誰でも分かる言葉でありながら、経済の本質をやや斜め上から提示してくれる所。非常に万人向けで読みやすいです。書いてあることはどれも悲観的ですが、一つ一つの論理は誰でも思わず「そうだよね」と頷けるものであるだけに、腑に落としやすいです。下手に道徳論とか自己啓発に偏らずに徹底して合理的なので、特に自己啓発的なポジティブさが苦手な人に向いていると言えます。そうかと思うと、経済対策ではぶっ飛んだことも提案していたりと、急進的な一面も垣間見せてくれると言うね。日本経済はもう救いようがないけど、その上で個人としてはどう生きるのかと言う、とても大事な視点に改めて気付かせてくれる良書。

大和の学びポイント

＜ 学びポイントまとめ ＞

★日本経済は最早オワコン
★移民受け入れよりも機械化にシフトすべし
★エンタメはシビアなゼロサムゲーム
★仮想通貨の過大評価
★米中貿易戦争の結末予想
★朝鮮は統一できるのか？
★EU破綻の可能性
★シンギュラリティの日本の未来
★日本版カジノは成功しない
★子供を産んだら1000万円支給すべし
★社会保障はベーシックインカムで解決
★保育園よりベビーシッターを増やした方がいい
★1億人は無理だけど個人は幸せになれる

＜ 各詳細 ＞

★日本経済は最早オワコン
･･･日本はハッキリ言えばオワコンである。このまま人口が減ればGDPは下がるし、市場が小さくなれば外国は日本市場を重視しなくなる。そして優秀な人は外資系や外国をマーケットにしている日本企業に流れるだろう。

　また、日本は今後の基幹産業を新たに作れるような構造も持っていない。

　日本経済は長らく自動車産業が牽引して来たが、今後電気自動車(EV)が普及すれば、EVエンジンの技術自体は簡単なので、日本自動車産業の技術的優位が無くなってしまう。また、カーシェアリングが進んでマイカーが無くなるのは時間の問題なので、自動車産業が先細りすることは否めないだろう。

★移民受け入れよりも機械化にシフトすべし
･･･日本は人手不足解消と言う理由で移民の規制緩和に舵を切ったが、短期的な労働力不足解消には有効でも、長期的には余りいい方向には行かないだろう。

　そもそもが労働力不足と言うのが嘘である。現在外国人の技能実習生がやっている仕事は、コンビニやファストフード店員等の誰でもできる仕事である。何故日本人がやらないかと言うと、給料が安いから。安く働く外国人が来てしまうと日本人の給料も上がらないので、長期的には機械化で人力を使わないようにするか、働き手に時給2000円払っても成り立つような業務形態にシフトするべきである。今後AI化が進むのは間違い無いので、今のうちに機械化に力を入れた方が長期的に見て得である。

★エンタメはシビアなゼロサムゲーム
･･･「AIが進んでもエンタメは伸びる」と言う意見があるが、そもそもエンタメは必要の無い産業であり、無くても困る人はいない。映画が無くなってもその分マンガに、マンガが無くなってもその分ネットに時間を使ったりと言う風に、基本エンタメは、お金と時間を奪い合うゼロサムゲームである。エンタメはお金を浪費させる構造なので、エンタメが伸びたからと言って社会が良くなったりする訳では無い。それにエンタメ業界は海外企業の方が優秀なので、今後日本の仕事が増えることは先ず無いだろう。

★仮想通貨の過大評価
･･･最近仮想通貨が注目されているが、仮想通貨は決済に10分位かかったり、売却益は最大50％を税金で取られたり、パスワードを忘れたら未来永劫に失われてしまう等、様々なデメリットが存在する為、既存の法定通貨に代わる程の利便性は無く、過大評価されているだけと見た方がいい。

　また、仮想通貨の技術であるブロックチェーンも話題になっているが、そもそもブロックチェーンは単なるデータベースの仕組みの一つに過ぎない。データベースはデータ消失のリスクに備えて必ずバックアップをするが、ブロックチェーンはそのバックアップを10万台等、大量に作って分散させるので大丈夫ですよと言う思想である。しかし、10万台全てに保存するとなると、全てのデータの整合性を取るのに時間がかかってしまう。用途によってはブロックチェーンの方が処理が速い場合もあるだろうが、世界中で大流行することは無いだろう。

★米中貿易戦争の結末予想
･･･米中貿易戦争は基本的に中国が負けることは考えられない。何故なら、アメリカは安い製品を輸入しないと回らない国だが、中国は石油さえ手に入れば後は自前でやれる国だから。中国が安い製品を作り続ける限り、それを欲しがる国は沢山いるので、米中貿易戦争が激化する程、アメリカが落ちぶれて行く可能性が高くなる。

　また、中国がお金を持ち続けている限り、各国で中国寄りの政治家が増えるのを止めることはできない。技術力があって人件費も安い中国に勝つには、それ以上に安く技術力のある国が登場するしか無いが、アフリカでも技術移転は起きていないので、今後20年は、中国にかなう国は出て来ないと考えられる。

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